【わかりやすい】デジタルマーケティングとは?基礎と手法を事例付きで解説!

三河 賢文

インターネットを含めたIT技術を用いたマーケティング手法を「デジタルマーケティング」と呼びます。具体的な概念や手法、種類などについて実際の事例を取り上げながら、デジタルマーケティングについて詳しく解説します。

デジタルマーケティングとは

デジタルマーケティング図

デジタルマーケティングとは、インターネットやIT技術を用いたマーケティング手法の総称です。パソコンやスマートフォンの保有率が高まり、さまざまな情報がオンラインで得られるようになりました。製品購入やサービス利用においても見込み顧客や顧客はインターネット検索を多用し、実際の購入・契約までオンラインで完結するケースも少なくありません。

もちろん、対面での販売や営業活動も不要になったわけではありません。しかしこの場合においても、顧客情報の管理や継続的なアプローチなど、インターネットやIT技術を活用することでより効率的に成果へと繋げやすいでしょう。例えばCRMやマーケティングオートメーション(MA)といったシステムを導入する企業も増加傾向にあり、これらの活用もデジタルマーケティングの一部です。

昨今は個人・企業とも特にインターネットによって情報収集するケースが増えているため、認知拡大や顧客獲得、そして最終的な収益を生み出すためにデジタルマーケティングの重要性が高まっています。実際にBtoBでは92%の購入者が、最初の情報収集をオンラインでの検索から始めているという調査結果もあります。

参照:https://www.forrester.com/blogs/a-social-take-on-social-selling/

Webマーケティングとの違い

デジタルマーケティングと混同されがちなものに、Webマーケティングが挙げられます。図で見ると分かるように、大きなくくりで見ると、Webマーケティングはデジタルマーケティングの一部に含まれます。

Webマーケティングには広告やSEO、SNSなどがあり、基本的にWebサイトを中心に行われるマーケティング手法です。最終的にはWebサイトへのユーザー誘致を目的としており、Webサイトを訪れるユーザーの動向を分析。これによってユーザーの求める情報を知り、Webサイトの改善によって利益拡大を目指します。

これに対してデジタルマーケティングは、Webサイト以外のユーザー動向にも目を向けます。例えばアプリの利用履歴や動画の視聴履歴、IoTによる製品の利用状況といった情報、さらにはイベントなどリアルな場における情報も収集し、システムなどによって分析します。

デジタルマーケティングの手法

デジタルマーケティング手法

デジタルマーケティングといっても、その手法はさまざまです。例えばSEOやSNS、Eメール、コンテンツ配信など。昨今はIoTを活用し、そこから得られた情報を広告配信やコンテンツの企画・制作に用いるといったケースもあります。ここでは多様なデジタルマーケティング手法の中から、注目したい手法をいくつか取り上げて解説します。

1)Webマーケティング

前述の通り、Webマーケティングはデジタルマーケティングの一部です。具体的には以下のような手法がWebマーケティングに当たりますので、覚えておきましょう。

1-1)Webサイトの運用

独自ドメインを取得してホームページ(Webサイト)を制作します。名刺にURLを掲載することで後からホームページを相手に見てもらえるほか、インターネット検索によってホームページに流入した相手に対し、自社あるいは提供するサービスなどの情報を伝えられます。デジタルマーケティングを始めるに当たり、必ず実施される施策です。

1-2)Web広告

外部のWebサイトに広告を出稿し、そこから自社のサイトへ流入を獲得します。具体的にはリスティング広告やアフィリエイト(成果報酬型)広告、ディスプレイ広告、ネイティブ広告など種類も多様です。メディアなどの媒体に自社の製品やサービスを取り上げてもらい、記事コンテンツとして発信するタイアップ広告(記事広告)もWeb広告に含まれます。    

>>関連記事: 【総まとめ】13種類の広告・効果的な活用法&事例(オンライン/オフライン)

1-3)SEO(検索エンジン最適化)

SEOとはGoogleで検索された際、ホームページなどの自社サイトを上位に表示させるために、Webサイトの内容を最適化させる手法です。具体的には「内部施策」「外部施策」「コンテンツ制作」に分かれます。詳細はこちらの記事でご確認ください。

>>関連記事:【2021年版】SEOの基本とは?重要な6つの対策を初心者にもわかりやすく解説

VSO(音声検索の最適化)

SEO対策として重要性が高まりつつあるものに、VSO(音声検索の最適化)が挙げられます。AmazonのAlexaやAppleのSiri、Google Homeなど、一般にも音声検索が身近になりました。そのため、従来からあるテキストベースでの検索に対応するSEOに加え、音声検索に最適化させるVSOが注目を集めているのです。

1-4)コンテンツマーケティング

ユーザーにとって価値あるコンテンツを制作・配信することにより、潜在的な顧客の発掘やニーズの育成を行います。ユーザーからの信頼性を高め、情報源として定着させることで購買へと繋げる手法です。

>>関連記事: 簡単に言うと…コンテンツマーケティングとは何か?これから始める方へ

1-5)オウンドメディア

オウンドメディアとは自社で保有するメディアであり、一般的にはブログやWebマガジンなどの運営を指します。コンテンツの置き場所として活用し、必要になった際にURLを貼って配信することが可能です。

1-6)SNSマーケティング

TwitterやFacebook、Instagram、あるいはLINEなどのSNS(ソーシャルメディア)を活用した手法です。情報発信やユーザーとのコミュニケーションを通じて、ファン獲得や知名度向上などを目指します。広告出稿やインフルエンサーマーケティングも、SNSマーケティングの一部です。

1-7)動画マーケティング

映像コンテンツを通じて顧客に情報を届け、また視聴者の動向を集客や販売などに活かすのが動画マーケティングです。YouTubeなど外部の動画配信サービスを使用するほか、自社サイト内に独自で撮影した動画コンテンツを設置するケースもあります。

2)メールマーケティング

メールによるコミュニケーションを通じて、集客などを目指す手法です。メルマガはその代表例と言えるでしょう。昨今はシステムを活用することで、顧客ごとに配信内容やタイミングなどを最適化させることも可能です。主に、見込み顧客や既存顧客に対するフォローアップに用いられます。

3)アプリマーケティング

スマートフォンやタブレット向けのアプリを開発・使用し、利用・購買へ繋げたり、ユーザーとコミュニケーションを図ったりする手法です。例えばアプリ経由でお得な情報を発信したり、アプリユーザー限定のクーポンを発行したりといったことが挙げられます。

4)マーケティングオートメーション

マーケティングオートメーション(MA)とはマーケティング活動を可視化し、また例えばメルマガ配信など具体的な施策を自動化するものです。これにより、顧客開拓を仕組化することが可能になり、マーケティング活動は大きく効率化されます。

>>関連記事: マーケティングオートメーション(MA)で何ができるの?基本と機能・導入をわかりやすく解説

ダウンロードコンテンツ(ホワイトペーパー)

製品資料やお役立ち資料などのホワイトペーパーをダウンロードできる代わりに、メールアドレスなどの顧客情報を登録してもらう施策です。ホワイトペーパーを通じてリードを獲得することができる、MA運用で実施される中心的な施策です。

ポップアップ・プッシュ通知

MAに登録された顧客情報や、過去の閲覧行動などのCookieデータにより、Webサイト訪問者に合ったオファーをプッシュ通知で表示させます。オファーの内容はセミナー誘致や見て欲しいページへのリンクなどが挙げられます。新規顧客獲得だけでなく、既存顧客の育成にも活用されます。

5)デジタル広告

デジタル広告とは、インターネット上に出稿される広告の総称です。ここでは、その中からWeb広告以外のものをご紹介します。

5-1)ストリーミング動画・音声広告

ストリーミング動画とは、インターネットの画面上で視聴できる動画です。また、音声広告は「オーディオアド」などとも呼ばれ、音楽配信サービスやラジオなど音声によって視聴者に情報を届けます。

5-2)デジタルサイネージ

デジタルサイネージは店頭や屋外、あるいは建物内の共有空間などに設置され、ディスプレイ上で映像を表示します。

5-3)タクシー広告

タクシー広告は、電車の中吊り広告などと同じ交通広告の1つです。最近では車内で動画を流すタクシーサイネージ広告が主流で、富裕層や経営者向けの宣伝に向いています。

6)IoT活用

IoTは「モノのインターネット」を意味しますが、これをマーケティングに活用することも可能です。例えば、プリンタから使用状況を収集し、適切なタイミングでユーザーに対して、インク購入に繋がるDMを配信することも可能です。あるいはIoTで得た顧客データを用いて、タイミングや内容など最適化された広告配信に使えるなど、企業のマーケティング活用に有効なさまざまなデータを収集・分析できます。

デジタルマーケティングの事例

自社でデジタルマーケティングに取り組むイメージを具体化させられるよう、ここでいくつか事例をご紹介します。

SmartHR:デジタル広告+コンテンツマーケティングでリード獲得・育成を実現

SmartHRが運営するオウンドメディア「SmartHR Mag.」では働き方改革関連法案の施行に合わせて、これに関わるコンテンツの拡充に取り組みました。その結果、2本のピラーコンテンツ(主要なトピックスについてまとめたもの)のみで約40万PV、さらに50本弱のクラスターコンテンツ(ピラーコンテンツの情報を補足するもの)も合計約150万PVを記録し、大量のユーザー集客へと繋がっています。

また、オウンドメディアの記事内に働き方関連法に関するeBookのダウンロードページへの導線を設置しました。これについてはデジタル広告の配信も行い、ダウンロード数は約3,000件(オウンドメディアを含めると約4,000件)に及んでいます。これは、コンテンツマーケティングとデジタル広告を組み合わせ、大きな成果を得られた好事例と言えるでしょう。

参考:

SmartHRで実施してきた「これマジで良かった」コンテンツマーケティング施策 7選
https://note.com/fujijune/n/n8abfd27dba54?magazine_key=m714aac63c9d0

SmartHRマーケティング責任者・岡本剛典に聞く、成長を加速する組織作りとマーケティングのポイント
https://marketingnative.jp/mn20/

smartHR

資生堂:ECやLive、Webカウンセリングでデジタル化を加速

資生堂は動画マーケティングの一つであるライブコマースに取り組み、ライブ配信で商品の紹介などを行いながらユーザーとのコミュニケーションも実現しました。また、キャンペーン実施によるECサイトでの販売促進にも繋げています。さらに自宅でビューティーコンサルタントのカウンセリングを体験できる、Webカウンセリングサービスの提供も開始しました。スキンケアやメイクアップ方法などをオンラインで紹介するものですが、これによってユーザーの信頼性を高められ、結果的に購買意欲の向上にも貢献するでしょう。従来であれば対面での販売が中心だった業界における、デジタル化の事例として注目したい施策です。

参考:

全国のデパート約300カウンターで一斉にWebカウンセリングを可能にした資生堂、取り組みの裏側
https://markezine.jp/article/detail/37660

強力なデジタルシフトを宣言した資生堂! グローバルブランド「SHISEIDO」のコミュニケーションプランとは?
https://webtan.impress.co.jp/e/2021/05/18/39632

デジタルマーケティングを始めるには

ここで取り上げたように、デジタルマーケティングといってもさまざまな手法があります。自社にとって何が最適なのか、解説した内容を参考にしながら検討してみてください。まずは自社に合うものから少しずつ導入し、課題解決に活用していただければ幸いです。

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PROFILE

三河 賢文

ナレッジ・リンクス(株)代表、NPO法人HASHIRU理事。大学在学中に人材ベンチャーでRA/CAとして勤務し、新卒で医療系人材会社に就職。RAとして主に医薬品業界を担当し、トップセールスを達成した後に営業企画職を兼務。Webマーケティングに従事し、その後はITサービスの新規事業にも携わる。IT系企業に営業企画職として転職し、数値分析および戦略立案を担う。その後にナレッジ・リンクスとして独立し、約3年後に事業を法人化。多くのフリーライターとパートナーシップを構築し、幅広いコンテンツ制作を担う。個人でもライターや編集者として、主にスポーツ・ビジネス関連の分野で活動する。その他、ランニングクラブ運営やメディア編集長など。趣味はマラソン、4人の子を持つ大家族フリーランス。
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