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BtoBリード獲得で成果を出す10施策と成功法則

BtoBリード獲得で成果を出す10施策と成功法則

BtoBビジネスにおいて、リード獲得は商談や受注につながる重要な起点です。単に情報を集めるのではなく、見込み度の高いリードを効率的に獲得することが、成果を上げるためのカギとなります。

本記事では、リード獲得で成果を出すための10の施策をオンラインとオフラインに分けて紹介し、成功に導くためのポイントや実際の成功事例も併せて解説します。

BtoBビジネスにおけるリード獲得とは?

BtoBビジネスにおけるリード獲得(リードジェネレーション)とは、資料請求や問い合わせなどを通じて、将来的な顧客となり得る「見込み顧客」の個人情報を収集することです。

受注に至るプロセスの初期段階であり、獲得したリードを育成(リードナーチャリング)し、受注確度の高いリードを絞り込み(リードクオリフィケーション)していきます。

マーケティングプロセスのファネル図

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BtoBのリード獲得で成果を出す10施策

リード獲得には多くの手法がありますが、大切なのは「自社に合った施策」を見極めることです。ここでは、オンラインとオフラインに分けて、実際に成果が出やすい10の代表的な施策を紹介します。

オンライン施策1)Web広告
2)オウンドメディア
3)SNSマーケティング
4)アンノウンマーケティング
5)ウェビナー
6)リードジェネレーションサービス
オフライン施策7)展示会・イベント
8)セミナー
9)DM(ダイレクトメール)
10)電話

1)Web広告

Web広告は、即効性のあるリード獲得施策の1つです。代表的な手法には、リスティング広告やディスプレイ広告などが挙げられます。

リスティング広告は、すでに課題を感じて情報収集をしているユーザーにアプローチできるため、関心度の高いリードを効率よく集められます。また、ディスプレイ広告はターゲットユーザーの興味・関心に基づいた配信が可能で、認知拡大とリード獲得を同時に狙えます。

Web広告から資料請求ページや問い合わせページへ誘導し、見込み顧客の情報を取得するのが一般的な流れです。

関連記事:【初心者向け】Web広告とは?種類・費用・運用方法

2)オウンドメディア

オウンドメディアとは、Webサイトやブログなど、自社で運営するメディアのことです。特にBtoBでは、オウンドメディアを通じて専門性の高いコンテンツを継続的に発信することで、信頼を築きながらリードを獲得できます。

オウンドメディアを活用した代表的な手法が、コンテンツSEOです。検索ニーズに対応した記事を作成し、検索エンジン経由で見込み顧客を呼び込むことができます。課題解決型のコラムや業界動向を解説する記事は、特に効果的です。

さらに、ホワイトペーパー(お役立ち資料)のダウンロード導線を設置することで、記事を読んだ興味・関心度の高い見込み顧客の情報を取得できます。この「コンテンツ→資料提供」の流れは、効率的なリード獲得手法として多くの企業で活用されています

関連記事:オウンドメディアの意味とは?ホームページとの違いを事例で解説

ホワイトペーパーとは?概念と作り方・事例まで解説

3)SNSマーケティング

SNSマーケティングとは、Facebook、Instagram、X(旧Twitter)、YouTube、TikTok、LinkedInなどのSNSを活用して自社の情報を発信し、共感や興味を持った見込み顧客との接点を作る手法です。

BtoBにおいては、特にFacebookやLinkedInなど、ビジネス層の利用が多いSNSが効果的です。投稿を通じて企業の専門性や実績を伝えることで、潜在顧客との信頼関係を構築できます。

自社セミナーの告知やホワイトペーパーの紹介など、リード獲得に直結する導線を投稿内やリンク先のページに設けることで、自然な流れで見込み顧客の情報を取得することが可能です。さらに、ハッシュタグの活用やターゲットを意識した投稿内容にすることで、より精度の高いリーチが期待できます。

関連記事:事例で理解!SNSマーケティングとは?具体的な手法と成功のポイント

4)アンノウンマーケティング

アンノウンマーケティングとは、まだ接点を持っていない「匿名のユーザー」にアプローチし、リード化を目指す施策です。特に、Webサイトを訪問したものの、問い合わせなどのアクションには至っていないユーザーに対して有効です。

具体的には、Webサイト上での行動履歴を分析し、興味を持ちそうなコンテンツをレコメンド表示したり、ポップアップでホワイトペーパー・セミナーの案内や無料相談の誘導を行ったりする手法があります。

アンノウンの状態から「興味あり」へと引き上げるこの施策は、リード獲得の母数を増やすうえで重要なアプローチです。

関連記事:「アンノウンマーケティング」とは?リードジェネレーションを効率化する3つのステップ

5)ウェビナー

ウェビナーとは、オンライン上で開催されるセミナー形式のイベントのことです。申し込み時には、企業名や役職、メールアドレスなどの情報を得られるため、質の高いリードを効率よく集められます。

テーマは「業界トレンド」「成功事例の紹介」「課題解決のヒント」など、ターゲットが抱える課題に寄り添った内容に設定するのが効果的です。講演後のアンケートやフォローアップメールを活用すれば、リードの関心に応じたナーチャリングを実施しやすくなります。

さらに、遠方の企業にもアプローチできる点や、録画を活用して繰り返しリードを獲得できる点も大きなメリットです。

関連記事:ウェビナー(Webinar)とは?意味や開催手順、Zoomウェビナーの形式・使い方解説

6)リードジェネレーションサービス

リードジェネレーションサービスとは、外部の専門業者に依頼し、リード獲得をサポートまたは代行してもらうサービスを指します。業種やターゲット条件に応じた企業リストの提供をはじめ、資料請求やセミナーへの誘導といった代行業務まで、幅広い支援を受けることが可能です。

自社内のリード獲得リソースが限られている場合や、短期間で一定数のリードが必要な場合には特に有効といえるでしょう。また、すでに一定の関心を示しているユーザーにアプローチするため、商談につながる確率が高くなるケースもあります。

ただし、サービスによってリードの質や精度には差があるため、事前の比較検討やトライアル利用を行うのが望ましいです。自社の目的や商材に合ったパートナーを選定することが、成功のカギを握ります。

7)展示会・イベント

展示会やイベントは、ターゲット層が一堂に会する貴重な場であり、BtoBにおけるリード獲得手法として現在も有効です。自社ブースに来場した人と直接コミュニケーションを取ることで、興味・関心の高いリードをその場で獲得できます。

名刺交換やアンケート記入を通じて情報を収集し、終了後にメールや電話でフォローアップするのが一般的な流れです。リアルな接点を持てることで信頼関係が築きやすく、商談化にもつながりやすいというメリットがあります。

また、自社開催の小規模イベントなども、同様にリード獲得の好機となります。オンライン施策と組み合わせることで、相乗効果が期待できるでしょう。

8)対面セミナー

セミナーは、特定のテーマに関心を持つ参加者に対して、自社の専門性やノウハウを直接伝える手法です。BtoBでは、業界トレンドや課題解決をテーマにしたセミナーを開催し、参加者の個人情報を取得するのが一般的です。

対面セミナーの強みは、会場での対話や交流を通じて参加者の温度感を把握しやすく、信頼関係の構築につなげやすい点にあります。また、参加者の質問や反応から、具体的なニーズや課題を把握できるのも大きなメリットです。

セミナーを成功させるためには、事前の集客が重要です。Web広告やSNS、メール配信などを活用して参加者を募り、開催後はアンケートや資料送付、フォローアップメールなどを通じてナーチャリングへとつなげていきましょう。

関連記事:セミナー集客方法8選・成功させるコツ

9)DM(ダイレクトメール)

DMは、特定の企業や担当者に向けて資料や案内を郵送し、反応を促す手法です。オンライン施策が主流となった現在でも、紙のDMには意外性があり、開封率が高く、印象にも残りやすいという特徴があります。

特に、オンラインでの接点が少ない業種や年齢層に対しては有効です。ホワイトペーパーの抜粋、事例集、セミナー案内などを送付することで、問い合わせや資料請求につなげることが期待できます。

送り先は、業種・企業規模・役職などの条件でリストを絞り込み、自社との親和性が高いターゲットに限定してアプローチするのがポイントです。さらに、DM内にQRコードや専用URLを記載すれば、アクセス状況の把握など効果測定も容易になります。

10)電話

電話によるアプローチは、現在でも有効なリード獲得手法の1つです。特定の企業に直接コンタクトできるため、その場でニーズの有無を確認できる点が大きな強みといえます。

なかでも、BDR(Business Development Representative)という役割を設け、ターゲットリストに対して戦略的に架電を行う手法が注目されています。BDRは主に新規顧客の開拓を目的とし、興味・関心の高いリードを営業部門へ引き継ぐ役割を担います。

コールドコール(突然の電話)によるアプローチはハードルが高い一方で、接点を持てればナーチャリングや商談化につながる可能性があります。事前に優先順位を設定し、温度感の高い企業から順にアプローチを行うことが、成果を上げるためのポイントです。

関連記事:BDRとは?意味・SDRとの違い、手法・ツールについて解説

リード獲得を成功させるためのポイント

多くの企業がさまざまな手法でリード獲得に取り組んでいますが、施策を実施するだけでは成果につながりません。大切なのは、商談や受注につながる可能性の高いリードを効率よく、継続的に集めることです。

ここでは、リード獲得を成功に導くための4つのポイントを紹介します。

1)施策を実施する前に目的を明確にする

まず行うべきなのは「なぜリードが必要なのか?」という目的の明確化です。たとえば、「商談数を増やしたい」「ナーチャリング対象を拡大したい」など、目的によって適切な施策やターゲットが異なります。

目的があいまいなまま施策を進めてしまうと、獲得したリードの質にばらつきが出てしまい、結果的に営業部門の負担増や成果の低下を招くおそれがあります。リード獲得後の育成や絞り込みといったフローまで見据えた設計が重要です。

2)ターゲットを適切に設定する

リード獲得の成果を高めるには、「誰に向けた施策なのか」を明確にすることが欠かせません。単に業種や企業規模を絞るだけでなく、どのような立場の人が、どのような課題を抱え、どのタイミングで情報を求めているのかまで具体的に設定する必要があります。

その際に役立つのが、ペルソナとカスタマージャーニーマップの活用です。ペルソナは、自社の商品やサービスを必要とする理想的な顧客像を明確にするフレームワークであり、マーケティング全体の方向性を定める軸となります。一方、カスタマージャーニーマップは、顧客が情報収集から購入に至るまでのプロセスを可視化することで、どのタイミングでどのような情報を提供すべきかを把握するのに役立ちます。

こうした分析を踏まえてターゲットを絞り込むことで、より効果的な施策設計が可能となり、結果として質の高いリードを効率的に獲得できるようになります。

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3)投資対効果の高い施策に絞り込む

限られた予算やリソースのなかで成果を上げるには、あらゆる手法に手を出すのではなく、効果が見込める施策に絞って取り組むことが重要です。そのためには、あらかじめ施策ごとのKPI(重要業績評価指標)を設定し、効果を測定する仕組みを整えておく必要があります。

たとえば、「リード獲得数」「リード獲得単価(CPL)」「商談化率」などの数値を継続的に追うことで、どの施策が実際に成果へつながっているのかを客観的に把握できます。効果が見込めない施策に固執せず、結果に応じて柔軟に見直す姿勢も欠かせません。

最初から完璧を目指すのではなく、小さく始めて数値を基に改善を重ねていくことが、無駄のないリード獲得体制を築くカギとなります。

関連記事:KPIとは?指標の設定例や方法

4)ツールを活用してリード獲得の効率を上げる

リード獲得を効率化するうえでは、ツールの活用も効果的です。マーケティングオートメーション(MA)ツールを導入することで、Webサイトを訪れた匿名ユーザーの行動履歴に応じたアプローチを自動で実行できます。

たとえば、特定のページを閲覧したユーザーに対して、自動で資料ダウンロードや無料相談の案内を表示させるといった対応も可能です。これにより、関心の高いユーザーに適切なタイミングでアプローチでき、リードの取りこぼしを防げます。

さらに、MAツールはリード獲得後の育成や絞り込みにも活用できるため、営業部門との連携もスムーズになります。人的リソースに依存せず、自動化によって効率的に成果を上げられる点は、ツール活用の大きなメリットといえるでしょう。

関連記事:マーケティングオートメーション(MA)とは?基本とツールの選び方をわかりやすく解説

BtoB企業におけるリード獲得の成功事例

これまでに紹介してきた施策は、多くのBtoB企業で実践され、リード獲得の成果につながっています。リードの数や質を高めるには、ツールの導入だけでなく、明確な戦略設計と継続的な改善が欠かせません。

ここでは、MAツール「SATORI」を活用してリード獲得に成功した企業の事例をご紹介します。

0からのスタートで100社以上のオンライン相談と、2.5倍のリード獲得

株式会社ジェイアール東日本企画の「SATORI」導入事例

総合広告会社の株式会社ジェイアール東日本企画は、コロナ禍で対面営業の機会が大幅に減少したことを受け、従来の営業体制に限界を感じていました。そこで、Web上での顧客接点を強化することを目的として無料オンライン相談サービスサイト「キクコト」を立ち上げ、匿名ユーザーにもアプローチ可能なMAツール「SATORI」を導入しました。

具体的には、「SATORI」を活用してフォームの作成やポップアップの出し分け、閲覧履歴の分析を行い、ユーザーの関心に応じた提案やアプローチを実施。その結果、「キクコト」リリースから約1年で、リード獲得数は約2.5倍に増加し、100社以上とのオンライン相談を実現しました。

リンク:0からのスタートで100社以上のオンライン相談を実施!コロナ禍で自社インバウンドマーケティングを始めたjekiの「SATORI」活用術

月の問い合わせ件数が約3倍に、数千万円規模の受注も

株式会社ネオシステムの「SATORI」導入事例

システム開発会社の株式会社ネオシステムでは、これまでマーケティングに十分なリソースを割けておらず、さらに案件管理の属人化という課題も抱えていました。そこで、営業とマーケティングを含めた販促活動を強化し、DXを推進する目的でMAツール「SATORI」を導入しました。

具体的には、「SATORI」を活用して自社サイトにフォームを設置したほか、ポップアップやプッシュ通知を用いてWeb上での顧客接点を拡大し、匿名ユーザーの可視化を実現。その結果、導入前と比べて問い合わせ数は約3倍に増加し、数千万円規模の案件受注やクロスセルの獲得にも成功しています。

リンク:問い合わせ件数は約3倍に。顧客情報の見える化を実現し、数千万円規模の案件獲得も。老舗システム会社が実現した営業改革とは

そのほかにも、業種や課題に応じた多数の事例が公開されています。自社と近い状況にある企業の取り組みを、ぜひ参考にしてみてください。

リンク:「SATORI」を活用したリード獲得の成功事例一覧

自社に合った方法でリードを獲得し成果につなげよう

BtoBのリード獲得には、オンライン・オフラインを問わずさまざまな手法がありますが、重要なのは「自社にとって成果につながる方法」を見極め、継続的に改善していくことです。

すべての企業に当てはまる万能な手法は存在しません。ターゲットや商材の特性、社内の体制に応じて適切な施策を選定し、効果を測定しながら運用していくことが成果への近道となります。まずは、自社に合った施策を1つでも実行に移すことから始めてみましょう。

また、リードを獲得するだけでなく、受注までを見据えたプロセス設計も欠かせません。「SATORI」のようなMAツールを活用すれば、リードの獲得から育成・絞り込みまでを効率的に行うことができ、営業成果の最大化にもつながります。なお、MAツールに関する基礎知識や導入のポイントは、以下の資料にまとめていますので合わせてご覧ください。

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