自社のWebサイトを訪れたユーザーに、どうすればもう一歩踏み込んでもらえるのか。多くのサイト運営者が直面するこの課題を解決する鍵となるのが「ポップアップ」です。
ここでは、ポップアップの意味や用途、種類、メリット・デメリットを整理するとともに、効果的な活用方法や成功事例を紹介します。ポップアップ設計の基本を理解し、ユーザー体験を損なわずに成果を高めるための実践的なヒントをお届けします。

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ポップアップ(pop-up)とは?

ポップアップとは、Webサイトやアプリケーション上に表示される小さなウィンドウのことです。ユーザーが特定の操作を行ったときや、ページを一定時間閲覧したときなどに出現し、キャンペーン情報やお知らせ、フォーム入力などへの誘導を目的として活用されます。
従来は広告的な用途で使われることが多くありましたが、現在ではユーザーの行動をサポートしたり、Webサイトの回遊を促進したりする重要なUX(ユーザー体験)要素としても活用されています。
ポップアップの拒否(ブロック)・許可について
ポップアップはブラウザの設定からブロックや許可が可能です。たとえば、Google Chromeでは「画面右上の︙(メニュー) > 設定 > プライバシーとセキュリティ > サイトの設定 > ポップアップとリダイレクト」から変更できます。なお、ブラウザによっては自動的にポップアップをブロックする場合もあります。
モーダルやダイアログとの違い

Web上でよく使われるポップアップ、モーダル、ダイアログは、いずれも画面上に小さなウィンドウを表示する仕組みですが、目的やユーザー操作の自由度に違いがあります。
| ポップアップ | ユーザーが自由に閉じたり、他の操作を継続できたりすることが多いのが特徴で、主に情報提供や行動喚起を目的に使われる |
| モーダル | ユーザーが操作に応じるまで他の動作ができないのが特徴で、ログインや同意確認など、確実なアクションを求めるときに使われる |
| ダイアログ | 確認メッセージやエラー表示など、システム的な案内を短く提示し、ユーザーの応答を求めるときに使われる |
つまり、ポップアップは「マーケティングやUX目的の一時的表示」、一方でモーダルとダイアログは「操作や確認を求める機能的表示」といえます。
ポップアップの主な用途6つ
ポップアップは、単に「目立たせるための仕組み」ではなく、ユーザー体験を向上させたり、ビジネス成果を高めたりするために戦略的に活用されます。
ここでは、マーケティングやWebサイト運営における代表的な6つの用途を紹介します。
1)情報提供やアクション促進
ユーザーに有益な情報や商品に関する説明を伝えたり、次の行動を促したりするために活用されます。たとえば、ホワイトペーパーや製品資料のダウンロードボタンをポップアップで表示して行動を喚起する、問い合わせフォームを表示してアクションにつなげるといったケースがあります。
このように、情報提供と行動促進の両面からユーザー体験を高める手段として、ポップアップは効果的です。
2)通知や警告
アップデート情報やログイン時のパスワード入力など、ユーザーに必要な通知を行う際にも活用されます。また、システムエラーや入力ミス、セキュリティ上の注意喚起など、操作上のトラブルを防ぐための重要な情報を即座に伝える場面でも有効です。
これにより、ユーザーが正しい操作を行い、安全にサービスを利用できるようサポートする役割を果たします。
3)会員登録やメールアドレス収集
メールマガジンへの登録や会員登録を促すために、ポップアップを表示するケースです。登録フォームを設置することで、興味・関心の高いユーザーからメールアドレスなどの情報を取得し、見込み顧客(リード)を効率的に増やすことができます。
ポップアップを活用して見込み顧客リストを効果的に拡大し、メールマーケティングなどの施策につなげられる点が大きな魅力です。
関連記事:メールマーケティングとは?効果は?具体的な手法と流れ・コツを紹介
4)販売促進やキャンペーン告知
期間限定セールやキャンペーン、クーポン配布などを告知し、ユーザーの購買意欲を高める目的で活用されます。特にECサイトでは、「本日限定10%OFF」や「今だけ送料無料」などの訴求をポップアップで表示し、ユーザーに購入を促す手法が一般的です。
視覚的なインパクトが大きいため、短期間での売上向上やキャンペーン成果の最大化にもつながります。
5)サイトからの離脱防止
ユーザーがブラウザの「戻る」ボタンを押したり、タブを閉じようとしたりする瞬間に表示されるポップアップで、「エグジットポップアップ」とも呼ばれます。
「このまま離れますか?限定クーポンをプレゼント中!」などのメッセージを表示し、離脱を防ぐことで滞在時間を延ばすことができます。ユーザーの離脱防止だけでなく、購入や登録などのコンバージョン率の向上にもつながる効果的な施策です。
6)ユーザー行動のサポート
ユーザーがわからないことがあった場合や、操作に困ったときにサポートする目的でも活用されます。たとえば、FAQやライブチャットをポップアップで表示することで、リアルタイムに疑問を解消することが可能です。
さらに、チュートリアルや操作ガイドを段階的に表示することで、ユーザーが次のステップへスムーズに進めるよう導くことができます。このような活用は、ユーザー体験の改善や顧客満足度の向上に大きく寄与します。
ポップアップの種類

ポップアップには、目的や表示位置、デザインによってさまざまな種類があります。それぞれに特徴があり、使い分けることでユーザー体験を損なわず、自然に注意を引くことが可能です。
| 種類 | 特徴 |
| ライトボックス | 背景を暗くして中央に表示するタイプ。注目度が高く、会員登録や商品の詳細案内などに効果的。ユーザーの視線を一点に集中させたいときに適している。 |
| フルスクリーン | 画面全体を覆うタイプ。キャンペーン告知や初回訪問時の案内などに使われる。デザイン次第で印象的な訴求が可能。 |
| スライドイン | 画面の端(右下・左下など)からスライドして表示されるタイプ。ユーザーの操作を妨げず、自然にアピールできる点が特徴。おすすめ記事やチャット案内などに向いている。 |
| フローティングバー | 画面の上部または下部にバー形式で固定表示されるタイプ。セール情報やクーポン告知、ニュース配信など、継続的に見せたい情報に最適。 |
これらの種類を目的に合わせて使い分けることで、ユーザーのストレスを最小限に抑えながら効果を最大化できます。たとえば、初回訪問時にはフルスクリーンで印象を与え、閲覧中はスライドインで軽く訴求するなど、段階的なアプローチも有効です。
活用のメリットとデメリット
ポップアップは、うまく活用すればユーザーの興味を喚起し、行動を促す強力なツールになりますが、誤った使い方をするとユーザー離れを招くこともあります。
ここでは、主なメリットとデメリットを整理して見ていきましょう。
メリット
- 情報の訴求力が高い
- コンバージョン率の向上
- 離脱防止につながる
ポップアップは画面上に強調して表示されるため、テキストリンクやバナーに比べて視認性が高く、ユーザーの注意を引きやすいのが特徴です。そのため、会員登録やメールアドレス収集、キャンペーン告知などで高い成果を上げやすい施策といえます。
また、Webサイト離脱の直前にクーポンを提示するなど、表示のタイミングを工夫することで、ユーザーの離脱防止や購買意欲の向上にもつながります。
デメリット
- ユーザー体験を損なうリスク
- モバイルでの表示トラブル
- ポップアップブロック機能で非表示になる場合がある
ポップアップを過剰に表示すると、「邪魔」「しつこい」といった印象を与え、ユーザー体験を損なう恐れがあります。その結果、離脱率が上昇する原因にもなります。このようなリスクを防ぐには、表示のタイミングや頻度、内容を適切に設計することが重要です。
特にスマートフォンでは画面占有率が高いため、閉じにくいデザインだと操作性が低下します。さらに、Googleはユーザーが閲覧中のコンテンツを覆い隠すようなポップアップを「インタースティシャル広告」とみなし、SEO上のペナルティを課す場合があります。
また、ブラウザや拡張機能によってはポップアップ自体がブロックされることもあり、すべてのユーザーに確実に表示されるとは限りません。そのため、重要な情報はバナーや固定エリアで表示するなど、他の手段でも伝えられるように設計しておくのが望ましいでしょう。
参考:Google 検索の基本事項(旧ウェブマスター向けガイドライン)「煩わしいインタースティシャルやダイアログを避ける」
関連記事:SEOとは?基本と初めにやるべき具体策5つをわかりやすく解説
効果的な活用方法とポイント
ポップアップは、通常WebサイトのHTMLにJavaScriptコードを埋め込み、ユーザーの「クリック」や「スクロール」などの操作、またはページの滞在時間などの条件を満たしたときに表示されるよう設計されています。
この仕組みを理解したうえで、ユーザーにとってストレスのない表示設計を意識することが大切です。ここでは、ポップアップを効果的に活用するための3つのポイントを紹介します。
ユーザーにとって有益な内容を適切なタイミングで表示する
ポップアップの効果を最大化するには、「誰に」「何を」「いつ」見せるかを設計することが重要です。ターゲットの属性(性別や年齢、関心、訪問目的など)を踏まえたうえで、有益な情報を最適なタイミングで表示するようにしましょう。
たとえば、製品ページの滞在時間が30秒を超えたユーザーに対して、他社製品との比較情報をまとめた資料のダウンロードを促すポップアップを表示するなど、行動に応じた出し分けが効果的です。また、1人のユーザーに何度も同じ内容を表示しないよう、表示頻度の上限を設定することも大切です。
関連記事:ビジネスでの「ペルソナ」とは?具体例と作り方・無料テンプレート
SEOへの悪影響とユーザー体験の阻害に配慮する
ポップアップの設計次第では、SEO評価に悪影響を及ぼす場合があります。インタースティシャル広告とみなされることのペナルティもありますが、ポップアップによってWebページの読み込み速度が低下すると、同様にSEO評価が下がる要因となります。
そのため、軽量なスクリプトを使用し、過度に大きくない適切なサイズで設計することが重要です。さらに、ユーザーがすぐに閉じられるよう「閉じる」ボタンをわかりやすい位置に配置するなど、ストレスのない操作性にも配慮しましょう。
参考:Google 検索の基本事項(旧ウェブマスター向けガイドライン)「ページの読み込み速度をモバイル検索のランキング要素に使用します」
ツールを活用して効率的に運用する
ポップアップを効率的に運用するには、Web接客ツールやMA(マーケティングオートメーション)ツールの活用が効果的です。
たとえば、MAツール「SATORI」にはポップアップ機能が搭載されており、ページ内の<body>にタグを埋め込むだけで簡単に設置できます。もしくは、Googleタグマネージャー(GTM)を利用すれば、コードを直接編集することなく設定が可能です。
また、ツールを活用することでターゲティング設定やA/Bテストを容易に実施でき、最適な表示条件を検証しながら改善を重ねることができます。このように、手動での調整作業を減らしながら、より戦略的な施策設計にリソースを集中できる点が大きなメリットです。
関連記事:
マーケティングオートメーション(MA)とは?基本とツールの選び方をわかりやすく解説
ポップアップ活用の成功事例

人材サービスを提供するパーソルキャリア株式会社は、オウンドメディア「ダイレクト・ソーシングジャーナル」でのコンバージョン数向上を目的に、MAツール「SATORI」を導入しました。
従来は記事の閲覧数が増えても、資料請求などの成果に結びつかないという課題がありましたが、プッシュ通知とポップアップを組み合わせた運用により、Webサイトへの再訪や回遊を促進しました。
具体的には、ユーザーの行動に合わせて最適なタイミングで資料ダウンロードを訴求した結果、導入から約5か月で月間コンバージョン数が200件を突破。操作性や運用スピードの向上も実現し、継続的な成果改善につながった成功事例です。
リンク:プッシュ通知やポップアップをフル活用し、オウンドメディアの再訪促進・回遊性向上へ。結果、コンバージョン数増に成功
適切な表示設定とツールの活用で効果を最大化
ポップアップは、内容・タイミング・表示頻度を最適化することで、ユーザー体験を損なわずに成果を最大化できる施策です。特にMAツール「SATORI」などを活用すれば、ターゲット設定や表示条件の管理を効率化でき、データに基づいた継続的な改善が可能になります。
このように、ツールを活用して戦略的にポップアップを運用することで、ユーザー体験の向上とコンバージョン数の増加を両立できます。ユーザーにとって価値ある情報を最適なタイミングで届ける仕組みを構築したい方は、ぜひ以下の資料をご覧のうえ、MAツールの導入を検討してみてください。
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