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2023.06.08

営業効率化のために実行すべき7つの施策とは?有効なITツールも紹介

営業効率化のために実行するべき7つの施策とは?

企業は限られた人員から売上、利益を生み出さなければなりません。しかし、実際には「努力しているものの、思ったように成果が伸びない」「事務的な作業に時間を取られて、営業活動にかける時間が確保できない」といった悩みを抱えている営業の方も多いのではないでしょうか。

この記事では、営業効率化の目的や流れ、具体的な施策、営業効率化のためのITツール、成功事例を紹介します。営業を効率化したいと考えている担当者は、ぜひ参考にしてください。

営業の効率化とは?

営業の効率化とは、無駄を省いたり抑えたりしながら、効率良く営業活動するために営業手法の改善を実行することです。例えば、見積書の作成やメール送付などの事務作業を削減できれば、その時間を営業活動にあてられます。また、営業フローの見直しによって、効率化を図る手もあるでしょう。

ただ、無駄な業務を削減するだけでは限界があるかもしれません。そこで近年では、ITツールの導入やアウトソーシングによって、現場の負担を軽減しようと試みる企業が増えています。

営業の効率化を図る4つの目的

そもそも、なぜ営業の効率化に取り組む必要があるのでしょうか。どのようなことが達成できるのか、効率化を図る目的を4つピックアップして解説します。

売上をアップさせる

営業を効率化する目的として挙げられるのが、売上をアップさせることです。営業担当者が売上アップにつなげていくためには、商談数と商談時間を増やさなければなりません。もし事務作業にかかっている時間を削減し、1日あたり1時間を確保することができれば、1ヵ月あたり約20時間も営業活動にあてる時間を増やせます。商談の数が増えれば顧客との契約数も増え、売上アップにつながるでしょう。

商談の中身に注力する

商談の中身に注力することも、効率化の目的のひとつです。営業担当者は商談する際、事前にプレゼン資料や見積書などを準備する時間が必要です。準備をおろそかにすることはできませんが、時間や手間をかけすぎると、ほかの商談の準備にかけられる時間が減ってしまいます。資料や書類作成にかかっている時間を削減すれば、その分商談内容を充実させることに注力できるでしょう。

顧客満足度を向上させる

顧客満足度の向上を目的として、効率化に取り組むケースもあります。事務作業にかかっている時間を削減すれば、顧客へのヒアリングや課題の発見、顧客の要望に応える作業などにあてられます。顧客とコミュニケーションする時間を十分に確保し、ニーズに沿ったサービスを提供すれば、顧客満足度の向上につながるでしょう。

営業担当者の負担を軽減させる

営業担当者の負担を軽減させることも、効率化の目的のひとつです。営業担当者の業務内容は、資料の作成や商談、アフターサービスなど多岐にわたります。担当者の負担が大きくなりすぎると、働きがいやモチベーションが低下し、最悪の場合は離職につながってしまうかもしれません。

業務を効率化し、営業担当者の負担を軽減できれば、体力面でも精神面でも余裕を持った状態で営業活動に向き合えるでしょう。

営業を効率化する5つのステップ

営業を効率化するといっても、何から始めればいいか迷ってしまうかもしれません。手あたり次第に行うのではなく、手順を踏みながら進めることが大切です。営業効率化の流れを5つのステップに分けて解説します。

1. 業務全体を把握し、課題を整理する

まずは現状の業務全体を把握した上で、課題を整理しましょう。どういう作業に時間や労力がかかっているのか、営業担当者からヒアリングすることで課題が浮かび上がってくるはずです。より効率的に進められる作業など、改善できるポイントをピックアップします。

2. 改善すべき業務、しなくていい業務に分類して優先順位をつける

課題を整理したら、その中から「改善すべき業務」「改善しなくてもいい、あるいは改善できない業務」に分類します。さらに改善すべき業務を「社内ですぐに実行すること」「計画的に進めること」に整理します。改善対象となる業務を分類して、優先順位をつけることが重要です。

3. 業務を効率化するための施策を検討し、スケジュールを立てる

優先順位をつけた後は、業務を効率化するための施策を検討します。同時に、誰がどのような方法で進めるのかを決め、スケジュールを立てる必要があります。業務改善の責任者を決め、定期的にミーティングを開催して進捗状況を確認しましょう。

4. 必要に応じて別のソリューションを取り入れる

効率化すべき業務の中には、社内だけでは実行できない項目もあるかもしれません。その場合は、必要に応じて別のソリューションを取り入れることも検討してください。例えば、「一部の業務を外部の会社に委託する」「ITツールを導入する」といったことが挙げられます。

ただし、新しいソリューションをいきなり全社的に導入すると、現場でトラブルが発生するかもしれません。まずは一部で試験的に運用し、改善度合いを見極めてから全社で導入するなど、順を追って取り入れていきましょう。

5. 社員へのヒアリングや効果測定によって、効率化の状況を把握する

施策を実行したら、社員へのヒアリングや効果測定を行い、どれくらい効率化されているのか把握することが必要です。どういう改善ができたのか、生産性や売上はアップしているのかなど、細かく確認しましょう。新しいソリューションを導入した場合は、運用方法の変更や規模の拡大など、さらなる改善を検討します。

営業を効率化するための7つの方法

営業を効率化する方法には、社内ですぐ着手できることからITツールの導入までさまざまあります。営業を効率化するための方法を7つ紹介します。

営業担当者の意識を改革する

具体的な施策を実行する前に、営業担当者の意識を改革することが大切です。担当者自身が「もっと業務を効率化したい」「無駄な作業を削減し、その分を営業活動にあてたい」と思っていなければ、十分な効果が得られません。効率化する目的や流れを説明し、担当者の意識を高めることから始めましょう。

営業に関する情報やノウハウを共有する

商談におけるプレゼン手法や、顧客に合わせたコミュニケーションなど、営業に関する情報やノウハウを社内で共有することも効率化の方法のひとつです。営業は属人化しやすいため、情報やノウハウが共有できていないケースが多々あります。もし有効な営業手法があったとしても、1人で抱えていては意味がありません。組織全体で営業マニュアルを作成したり、社内で定期的に情報交換を行ったりするなど、みんなでノウハウを共有できる環境を作りましょう。

書類作成や事務作業の時間を短縮する

営業を効率化するためには、書類作成や事務作業の時間を短縮することが必要です。営業担当者は、プレゼン資料や見積書、契約書などさまざまな書類を作成しなければなりません。商談にかける時間を増やすためにも、書類作成や事務作業は早めに終わらせることがポイントです。

サイトのコンテンツやFAQ、ダウンロード資料を充実させる

サイトのコンテンツやFAQ、ダウンロード資料を充実させることも、営業の効率化につながります。コンテンツなどを閲覧することで「求めている商品・サービスであるかどうか」を顧客自身が判断できるからです。結果として、興味・関心度が高い顧客からの問い合わせが増える可能性があります。逆に、成約する確率が低い顧客からの問い合わせを減らすことにもつながります。

インサイドセールスを導入する

インサイドセールスを導入することでも、営業活動を効率化できます。インサイドセールスとは、電話やメールを使用して、訪問することなく顧客へアプローチする営業活動です。インサイドセールスの担当者は、顧客へ有益な情報を提供したり、困っていることをヒアリングしたりしながら、商品・サービスに対する興味や関心度を高めていきます。その後、成約の確率が高まったタイミングで営業担当者へ送客します。インサイドセールスと営業担当者を組み合わせて活動することで、効率化が図れるのです。

関連記事:インサイドセールスとは?特徴やメリット、やるべきことをわかりやすく解説

業務の一部をアウトソーシングする

社内のリソースだけで効率化することが難しい場合、業務の一部をアウトソーシングする手法もあります。特定の業務を外部企業に委託することで、営業担当者は顧客との商談や受注に向けた活動に注力できるでしょう。アウトソーシングできる業務としては、ダイレクトメールの発送やプレゼン資料の作成、データ入力、集計作業などが挙げられます。

ITツールを導入する

営業を効率化するITツールの導入も、効率化に有効な方法のひとつです。近年ではマーケティングツールや営業支援システムなど、さまざまなサービスが登場しています。自社の課題や業務との親和性、費用対効果などを踏まえて検討しましょう。

営業を効率化するためのITツール

営業活動を効率化できるITツールの中から、代表的なものを5つ紹介します。自社に合ったツールを導入することで、より効率的な営業活動を実現することができるでしょう。

MA

MAとはMarketing Automation(マーケティング・オートメーション)の略で、見込み顧客の獲得、育成、管理に特化したITツールです。見込み顧客の情報を獲得してリスト化し、オンラインの施策を用いて段階的にアプローチを行うことで、顧客の興味・関心を育てていきます。また、見込み顧客の状況を細かく管理できるため、営業効率化につながります。

関連記事:マーケティングオートメーション(MA)で何ができるの?基本と機能・導入をわかりやすく解説

SFA

SFAとはSales Force Automation(セールス・フォース・オートメーション)の略で、日本語では「営業支援システム」といいます。営業担当者が日々の活動状況を入力していくことで、次に実行すべきアクションを促してくれるため、営業効率化が期待できます。

関連記事:SFAとは?CRM・MAとの違い、ツールの選び方、活用のポイント

CRM

CRMとはCustomer Relationship Management(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)の略で、日本語では「顧客関係管理システム」といいます。名前や属性、購入履歴、問い合わせ履歴などの情報を管理しながら分析することで、顧客と良好な関係を構築でき、営業効率化にも役立ちます。

関連記事:MAとCRMの違いとは?2つを連携させるメリットとMAの選び方

オンライン会議システム

新型コロナウイルスの感染拡大以降、一気に普及したのがオンライン会議システムです。商談やヒアリングをWeb上で行うため、移動時間や交通費を大幅に削減でき、営業効率化につながります。また、「遠方の顧客であっても距離を気にせず商談できる」「対面営業に比べてスケジュール調整が容易」といったメリットもあります。

日程調整ツール

日程調整ツールとは、打ち合わせや商談などのスケジュール調整を自動化するツールです。打ち合わせや商談のセッティングは、「参加するメンバーの予定を確認」「来客の場合、会議室を仮予約」「商談相手に都合を確認して日程調整」など、意外と手間がかかる業務です。日程調整ツールを使えば、調整作業にかかる時間や手間を削減できるため、営業効率化に役立ちます。

MAによる営業効率化の成功事例

ここでは、MAツールの「SATORI」を使用して営業効率化に成功した事例を2つ紹介します。下記を参考にして、自社の営業活動の改善に役立ててください。

株式会社ラフール:見込み顧客の獲得および商談数が3~4倍に増加

株式会社ラフールは、メンタルヘルステック事業やスリープテック事業を展開しています。この企業が抱えていた課題は、営業活動がブラックボックス化していたことです。顧客情報が管理できていなかったため、アプローチ不足で受注を逃してしまった案件も多々あったようです。また営業が属人化しており、販促活動を組織的に実行できていませんでした。

そこで、顧客との初回商談日や流入元、サイトの閲覧数などの数字が可視化できる「SATORI」を導入。顧客情報を一元的に管理し、メルマガの送付頻度を大幅に増やしました。その結果、見込み顧客の獲得と商談件数が3~4倍まで増加したのです。

詳しくは、こちらの導入事例記事をご覧ください。

リード獲得&商談数が3〜4倍に成長!営業中心の組織にMAを浸透させた秘訣に迫る

マルホ発條工業株式会社:顧客データベースを共有して数千万円規模の案件を受注

精密小物ばねや自動包装機や省力機器、医療機器の製造・販売を手掛けるマルホ発條工業株式会社。以前は展示会で集めた名刺を各営業担当が表計算ソフトで管理しており、会社全体で顧客情報を共有する仕組みがありませんでした。

そこで「SATORI」を導入し、事業部で蓄積されていた顧客情報を入力。3つの事業部で見込み顧客のデータベースを共有し、営業活動を定量的な数値で確認できるようにしました。「SATORI」導入後、数千万円規模の案件を受注するなど、大きな成果が出ています。

詳しくは、こちらの導入事例記事をご覧ください。

京都の老舗メーカーがマーケティング施策を0からスタート!ホームページ経由で案件受注を決めるまで

自社の課題に合った効率化に取り組もう

営業の効率化は、売上アップや顧客満足度の向上、営業担当者の負担軽減につながる重要な取り組みといえます。事務作業の短縮や営業ノウハウの共有、ITツールの導入など、自社の課題に合った効率化の施策に取り組んでみてください。顧客とのコミュニケーションや、顧客の課題を解決しようとする姿勢を忘れない、ということが大切です。

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