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セミナー集客方法8選・成功させるコツ

セミナー集客方法8選・成功させるコツ

セミナー開催は見込み顧客獲得の有効な手法の一つですが、セミナーへの集客は簡単ではありません。セミナーを企画したものの、思うように参加者が集まらずに悩んでいる方も多いでしょう。

セミナー集客の方法はさまざまですが、たとえば新規顧客と既存顧客のどちらに向けた内容なのか、あるいはどんな層をターゲットにするのかなどによって適切な方法は異なります。

本記事では、年間150本を超えるセミナーを継続的に開催しているSATORI株式会社のノウハウをもとに、具体的なセミナー集客の方法を手順やコツとともに詳しくまとめました。これから開催するセミナーの集客成功のために、ぜひお役立てください。

主なセミナー集客方法8選

マーケティングでは顧客を「既存顧客」と「新規顧客」に大別し、それぞれに適した手法を用いてアプローチします。既存顧客は、すでに自社と取引のある顧客のこと。新規顧客は、将来的に購入や成約につながる可能性がある見込み顧客のことです。この両者は、セミナー集客においてもアプローチの手法が異なります。

たとえば、既存顧客にはインサイドセールスや営業担当者から直接セミナーへの誘致を行えますが、その時点でつながりのない新規顧客には、広告やSNSなど不特定多数向けにアピール可能な手法の選択が必要です。開催するセミナーが既存顧客と新規顧客どちらに向けたものなのか明確にしたうえで、適切なアプローチを行いましょう。既存顧客と新規顧客の双方を対象とするセミナーでも、それぞれ切り分けて集客に取り組んだ方が効果的です。

新規顧客・既存顧客共通

新規顧客と既存顧客とで、セミナー集客のための共通した手法もあります。以下に具体的な手法を取り上げて解説しますので、参考にしながら自社に合った方法を選択してください。

①Web広告

リスティング広告やSNS広告、ポータルサイトへの広告掲載は、比較的広い範囲にリーチできます。新規顧客の獲得に有効なほか、既存顧客に対しても情報を届けられる手法です。

リスティング広告は、GoogleやYahoo! Japanなどの検索結果一覧にテキスト情報として表示されます。ユーザーの検索キーワードに連動して出稿できるため、見込み度の高いターゲットにアプローチ可能です。また、ディスプレイ広告を併用すれば画像・動画を使用して視覚的にアプローチできるほか、リターゲティング広告を併用すれば既存顧客を含めて自社のWebサイトに訪問したことのある、自社サービスに関心の高いターゲットに広告を表示できます。

SNS広告を活用する場合も、サービスごとの特徴を踏まえた使い分けが重要です。たとえばFacebookが提供するリード獲得型広告は、Facebookに登録されたユーザー情報を用いて広告表示先を絞り込めるため、確度の高いターゲットにリーチできる可能性があります。一方でX広告は、リツイートやハッシュタグなどによる拡散効果が期待できる点がメリットです。なお、特定業界のニッチな層を対象としたセミナーへ集客するなら、業界ポータルサイトへの広告掲載も有効でしょう。

②DM / FAX DM

展示会や過去のセミナー、資料請求などを通じて獲得した見込み顧客、あるいは既存顧客に対してDMやFAX DMを使ってアプローチします。比較的安価に、かつ大勢のターゲットに対してアプローチできる点がメリットです。また、紙のメディアとして物理的にターゲットの手元に届くため、Web情報やメールに比べて「埋もれにくい」でしょう。

なお、DMの場合はセミナーへの無料招待券や簡単なノベルティなどを同封することで、「特別感」を演出することもできます。既存顧客に対しては、より特別感を高めるために新規顧客と特典を分けるのも良いでしょう。

③SNS集客

XやFacebookなどのSNSを活用して集客する手法です。SNSの活用方法は大きく分けて、以下の2つがあります。

  • SNS上にメッセージを投稿する
  • SNSメディアが提供する広告を利用する

メッセージの投稿は、広告費などをかけず手軽に行える点がメリットです。ただし、メディアごとの特徴を理解して活用しましょう。たとえばFacebookは専用のイベントページを作成できるため、集客の間口を広げられます。一方、Xはリツイートやハッシュタグによる拡散効果で、これまで接点のなかったユーザーにリーチできる可能性があるでしょう。

なお、個人ではない法人アカウントからの投稿は、発信した情報が“会社の見解”と捉えられます。閲覧者の誤解を招くことのないよう、発信するメッセージの内容にも注意が必要です。

④セミナー集客サイトへの掲載

PeatixやTECH PLAYなどのセミナー情報紹介サイトに、自社セミナーの情報を掲載する方法です。ユーザーは有益な情報やセミナーを探している人が多いため、高い集客効果を見込めます。なお、告知文にターゲット層につながるキーワードを埋め込めば、自社にとって来てほしい人に絞って集客することが可能です。

<セミナーポータルサイトの一例>

■Peatix | https://peatix.com/
Peatixは840万人以上のユーザー数を持つイベント管理&グループ運営サービスです。簡単な操作で告知用ページを作成でき、申し込みの受付け、参加者とのやり取りなども管理画面上で行えます。

■TECH PLAY | https://techplay.jp/
TECH PLAYは、テクノロジーに関するさまざまなイベントやセミナーなどの情報を集約・掲載しているサービスです。こちらも簡単に告知ページを作成し、管理画面上から申し込み状況の確認などを確認することができます。

なお、上記以外にも、さまざまなセミナー情報紹介サービスがあります。セミナーの内容やターゲット層に応じて、適切なサービスを選択しましょう。

⑤マーケティングオートメーションのポップアップやプッシュ通知

MA(マーケティングオートメーション)の機能を活用して、セミナー集客を行うこともできます。MAとは、Webなどでの行動履歴に合わせてコミュニケーションを図ったり、顧客情報を管理したりするためのツールです。

セミナー集客には、たとえばポップアップやプッシュ通知などの機能が役立つでしょう。ポップアップは、Webサイトを訪問したユーザーに対してフォームやバナーなどをポップアップ表示し、特定のページへ誘導するものです。セミナーを紹介するメッセージや申し込みページへのリンクをポップアップ表示すれば、セミナーへの誘致を図れます。

<ポップアップイメージ>

ポップアップのイメージ


プッシュ通知は、自社Webサイトを閲覧していないターゲットを、自社Webサイトへ誘導する手法です。過去にセミナーページを閲覧したユーザーが外部の提携サイトを訪問している際に、リターゲティング広告のような形でメッセージを表示します。

<プッシュ通知イメージ>

プッシュ通知のイメージ

いずれの手法もうまく使えば高い効果が見込めますが過度のアプローチは逆効果となります。

⑥セミナー集客代行

セミナー集客の代行会社は、ランディングページ(LP)や広告、メルマガ、テレアポなどによる集客活動を自社の代わりに行ってくれます。固定報酬か成果報酬、あるいは両方の組み合わせによりコストは発生しますが、集客のノウハウやリソースがない場合などに有効な方法です。

既存顧客向け

既存顧客向けのセミナーは、その多くが新たな商品やサービスを紹介する、いわゆるクロスセルやアップセルを目的として行われます。ターゲットとはすでにある程度の関係性が構築できているため、手紙や電話など「密度の濃い」手法でアプローチを行います。

⑦自社顧客リストへのメール告知

自社の既存顧客に向けて、メールでセミナー告知を行う方法です。この場合は、集客用メールの設計が重要なポイントとなります。メール配信は1回だけでなく、3回程度を目安に送るのが効果的です。なお、集客メール作成のコツについては、この後の項で改めてご説明します。

⑧インサイドセールスによるコール集客

既存顧客に電話でアプローチする方法です。リアルタイムでやり取りを行うことで、セミナーを紹介しながら相手の温度感をある程度推し量れます。すでにインサイドセールスの仕組みが構築されている場合は、その仕組みを活用して案内を行います。構築されていない場合は、営業担当者から担当顧客に電話連絡を入れてもらうことになるでしょう。

セミナー集客の手順とコツ

「セミナー集客は難しい」と思われがちですが、実は手順とコツをおさえておくことで、効果的かつ効率よく集客に取り組むことができます。ここでは、セミナー集客において、ぜひおさえておきたいポイントを5つご紹介します。

1. セミナーの開催要項を明確にする

セミナーの内容やターゲット層、開催場所などによって、選ぶべき集客手法が変わります。セミナー集客に着手する前に、まずはセミナーの開催要項を具体化し、関係者間で共有しておきましょう。

<表1:具体化すべきポイント>

具体化ポイント説明
セミナーの趣旨目的は何なのか(新規顧客開拓、既存顧客へのクロスセル・アップセル対策など)、どのようなセミナーを行い、参加者に何を持ち帰ってもらうのか
ターゲットユーザー層誰に向けたセミナーなのか(業種、役職、ユーザーの検討段階など)
開催日時いつ開催するのか(平日、休日、日中、夜間、展示会の期間中など)
参加費用無料か有料か。有料なら価格帯はどの程度か
開催場所オンラインかオフラインか。オフラインなら場所はどこか(自社オフィス内、レンタルホール等)
定員定員数がある場合は記載

ターゲット層が業務の一環あるいは私用として参加するのかどうかで、集客しやすい曜日や時間帯は異なります。たとえば業務の一環であれば、平日日中でも参加できるでしょう。その中でも、週明け月曜や週末金曜は忙しいことが多く、火~木曜日がおすすめです。

一方、私用として個人参加するなら平日の勤務後、もしくは休日でないと集客は難しくなります。ただし、主婦層などがターゲットなら、家事などに影響の出にくい平日10~14時頃が良いでしょう。

なお、業界によっても参加できる曜日や時間帯が異なります。たとえば不動産業界向けに業務時間中のセミナーを開催するなら、定休日である水曜日以外の平日で、お昼休憩の時間帯(12~13時頃)が参加しやすいでしょう。

2. 集客手法は戦略的に選定する

セミナー集客に有効な手法は必ずしも一つだけとは限りません。リスティング広告やディスプレイ広告などの広告を使うこともできますし、既存顧客宛てにセミナー案内のDMを送るのも良いでしょう。その他、XやFacebookなどのSNSで情報拡散したり、展示会や他の関連セミナーで紹介してもらったりする方法もあります。

重要なのは、開催するセミナーにとって適切な手法を選ぶことです。たとえば、若年層に向けたセミナーならXでの幅広い情報拡散が有効ですし、特定業界向けのニッチなセミナーなら業界専門誌や関連ポータルサイトなどの広告が効率的でしょう。 セミナーの目的や主要ターゲット層に応じて、戦略的に手法を選択してください。

3. 専用の告知ページを準備する

どのような集客手法でも、セミナーの開催概要をユーザーに伝え、申し込みを受け付けるための告知ページが必要です。自社ホームページ内に特設ページを設けるほか、専用のランディングページ(LP)を作成する方法もあります。 

なお、告知ページは公開するタイミングが重要です。あまり早いと忘れられてしまう恐れがありますし、開催日直前では集客活動に支障が出ます。開催日の1ヶ月前から遅くとも2週間前程度を目途とし、公開から開催までの期間で、複数回にわたりDMやインバウンドコールなどの施策を行うのがおすすめです。

4. 参加特典をつける

参加特典を設けることで特別感を与え、集客率を高めることが可能です。たとえば、アンケート回答者だけにセミナーの資料を配布したり、申込者や参加者限定でオンデマンド配信を行ったり、セミナー中のQ&A回答を提供したりすることが考えられます。

5. 開催後のフォローを忘れない

セミナーが終了したら、参加者に対してお礼メールを送りましょう。「集客」とはあまり関係なく感じるかもしれませんが、このような気遣いの有無が、次回のセミナー集客に少なからず影響を与えます。お礼メールでは顧客の興味・関心を喚起する有益な情報を提供するなどして、顧客の興味が覚めないうちに良好な関係構築を行いましょう。

集客メール・告知ページの案内文の作成ポイント

ターゲットにセミナーの魅力を感じてもらううえで、集客メールや告知ページの文言は非常に重要な要素となります。ここでは、セミナー集客に用いるメールや告知ページの作成におけるポイントを、具体的な例文とあわせてご紹介します。

基本事項

集客メールや告知ページの作成では、何よりも集客対象に応じてタイトルや本文を工夫することが重要です。まずはターゲット層の特性を具体化し、抱えている課題や興味を引くキーワードなどを明確にしましょう。

また、一つの集客メールや告知ページに複数の内容を掲載するのは避けてください。たとえば、集客メールに新商品の紹介も載せたり、一つの告知ページに複数のセミナーの情報を掲載したりすると、全く異なる内容・ジャンルのコンテンツが混在し、最も訴求したいものがわからなくなってしまいます。

なるべく、対象となるセミナーの情報のみに絞った内容にしましょう。ただし、集客メールの場合は、セミナーの内容に即したサブコンテンツ(ブログ記事やホワイトペーパーなど)を含めるのは問題ありません。

タイトル

集客メールや告知ページのタイトルは、ターゲットの関心を引くための重要なポイントです。ターゲットが抱えている課題やその解決策などをキーワードとし、関心を惹きつけるようなタイトルにしましょう。

メールならタイトルの文字数は20文字程度、多くても30字以内を目安としてください。また、告知ページのタイトルもSNSへの投稿時などにインライン表示される場合があるため、一目で概要を把握できるよう簡潔な表現を心がけましょう。

<集客メールのタイトル例>

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<告知ページのタイトル例>

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関連記事:集客できるセミナータイトルとは?例文&ポイント解説

案内文

集客メールの場合

集客メールの本文は、短い文章で簡潔に、かつ分かりやすく伝えることが重要です。30秒くらいで全文を読み終えられる程度のボリュームにまとめたうえで、告知ページへ誘導するような構造とするのがベストです。

<集客メール文案>

〇〇様

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[メール署名]

なお、メール文案の作成については、以下の記事が参考になります。ぜひあわせてご覧ください。

関連記事:【例文つき】読まれやすいメルマガの書き方と注意点

告知ページの場合

告知ページも、重要事項をページの上部にまとめ、セミナーの概要がファーストビューで把握できるような構造にします。画像や動画を上手く取り入れて、ターゲットの関心を惹きつけるよう工夫してください。

SATORIのセミナー紹介ページも、1つの参考としてご覧ください。

関連記事:SATORIのセミナー紹介ページ

MAツールを導入してセミナー集客に成功した事例

エッジテクノロジー株式会社では、セミナー集客のためにメール配信に特化したツールを使用していました。しかし、配信後の行動履歴が追えず、集めた見込み顧客リストを活かしきれないことに課題を持ち、その解決のためにMAツール「SATORI」を導入。「SATORI」では、メール配信機能によるセミナー告知や、ランディングページ制作機能による集客サイト作成などに取り組み、これまで外注していた業務の内製化を実現しました。

また、集客数のうち実際の来場有無を分類したり、各見込み顧客の流入元や参加回数などをチェックしたりすることで、相手に応じて適切な対応が可能になり、結果的にセミナー集客数が倍以上に増加しました。このような対応は通常手間がかかりますが、MAツールの導入により、効率的かつスピーディーに対応できる体制が構築されました。

関連記事:「SATORI」の導入でセミナー集客数が倍増。営業支援の“目利き”が選んだMAツール

セミナー集客がうまくいかないときは?

以上、この記事ではセミナー集客に取り組むうえでおさえておくべきポイントをご紹介しました。

なお、以下の資料にて、セミナーを活用した成果を最大化するための集客方法をはじめ、セミナー開催に欠かせない事前準備・その後のフォローについて詳しく解説しています。

セミナー集客にお悩みの方、セミナーの効果アップに取り組んでおられる方は、ぜひこちらもあわせてご覧ください。

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セミナー運営マニュアル

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