Marketing Blog

2020.08.13

【例文つき】読まれやすいメルマガの書き方と注意点

メルマガを書くという方のために、基本的な書き方と注意点、また意識するべきポイントについて分かりやすくまとめました。

1.メルマガ(メールマガジン)とは

メルマガとは、発行者のサイトなどを通して集客した読者へ、継続的に配信される電子メールを指します。メールマーケティング情報発信サイト「メールマーケティングラボ」が行った「メールマガジンに関する意識調査2020」(調査日時:2019/12)によると、企業・ショップからの情報をどのように受け取っているかという問いに、電子メールと回答した人は、LINEやTwitterなどのSNSを大きく上回る結果でした。また、メルマガを読む端末は、PCとスマホでほぼ同割合という結果でした。いつでも手軽に読めるメールは、SNSなどコミュニケーションツールが多様に変化している現在でも、マーケティングのひとつのチャネルとして影響力があるといえるでしょう。

関連記事>>メルマガとは?配信の基礎知識・効果的な作り方と成功事例

2.メルマガの書き方~押さえておきたい基本ルール~

メルマガを作成する際には、普段使っているメールとは違い、独自のルールや読み進められるためのポイントがあります。詳しく紹介していきましょう。

(1)メルマガを書くための準備

テキストエディターを用意しましょう。テキスト形式の場合、文字の書式やスタイルなどの設定が必要ないため、文章の編集に特化したソフトの方が書きやすいです。「TeraPad」などのフリーウェア、「秀丸」などのシェアウェアが有名です。ネット上でダウンロードできますので、ぜひ活用してみてください。

(2)メルマガの形式選択

メルマガの書き方と注意点_ビジネスメール実態調査の画像

メールの配信方式には、テキスト形式とHTML形式の2種類があります。
テキスト形式は、文字データのみで構成されているシンプルなメールです。受信者の環境やメールソフトを選ばず、セキュリティ設定で弾かれることも少ないため、確実に届けることのできる形式です。飾り文字や記号、段落などを工夫して作成することで、読みやすく、見た目の良いメールを作成することが可能です。一般社団法人日本ビジネスメール協会の行った調査によると、仕事でメールの送受信に使用している形式は67.14%が「テキスト形式」でした。しかし、テキスト形式の場合、開封率やどのリンクをクリックしたのか等の効果計測ができないというデメリットもあります。

出典:一般社団法人日本ビジネスメール協会 「ビジネスメール実態調査2020
一方HTML形式は、フォントや大きさや色を変えたり、画像やボタンを挿入して視覚的に多くの情報を伝えることができます。また、開封率等の効果測定が可能となります。現在では、通信速度やメールソフトなどの環境が整ってきたため、多くのメルマガでHTML形式が採用されてきています。それぞれの特性を把握し、シーンに応じて強みを生かした選択を行うことが大切です。

(3)改行の位置と行間

文章は全角35文字以内の適度なところで改行をしましょう。Outlookは全角38文字で改行する仕様になっていますので、半端な個所で改行すると見栄えが悪く、読みにくくなります。また、ダラダラと長く続き余白のないメルマガも、読みにくく内容が頭に入ってきません。内容によって3~4行をひとつのかたまりと考え、かたまりとかたまりの間には空白行を挟みましょう。

3.メルマガの構成

メルマガの書き方例文の画像

基本的なメルマガは、「件名」と「本文」に分けられ、さらに本文は「ヘッダー」「リード文」「本文」「フッター」で構成されます。

(1)件名(Subject)

メルマガにとって一番重要なのがこの件名です。配信数が多くても開封されなくては意味がありません。
開封される件名のコツは、「このメルマガのみ」「今だけ」といった限定感を出す言葉、「ホントはこうだった」「○○のコツ」「○が教えるここだけの秘密」といった知りたい欲求をくすぐる言葉、「半額」「○が無料」「プレゼント付」といったお得感がある言葉入れることです。
また、読者はメールを多く受信しているわけですから、数多くのメールの中でも件名を目立たせる工夫が必要です。たとえば、「【無料ダウンロード】プロが教える!マーケティングのいろは」など記号で区切ると目を引きます。

(2)ヘッダー

メルマガを開いたときのファーストビューになります。会社名やメルマガ名を、記号などで囲んで装飾しましょう。毎回同じヘッダーを使用すれば、同じ配信元から届いているのが分かり、読者への印象も残ります。

(3)リード文

すぐに本題に入らず、挨拶を入れましょう。特集記事の導入部分を軽く入れたり、季節の話、時事など、ちょっとしたネタを挟んでもよいでしょう。また、読者の名前を入れると、特別感や親しみが増します。メルマガ配信ツールを使用すると、一斉配信のメルマガでありながら、読者ごとにメルマガ内に名前を差し込むことが可能なため、非常に便利です。ただし、名前に使用する漢字には機種依存文字があり、文字化けすることがあるので、そのような文字は差し込みから除くなど注意が必要です。

(4)本文

メルマガの本文には読者に対して最も訴求したいコンテンツを必ず1つ用意しましょう。2番目に訴求したいコンテンツがある場合はサブコンテンツとして設置しても良いです。あまり長いメルマガは読まれません。上にあるコンテンツの方が多く読まれる傾向があるため、重要なコンテンツは先に記載します。
1回のメルマガに対して一つのテーマに絞って本文を作成することで、情報が分散されずにまとまるので、読者のメルマガ内容に対する理解度が高まるでしょう。

(5)フッター

発行元のホームページや連絡先、メルマガの配信停止方法を箇条書きで入れましょう。ヘッダーと同様に毎回同じフッターを入れます。
なぜ、メルマガに発行元のホームページや連絡先、メルマガの配信停止方法を入れる必要があるかと言いますと、メルマガに営業上のサービスや商品の情報を広告・宣伝する内容や、それらの情報が記載されているウェブページへ誘導する内容が含まれている場合は、特定電子メール法の適用対象となるためです。
特定電子メール法には、「送信者の氏名または名称」と「受信拒否ができる旨」の記載が義務付けられているため、メルマガを配信する際は必ず発行元の情報と配信停止方法を入れる必要があります。

4.良いメルマガと悪いメルマガの例

同じ構成でも、改行や行間に気を遣ったり文面を工夫したりすることで、開封率や読みやすさに大きく差がでます。
2つのメルマガを見比べてみてください。

【悪いメルマガ例】

メルマガの悪い書き方

【良いメルマガ例】

メルマガの良い書き方

項目ごとに罫線を活用することで見やすく、文章は段落が入ることで格段に読みやすくなります。
メルマガの件名は、本文で最も伝えたい内容を、ユーザーが開封したくなるような文言を使って伝えましょう。そして、件名に興味を持ったユーザーが、メルマガで伝えたい情報やページに辿りつくまでに離脱してしまわないよう、読みやすい文章・構成を練っていくことが重要です。

5.メルマガの書き方~ポイントと例文~

文体は送付する目的を意識して、内容によって書き方を変えましょう。いずれも、読者目線になって書くことがポイントです。

読者とのコミュニケーションを目的にしたメルマガ

読者へ語りかけるように、手紙を書くような気持ちを心がけましょう。発行者のプライベートなエピソードを織り交ぜると効果的です。

例文

・東京は雨の日が続いて憂鬱ですね。外に洗濯物を干したい…!
こんな季節でも気分が明るくなる、楽しい防水グッズをご紹介します。
・ここ数年で、チャットボットを利用する機会が増えてきました。
わたしもLINEのチャットボットに再配達を依頼したり、献立を考えてもらったりしています。今回は、急成長しているチャットボットサービスの種類と活用事例についてご紹介します。

企業のイメージアップを目的にしたメルマガ

宣伝を極力薄めにし、読者にとって役立つ情報や面白いと感じる最新の内容をコンテンツにしましょう。商品・サービス以外の価値を提供することで、読者のメルマガに対する信頼や興味関心が高まります。信頼を得ることで次も読んでもらえる可能性が高まり、メルマガ購読継続につながります。定期的に配信し、読者との接触頻度をあげましょう。

例文

・オンライン商談の導入が進んできましたが、ノウハウがなく悩んでいる方も多いようです。弊社では以前からオンライン商談を導入しているのですが、今回は数多くの商談を行ってきた営業部に聞いた「ここを押さえれば大丈夫!」というオンライン商談のポイントをご紹介します。
・新しくサイトを立ち上げたりランディングページを作ったものの、流入数が少ない、コンバージョンに繋がらない等の悩みを抱える担当者も多いのではないでしょうか。今回はサイトを運用する上で陥りがちな落とし穴について解説致します。

資料請求・お問い合わせ・セミナー集客を目的にしたメルマガ

メルマガ経由で資料請求やお問い合わせ、セミナー申込みを行ってもらうことを目的とした場合は、いきなりそれらを促すのではなく、資料を得ることで読者にとってどんな学びが得られるか、セミナーに参加するとどうなるかなど、読者にとってプラスになることをアピールした内容を記載しましょう。

例文

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日々の業務を行う上で、進捗が悪くなかなか進まないといったことはございませんか?
本セミナーでは、参加者様のお悩みに対し、改善方法を紹介・解説します。
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リードを効率よく獲得する方法は、世の中に沢山あります。どの方法から手をつけるべきか、それらはどうやって実施するのかなど初心者の方にもわかりやすく解説します。
これを読むだけで、明日からのリード獲得に生かすことができるでしょう。

販売促進を目的にしたメルマガ

販売促進が目的なので、メルマガ内のURLをいかにクリックしてもらうかを考えます。インターネット広告や新聞広告、ドラッグストアのポップなどを参考に、一目で興味を引くキャッチコピーを考えましょう。

例文

・数量限定!!\1本あたり62円!/↓特設ページ限定〇〇社の野菜ジュース
・【マーケ担当者必見】動画を使った広告運用ノウハウをご紹介

6. 配信時の注意点

件名や原稿が出来たら、いよいよ配信です。「いつ」「誰に」「どのくらい」配信するのかを決めましょう。

いつ

「いつ」とはどの曜日、時間帯で配信を行うかということです。
読者にビジネスマンが多いメルマガの場合は、始業前の早朝の時間帯や平日のお昼休みを狙ったり、帰宅時間や休日の夕方などの時間を狙って配信しましょう。読者に主婦が多いのであれば、忙しい午前中を避け、平日の午後の時間帯にしましょう。年齢層も考慮し、生活パターンを想像しながら決定します。

誰に

「誰に」とは、メルマガ登録をしている読者を指しますが、配信する内容によっては全員に配信せず、興味があると思われる読者のみに配信しましょう。ターゲティング分けには、年齢、男女、地域などの基本データの他に、購入履歴などもあります。ターゲティングすることによって、拒否率は下がり、メルマガの精読率が上がります

どのくらい

「どのくらい」とは、メルマガを配信する頻度を指します。毎日1回、週に2回、月に1回、不定期配信などを決めましょう。気を付けなければならないのは、不定期配信です。突然配信が止まり、数か月後配信が再開すると、読者は配信休止期間中にメルマガの存在を忘れてしまい、メルマガの購読停止につながってしまいます。最低でも月1回の配信を心がけましょう。

7.メルマガの役割

メルマガを定期的に送信していると、内容が商品・サービスの紹介や、キャンペーンのお知らせ等ばかりになってしまうことはよくあります。
確かに、メルマガの目的として販売促進や既存顧客の維持は間違っていないのですが、数あるマーケティング手法の中で「メールマーケティング」を行う理由は何でしょうか?
それは、読者(顧客)との関係性を構築するためです。実際にメルマガを受け取る側にいるとき、どんなメルマガを開いているか想像してみてください。また、毎回読もうと感じるメルマガはどんなものか思い出してみましょう。
「毎回知りたい情報をくれる」「内容が読みやすくて興味深い」このように感じたものではないでしょうか。メルマガを毎回読んでくれる読者は、メルマガを通じてサービスや会社への好感度をあげてくれます。そのようなメールを配信し続けることによって、メルマガから信頼関係を築くことができるのです。
今回は、メルマガを作成する際のポイントや注意点を述べてきましたが、そこさえ押さえれば基本的に書き方は自由です。最初のうちは機械的な文章になりがちですが、読者の顔を思い浮かべるようにすれば、心がこもったメルマガになります。あなたにしか書けない内容で、人気メルマガを目指しましょう。

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