About Client
社名 | 泉州電業株式会社 |
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業種 | 製造・小売 |
業態 | BtoB |
事業規模 | 501~1000人以下 |
課題 | リード獲得, 営業強化 |
お客さまが必要なタイミングで迅速かつ的確にサポートできる仕組みづくりでさらなる飛躍を
ロボットケーブル・各種電線および電線に附帯する電設資材の販売をメイン事業とする泉州電業。ユーザーニーズに合致した豊富なオリジナル商品をすべて自社在庫として常時5万種以上を管理している。全国に16拠点・200名の営業体制で、お客さまが必要なときに即納できることが強みであり、業界シェア1位を守り続けている。
「『1位であるということは手を抜けば追いつかれる可能性がある、ということ。シェアを守るだけでは会社は成長していかない。お客さまが必要としていることを事前に察知してお客さまにご提案できる”攻めの営業”が会社の成長には必須であり、そしてそれが顧客満足につながる』と考えています」と、直需部長 金子氏は語る。
同社の営業部隊は、サブコン(※)や電気工事会社を担当する電設、電材卸店を担当する電材、自動車関連や半導体など設備ラインやFAなど直販を担当する直需の3つに分かれる。
今後さらにシェアを拡大していくためには、既存のお客さまが必要なタイミングで迅速かつ的確にサポートすることと、新しいお客さまを増やす新規開拓が必要である。
展示会を開催して多くのお客さまにお越しいただいたり、商品カタログサイトを整備しネットで商品を探すお客さまに的確な情報を届けることができるようコンテンツマーケティングにも着手している。
しかしながら、新規開拓の営業はネットで接触したお客さまや展示会で名刺をいただいたお客さまに架電しアポイントをとる昔ながらの営業スタイルのままで、なかなか結果につながっていない。また、社内で営業の知見が情報共有されておらず、架電アポイントとそのあとの商談につながるのは営業個人の力量と運に委ねられている状態であった。
「もっと適確にお客さまが必要としているタイミングを知ることはできないか?お客さまが必要とするタイミングでアプローチができれば、顧客満足につながるのではないか?それを実現するためのツールのひとつとしてMAツールが候補に挙がりました」
(※)ゼネコンの下請などとして、土木・建築工事の一部を請負う建設業者のこと
活発なユーザー会開催が「SATORI」導入の決め手。リアルなユーザーの話が直接聞けることが魅力
マーケティングを担当する中元寺氏がまず取組んだのはウェブサイトの強化として新規「商品ウェブサイト」の立上げ。
泉州電業のシステム運用を担うエステック社とともに、新たに泉州電業の強みである豊富な取扱い商品の情報を掲載、お客様が商品の情報を見つけやすくするための改善、SEO対策、コンテンツマーケティングなどの施策を現在も継続して行っている。
その際、ウェブサイトを新規構築するだけではなく、ウェブサイトを訪問してくれる顧客を深く分析できるよう、とあるMAツールを導入し1年ほど活用していた。
「最初はMAツールに重きを置いていなかったのですが、ウェブサイトだけでなく展示会にお越しいただいたお客さまを商談につなげたい、という営業からのリクエストもあがってきました。そこで、営業担当と一緒に”新規開拓“、”ウェブサイトへの仕掛け”、“攻めの営業”を検討の主軸においてMAツールの乗り換えを検討しました。」
コンテンツマーケティングに同時に取り組んでいた同社は、ウェブサイトに掲載している商品情報など明らかに興味を持っていると思われる行動をしているが問い合わせにはつながらないユーザーを可視化し、そのユーザーが検討しているタイミングでアプローチができれば新規開拓につながる、と感じていた。
「『SATORI』をはじめて知ったのは『Japan IT Week」』という展示会。ここで『SATORI』の強みが“個人情報を獲得できていない匿名状態の見込み顧客へのアプローチを可能にする”ということを知り、新規開拓という自社の課題解決につながる最適なMAツールかもしれないと考えた」と中元寺氏は話す。
「でも実は、『SATORI』導入の一番の決め手は、“活発なユーザー会”と“国産MAであること”です。MAベンダーから使い方や活用方法について聞くだけでなく、実際にMAツールを運用している同じ立場のユーザーからリアルな声を伺うことが一番参考になると考えていました。
『SATORI』はユーザー会が活発に行われているのでそこに一番魅力を感じました。
また、日本特有の営業スタイルや自社のビジネスモデルに現状のままではそぐわないMAツールもありますが、『SATORI』は国産ツールなのでそのような心配もまったくありませんでした。
2018年から『SATORI』を導入し使い始めましたが、動画マニュアルやサポートがしっかりしているのでとても助けられています。」
新規顧客の開拓を進めれば営業活動が忙しくなり、タスクに漏れが生じてしまったり前の商談の内容を忘れてしまったりすることもあり得る。また、お客さまを手厚くサポートしていくために社内での情報共有は必須だ。同社はSFA導入も視野に入れている。
「『SATORI』はsalesforce/kintoneといった著名なSFAツールと連携をしているので、将来SFAを導入したときにお客さまのデータをそれぞれのシステムで重複して持ってしまうことを防ぐことができ、システム連携しやすいことも『SATORI』に決めた理由のひとつです。」
ポップアップを利用したフォーム設置でサイトからの問い合わせが倍増
「SATORI」を導入してからわずか2ヶ月弱で驚きの成果があった。
最初に活用した「SATORI」の機能は、ポップアップを利用したフォーム設置だ。中元寺氏はエステック社とともに商品カタログサイトの訪問ユーザーの行動パターンを分析し、商品に興味を持っていると想定される行動の条件を指定して、その条件に該当したときポップアップで問い合わせフォームを出すようにした。
その結果、ウェブサイトからの問い合わせがたった2ヶ月弱で倍増したのだ。
「2ヶ月弱の結果なので今回はたまたまかもしれません。でもこれから本格的に『SATORI』を活用すれば、お客さまが必要なときに必要な情報を提供できる、と実感しています。」
「SATORI」導入によりマーケティングに対するチームの意識が変わったマーケティング・営業・インサイドセールス体制でお客さまを適切なタイミングでサポート
同社は、MAツールの役割のひとつであるリードナーチャリング(見込み顧客の育成)に取り組み始めている。
シナリオを考え、ホットセグメント(見込み度合いが高い顧客)向けのコンテンツを設定し、展示会後のフォローアップメール送信などを行う予定だ。
「インサイドセールスがいる体制が理想ですが、今はその体制ではないため、ホットセグメント通知アラートは各営業拠点のキーマンに送ることから始めたいと考えています」
一方で営業サイドはMA導入についてどう見ているのか?
「これまでやってきた営業スタイルをいきなり変えるのは難しい」と直需部長・金子氏は話す。
同社では、マーケティングオートメーションで何ができるのか?「SATORI」を使うことでお客さまや営業にとってどんなメリットがあるのか?を社内で発信している。まずは各営業拠点の数人にトライしてもらうことを考えている。
「無理やり強制して使わせるのではなく、社内で発信をしていって成功事例をあげ浸透させていくことが必要じゃないかと考えています。発信していくことでMAツールに興味をもってくれる営業も出てきていて、名刺管理など顧客管理も一元化していければ、など要望をあげてくることもあります。
今後はマーケティングと営業が一緒に、『SATORI』を有効活用して新規顧客開拓や顧客満足度向上、営業活動効率化に活かしていきたいと考えており、ゆくゆくはマーケティング担当と営業とインサイドセールスの体制づくりを目指しています。」
業界シェアNo.1の同社がコンテンツマーケティングやMA導入などデジタルマーケティングに力を入れている背景には、「自社の価値を高め、お客さまにその価値を感じていただけているか、を常に考えていきたい、という思いがある」と金子氏は語る。
お客さまが必要としていることを事前に察知して、適切なタイミングでお客さまに提案をしていく”攻めの営業”の一端を今後「SATORI」が担っていくことになるだろう。