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市場調査からのペルソナ設定とその活用法

マーケティング戦略には欠かせない!市場調査からの『ペルソナ』設定の手法をまとめました。

ペルソナとは

「ペルソナ」とは、マーケティング戦略の1つで、理想の顧客像を指します。
氏名、性別、年齢、住所、職業、家族構成、年収といった基本データだけではなく、さらに掘り下げて設定していきます。
たとえば、豊洲に住む40歳の専業主婦、小学生の子供が2人、PTA活動で忙しく、インターネットでのショッピングが息抜き、子供の受験が悩みといった様に身体的特徴、性格的特徴、生い立ちや悩み、ライフスタイル、価値観、消費行動など、あたかも既に存在する人物を語るかのごとく設定します。

【ペルソナ設定のメリット】

  • 特定の人物に対するストーリー性のある戦略のため顧客からの共感を生みやすく行動に結びつきやすい。
  • ターゲットが明確になることで、開発や施策にぶれがなくなる。
  • 誰もが具体的にイメージしやすい人物像を設定するため、異なる部門の関係者でも同じ意識・理解で議論ができる。
  • お客様視点で意思決定ができる。

【ペルソナ設定のデメリットと注意点】

  • 特定の人物像を設定後インタビューやリサーチなどいくつかのステップが必要なため時間とコストがかかる。
  • ターゲットを絞り込むことにより今まで考えつかなかった様な発想がでなくなってしまう。
  • インタビューやリサーチがしっかりできない場合、イメージや思い込みが先行してしまい間違ったペルソナを作り上げてしまう。その結果、顧客とズレが生じてしまう。

市場調査からペルソナはどうやって設定する?その具体的な方法

ペルソナ設定はまずは市場調査データから。まず、ターゲットにしたい顧客セグメントを検討しましょう。
顧客セグメントが決まったら、そのセグメントに該当する人物を選出しインタビューを行います。
ターゲットとなる人達が抱えている悩みや本人が気付いていない要望などを明確にしていきます。
インタビュー結果をカテゴライズしていくとさまざまな傾向が見えてきて最終的に特定の人物像を作り上げていきます。

【過去の分析データを元に顧客セグメントとあわせて設定】

1.過去のデータから、一番売れたセグメントは?を調査。

その上で、どんな顧客に買ってもらいたいのか?を設定

<ペルソナ設定項目リスト>

  • 年齢
  • 性別
  • 家族構成
  • 住まい
  • 職業
  • 性格
  • 趣味
  • お酒は好きか嫌いか
  • 煙草は吸うか吸わないか
  • インターネットの利用状況
  • スマートフォン、タブレット、パソコンの利用状況
  • 外食が多いか自炊が多いか
  • 朝型か夜型か
  • 免許は持っているか
  • 車は持っているか
  • 賃貸か持ち家か
  • 運動をしているか
  • 好きな洋服のブランドは
  • ペットの有無
  • テレビを見るか
  • 新聞の購読状況
  • 雑誌の購読状況
  • 一日の過ごし方
  • 口癖
  • 仕事や人生の夢
  • 自社製品やサービスを購入する理由、目的

ここではセグメントをするだけではなく、下記も考慮して顧客セグメントを設定していきましょう。

  • 今後ターゲットにしていきたい顧客
  • 現在は特にニーズはないが元々はニーズを持っている顧客
  • 将来を見据えた新たな市場

2.ペルソナ該当者や潜在顧客へ悩み調査

(ブレインストーミングやインタビュー、広告を見た感想についてコメントを頂いたり、座談会を開く、アンケート調査など)を行い、リアルな声を集めます。事前に何をヒアリングしたいのか何を聞き出したいのかまとめておきましょう。
ターゲット者のライフスタイルや行動パターンだけでなく、日頃考えていることや悩みなどももれなく聞き出します。
インタビューにより、ターゲット者の現在の生活や思い、まだ自覚していない要望などを明確にしていきましょう。

3.カテゴリー分けで傾向調査を行います。

インタビュー結果から取得した事実を付箋に書き出していき、共通項目をグルーピングしていきます。
グルーピングによりターゲット者の生活スタイルや要望が見えてきて、そこからペルソナ化する人物像が明確になってくることでしょう。

4.ペルソナ化

架空の人物を細部まで作り上げていきます。基本属性や生活スタイル、思いなどの情報を詳細に設定していきます。
さらに架空の人物の名前や写真を設定することで、メンバー内で共通のイメージを持ちやすくなります。

ペルソナ設定はここに気をつけよう

1.定期的な見直し

実際のユーザーと、ペルソナに差はないか?
ペルソナで設定する人物像は架空ですが、インタビュー結果から事実に基づいて作られた情報です。
ただし、時間の経過にともないインタビューしたターゲット者の基本情報や趣味・思いなども変化していくため、定期的に見直し実際のユーザーとペルソナの差がでないように気をつけましょう。

2.ペルソナは周知徹底を!(チームワークのベースにペルソナを)

ペルソナの人物像について、自社の製品・サービスに関わるすべての人達としっかり共有することで社内で共通の認識ができ、Web・ブログ・ソーシャルメディア・マーケティング・検索のキーワード・コンテンツのデザインなどが大きな影響を受けます。
優れたマーケティングやコンテンツは多くの見込み客や将来の顧客につながります。

3.新規顧客だけではなく既存の商品への評価・確認・競争力を随時確認。

新規顧客向けにペルソナを設定することで、既存の商品に対してもペルソナを設定し評価・確認が可能になります。
既存の商品について競合との差別化などを確認し、見込み客を増やしましょう。

4.自社の顧客に合わせて属性毎に対してペルソナを設定。

自社の顧客の属性は1つとは限らず複数パターンとなる場合も考えられます。
その際は、顧客の属性ごとにペルソナを設定し、ペルソナに応じた自社の製品・サービスを開発・提供しましょう。

5.ペルソナを設定の途中で変更しない。

ペルソナは計画・設計・リリース・評価といった一連の流れにそって設定し評価・検証を行いますが、評価前にペルソナを変更してしまうと正しい評価が行えなくなります。

売れるポイントは、一人ひとりのニーズをどれだけキャッチしたか?

パーソナライズされた1to1マーケティング戦略がカギ。
メールマーケティングにしろ、サイトのバナーにしろ、『下手な鉄砲数うちゃ当たる』のように不特定多数へ向けた当たり外れのないマーケティングよりも、今求められているのは一人ひとりに合った戦略です。
自社製品やサービスに関連する情報やコンテンツにペルソナを設定することで、自社で想定した見込み客を数多く集客できます。
それはたった一人を目指しているようで、じつは、その背後にいる大勢の人をターゲットにすることが可能なのです。
最近ではコンサルティングを取り入れたり、オートメーションサービスを利用したりする企業も増えています。
これらを利用してマーケティング業務の一部を委託や自動化することで、設定ミスを減らしたり生産性を改善したりすることができます。
ペルソナ設定で自社製品やサービスの見直しと他社との差別化を図り、たくさんの見込み客獲得と、顧客のファン化を目指しましょう。

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