配信したメルマガの開封率をきちんと計測している企業は、それほど多くないのが実情です。しかし、開封率はメルマガ施策の成果を可視化し、改善につなげるための重要な指標となります。
そこで本記事では、一般的にどれくらいの開封率を目指せばいいのか、そしてメルマガの開封率を上げるにはどうすればいいのかについて解説します。
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メルマガの開封率とは?
メルマガの開封率とは、配信したメールが実際にどれだけの読者に開封されたかを示す重要な指標です。一般的には、次の計算式で算出されます。
開封率 =(開封数 ÷ 有効配信数)× 100 [%]
たとえ配信数が多くても開封されなければ、どんなに良い内容でも読者に届かず意味がありません。つまり、開封率が低いと、メルマガの本来の目的である「情報の伝達」や「行動喚起」の効果が薄れてしまいます。
特に、開封率はメールマーケティングの成果を見直すうえで欠かせないデータです。読者がどのような件名に反応しやすいか、どの時間帯に開封されやすいかといった仮説と検証を繰り返すためには、開封率を正確に測定することが重要です。
メルマガの平均開封率
自身が配信するメルマガの開封率が「良い」のか「悪い」のかを判断するには、全体の平均値を把握しておくことが重要です。メールマーケティングツールを提供するGetResponse社の「2024 Email Marketing Benchmarks」によると、全世界におけるメルマガの平均開封率は39.64%、平均クリック率は3.25%という結果が出ています。
また、業界別のデータも公表されており、以下に開封率が高い上位10業界の平均値を抜粋して紹介します。
| 業界 | 平均開封率 | 平均クリック率 |
|---|---|---|
| コミュニケーション | 65.14% | 13.29% |
| 非営利団体 | 54.54% | 12.29% |
| 芸術とエンターテインメント | 51.19% | 8.13% |
| 法律サービス | 47.26% | 25.63% |
| テクノロジーとハイテク | 44.72% | 16.54% |
| 健康管理 | 43.95% | 7.01% |
| 不動産 | 42.71% | 8.23% |
| 小売り | 41.77% | 12.22% |
| 教育 | 41.33% | 7.68% |
| 出版 | 39.89% | 14.43% |
このように、業界によってメールの開封率には大きな差があることが分かります。自社が属する業界の平均値と比較することで、現在の開封率が優れているのか、それとも改善の余地があるのかを判断する材料となるでしょう。
また、同レポートによれば、開封率が高くなりやすい時間帯は早朝(午前4〜6時)と夕方(午後5〜7時)であり、受信者が起床する直前、あるいは仕事を終える直前にメールを配信するのが効果的とされています。
曜日に関しては火曜日が最も高い傾向にありますが、他の曜日との大きな差は見られません。一方で、週末(特に日曜日)はやや開封率が下がる傾向があるため、配信タイミングを工夫する際の参考になります。
出典:GetResponse「2024 Email Marketing Benchmarks」
開封率の測定方法・調べ方
メルマガの開封率を測定する仕組みと、測定に役立つツールについて解説します。
開封の確認方法
開封率の測定方法は、配信するメールの形式によって異なります。フィーチャーフォン(いわゆるガラケー)向けのデコレーションメールでは、技術的に開封率を測定することができません。そのため、基本的にはパソコン・スマートフォン向けの配信に限定されます。
■ HTML形式のメルマガの場合
HTML形式のメールとは、画像や装飾などを自由に挿入できるWebページのような見た目のメールです。
この形式では、開封トラッキング用の画像(ビーコン)を本文内に埋め込み、その画像が表示されたかどうかで開封を検知します。
■ テキスト形式のメルマガの場合
テキスト形式のメールは、画像や装飾を含まず、文字だけで構成されたシンプルなメールです。
この形式では画像が使えないため、開封率を正確に測定することは困難です。ただし以下のような工夫で、傾向を把握することは可能です。
- 本文の最後にアンケートや特典ページへのリンクを設置し、クリック数から開封状況を推測する
- 毎回同じリンクを使用し、クリック数の推移を追うことで相対的な変化を測定する
あくまで目安としての参考値にはなりますが、テキスト形式でも改善のヒントを得ることはできます。
測定ツールの活用
メルマガの開封率を効率的に測定・分析するには、ツールの活用が欠かせません。代表的な3つの手段を紹介します。
■Googleアナリティクス
無料で利用できるアクセス解析ツールで、HTMLメール内に画像タグを埋め込み、イベント機能を使って開封を計測します。さらに、クリック率やコンバージョン率など、開封後の行動分析にも活用できます。
■メール配信システム
多くのメール配信システムには、開封率やクリック率の自動集計機能が標準で搭載されています。設定の手間が少なく、効率的かつ正確に数値を把握できるため、日々の運用に役立ちます。
■マーケティングオートメーション(MA)ツール
MAツールでは、開封率やクリック率に加えて、メール内のリンク経由で訪問したユーザーのWeb上での行動まで分析可能です。さらに、ユーザーの行動に応じて、適切なタイミングと内容でメールを自動配信することもできます。メルマガ単体での成果だけでなく、マーケティング施策全体の最適化を目指す企業にとって特に有効な手段です。
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マーケティングオートメーション(MA)で何ができるの?基本と機能・導入をわかりやすく解説
開封率とKPI設定
メルマガ配信の成果を測るうえで、開封率は重要なKPI(重要業績評価指標)の1つです。ただし、それだけに頼るのではなく、配信の目的に応じて複数のKPIを設定することが、効果的な運用につながります。
たとえば、ECサイトの販促用メルマガであれば、売上金額やコンバージョン率を重視するのが一般的です。一方、企業のブランド認知を目的とする情報発信型メルマガでは、開封率やクリック率をKPIとして設定するケースが多く見られます。
また、ターゲットや配信内容を変更した場合には、KPIの見直しが必要です。たとえば、既存顧客向けと新規顧客向けでは、期待するアクションが異なるため、目指す数値や評価の軸も変わってきます。
重要なのは、「開封されたかどうか」だけで満足せず、そのあとにどんな行動が起きたか(クリック・購入・問い合わせなど)まで含めて評価する視点を持つことです。複数の指標を連携させて分析することで、より精度の高い改善が可能になります。
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開封率を上げる施策5つ
大前提として、配信したメルマガが迷惑メールフォルダに振り分けられないようにすることは、開封率向上の第一歩となります。そのためには、信頼性の高い配信ツールを使用するとともに、受信者に対して「このアドレスを受信許可に設定してください」と促す工夫も重要です。
ここからは、読者にしっかり読んでもらうための実践的な施策を5つ紹介します。
1)読者の興味を引くSubject(件名/タイトル)をつける
開封率に最も大きな影響を与えるのが「件名」です。表示される文字数はメーラーによって異なりますが、一般的には14〜15文字以内に収めるのがおすすめです。
さらに、以下のようなキーワードを取り入れることで、クリックされやすくなる傾向があります。
- あおり型:「あと〇個で終了」「締切間近」
- 限定型:「今だけ」「このメルマガ限定」
- 情報型:「〇〇のコツ」「〇〇が教える裏ワザ」
- お得型:「〇〇が無料」「特典付き」
日頃から目を引く広告やキャッチコピーをメモしておくと、件名作成のヒントとして活用できます。
関連記事:【サンプル付き】メルマガ件名のテクニックを知って開封率UP!
2)配信元名は企業名・担当者名を設定する
「誰から届いたメールか」は、開封するかどうかを決める重要な判断材料です。メルマガの配信元アドレス(Fromアドレス)に名前を設定していない場合、受信者には送信者名がメールアドレスのまま表示されます。そのため、配信元には企業名やサービス名を設定するようにしましょう。
場合によっては担当者名も入れることで、私信のような印象を与え、開封されやすくなる場合もあります。ただし、件名と同様に表示文字数には制限があるため、長くなりすぎないよう注意が必要です。
3)開封されやすい曜日や時間帯を狙う
読まれやすいタイミングを狙って配信することも、開封率を高めるうえで欠かせません。「メルマガの平均開封率」の章で紹介したデータを参考にしながら、開封されやすい曜日や時間帯を意識して配信しましょう。また、読者の生活スタイルを想定し、最適な配信タイミングを見つけるためのABテストも有効です。
4)セグメント配信を活用する
セグメント配信とは、読者を年齢・性別・興味関心などの属性でグループ分けし、それぞれに適した内容を配信する方法です。一斉配信に比べて手間はかかりますが、より高い成果が期待できる手法です。
たとえば、キャンペーン案内を女性向け・男性向けに分ける、過去に商品を購入した人にだけクーポンを送るといった工夫により、読者に「自分のための情報だ」と感じさせることができ、開封率の向上につながります。
5)プレヘッダー(冒頭文)を工夫する
多くのメーラーでは、件名のすぐ横にメール本文の冒頭1〜2行が表示されます。これが、いわゆる「プレヘッダー」です。ここに件名の補足や、続きを読みたくなるような一文を入れることで、開封率の向上が期待できます。
例として、以下のような表現が効果的です。
- 「あなた宛の特別なご案内があります」
- 「このメールだけの限定特典です」
- 「あなただけにお届けする最新情報」
件名とセットで読者の関心を引けるように、プレヘッダーも意識的に設計しましょう。
メルマガの開封率を測定しながら最適化しよう
メルマガの効果を最大限に引き出すには、配信して終わりではなく、開封率を確認しながら継続的に改善を重ねていくことが不可欠です。件名、配信時間、プレヘッダー、セグメントなど、どの要素をどう変えたら成果が向上するのかを数値で把握することで、やみくもな配信から脱却できます。
特に、開封率だけでなく、クリック率やコンバージョン率なども併せて確認することで、読者の反応を多角的に捉えることが可能になります。その際には、開封率の測定や配信結果の自動集計・分析ができるツールを活用することで、改善サイクルをよりスムーズに回せるでしょう。
たとえば、マーケティングオートメーション(MA)ツールを導入すれば、開封率やクリック率の自動計測はもちろん、メルマガ経由でのアクション(資料請求・サイト滞在・購入など)まで可視化でき、配信内容やターゲット設定の最適化に役立ちます。
「とりあえず配信しているけれど、効果が見えない」と感じている方こそ、まずは開封率の可視化から始め、少しずつ改善を進めてみてはいかがでしょうか。なお、メルマガ配信を含むメールマーケティングのノウハウをまとめた資料をご用意しています。ぜひ下記よりダウンロードしてご活用ください。
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