メルマガの最大の目的は「ただ読んでもらう」ことではなく、メルマガを通じて読者の次のアクションを促すことにあります。
そのためにメッセージを的確に伝えるための文章力が求められるのは言うまでもありませんが、それだけでは十分ではありません。読者が見て分かりやすい構成、重要な個所に目を惹きつけるための配慮など、装飾(デザイン)面にもこだわってメルマガを設計したいですね。
この記事では今すぐ使えるメルマガ装飾テンプレートとあわせて、開封率やクリック率の向上につながるメルマガ装飾のポイントをご紹介します。
メルマガの配信方法や運用を成功させるコツについては、以下記事も参考にご覧ください。
https://satori.marketing/marketing-blog/mail-magazine/
今すぐ使えるメルマガ装飾テンプレート
メルマガ装飾についての詳しい理論をお話しする前に、すぐに使える装飾テンプレートをご紹介します。まずは実物をご覧いただいた上で、重要なポイントについて解説していきます。
【件名(Subject)】〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇 _/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ 【メルマガ名】〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇 【配信日】〇年〇月〇日 【配信元企業名】▲▲株式会社 _/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ こんにちは、SATORIマーケティングブログ編集部の◯◯です。 〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇 〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇 〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇 ╋━━目次━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋ 1.見出し 2.見出し 3.見出し ╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━╋ ■□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■ 1.見出し ■□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■ 〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇 〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇 〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇 ■□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■ 2.見出し ■□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■ 〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇 〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇 〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇 ■□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■ 3.見出し ■□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■ 〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇 〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇 〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇 【CTA】▼◯◯◯はこちら▼ https://〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 _/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ 発行元:▲▲株式会社 〒000-0000 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 HP:https://〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 登録変更・解除用URL:https://〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 |
メルマガの設計は構成と装飾(デザイン)の二つの側面から考えます。
構成はひとことでいうと、文章のアウトラインです。タイトルやヘッダ、テーマ別の見出しやCTA、フッターなどの要素を、そのメルマガの目的・伝えたい内容を踏まえて効果的に配置していきます。
メルマガの構成については下記の記事で詳しくご紹介しています。
一方、装飾は文字通りメルマガの見た目を飾るための要素です。ヘッダの上下にデザイン性のあるラインを引いたり、見出しを目立たせるためにアンダーラインを引いたり、場合によってはアスキーアートや顔文字などを挿入することで、メルマガの見た目に変化を加えることができます。
メルマガ装飾が簡単にできる素材サイト
ところで、「メルマガの設計において装飾が重要なポイントは分かったけれど、どんなデザインを使えばいいのか分からない…」という方もいらっしゃるのではないでしょうか?
ここではそんな方のために、メルマガに使えるラインや装飾、罫線などを集めた素材サイトをいくつかご紹介します。Webサイトからコピー&ペーストして簡単に使用できますので、メルマガを作成する際の参考として活用してみてください。
メルマガdeco
テキスト用のラインやタイトル、罫線、署名用の装飾が「シンプル系」「キラキラ系」「かわいい系」などに分類して紹介されている他、目的別のメルマガテンプレートも配布されています。ビジネス向けにも活用できるものも多数紹介されています。
https://www.mail-deco.com/
顔文字カフェ
普段のメールでよく使われる顔文字は、企業のメルマガでも効果的に活用できます。顔文字を使って配信担当者の心情を表現し、親しみの持たれるメルマガを作成しましょう。
ただし、必要以上に顔文字を使いすぎると「ふざけている」という印象を持たれる恐れもあります。メルマガのトーンを意識しつつ、適度な利用を心がけてください。
https://kaomoji-cafe.jp/
より多くの読者に読んでもらうには?メルマガ装飾のポイント
メルマガに装飾を組み込む際には、いくつか押さえておきたいポイントがあります。ここではぜひ知っておいていただきたいテクニックをご紹介します。
開封率を高めるためのタイトル装飾テクニック
2022年度に実施された調査では、仕事用アドレスでのメルマガ受信数は1日平均「1~5通」が27.5%で1位、「6〜10通」が27.3%で2位、「16〜20通」が10.6%で3位という結果が報告されています。
このように大量に届くメルマガの中からどれを開封するかを選ぶ最初のポイントは「タイトル」、つまりメルマガの件名(件名)です。メルマガ本文だけでなくタイトルを効果的に装飾することで、読者の開封率を高めることができます。
以下、いくつか重要なポイントを見ていきましょう。
出典:BENCHMARK「メールマガジン購読状況調査 2022年度版」
https://www.benchmarkemail.com/jp/blog/newslettersurvey2022/
【毎回決まったオリジナルの装飾を付けよう】
タイトルには自社オリジナルの装飾を付け、ひと目でそれと分かるようにデザインしましょう。他の会社とは被らないような独自の装飾をつけることで、メルマガファンの読者に気付いてもらいやすくなります。
この装飾は一度決めたら頻繁に変更せず、継続利用するのがポイントです。
(例)文頭に記号を使う
★彡ABC通信…
◆◇東京商会…
▽▲▽マーケティング…
【期限を設けて装飾で目立たせよう】
読者に「このメルマガは後回しでいいや…」と思われたら最後。よほどの事がなければ読んでもらえません。タイトル中に期限を含めたり、「※」や「!」などの記号で装飾するなどして、読者の「今すぐ開封せねば」という気持ちを高めましょう。
(例)期限を記号で挟む
!!24時間限定!!
※本日※とれたて記事
【〆切り】迫る!
【連載はナンバーリングを付けよう】
メルマガで特定のテーマを連載している場合は、【Vol.1】【Vol.2】などナンバーを振るとよいでしょう。読者が、メルマガをどこまで読んだのかを把握しやすくなります。最新ナンバーが配信されれば目を引きますし、たまに【号外】を出しても効果的です。このテクニックは、ステップメールを送る際にも有効です。
以下の記事でも開封率を上げるタイトルの作り方や例文を解説していますので、ぜひあわせてご一読ください。
https://satori.marketing/marketing-blog/e-mail-magazine-subject/
スマートフォン閲覧を意識した「見やすい」装飾テクニック
最近はスマートフォンでメルマガを読む人が増えてきています。
スマートフォンとパソコンでは画面の広さが違うため、パソコンを前提にメルマガ装飾を設計すると、スマートフォンで表示したときに表示が崩れてしまう場合があります。また、メルマガ装飾だけでなく、ヘッダのタイトルや見出しの文字数が多すぎるのも表示崩れに繋がります。
パソコンとスマートフォンに対して同じメールマガジンを送信する場合は、スマートフォンを使って表示確認を行いながら、極力表示が崩れないよう配慮しましょう。【】などの記号をうまく活用して読者の目を引くなどの工夫も有効です。
HTML形式のメルマガも有効
近年利用されているメール送受信ソフトのほとんどは、WebブラウザのようにHTML形式のドキュメントを表示する機能を備えています。この機能を利用して、画像などを埋め込んだメルマガを作成・配信することができます。
HTML形式のメルマガのメリットは、なんといってもその表現力の高さでしょう。前述のとおり画像を埋め込んだり、フォントサイズを変更したり、凝ったレイアウトを使ってメルマガを装飾したりすることができるため、パッと見て伝わりやすいメッセージを配信することが可能です。
一方、HTML形式のメルマガはテキスト形式のメールに比べてメルマガのデータ量が増えるため、ダウンロードに時間がかかる点がデメリットの一つです。外出先からスマートフォンでメルマガを読むような場合には、ネットワークの状態によってはデータが完全にダウンロードできず、読者が「読みたい」と思ったタイミングで読んでもらえないということになるリスクがあります。
また、昨今では減少傾向にあるものの、HTML形式のメルマガを嫌う読者も一定数存在します。配信ターゲットの属性などを考慮した上でHTML形式の採用の可否を判断することをお勧めします。
絶対やってはいけない!登録解除されるメルマガ装飾
続いて、メルマガ装飾において「これだけはやってはいけない」というNGパターンをいくつかご紹介します。
メルマガは一回一回の配信が真剣勝負。読者に不快感を与えて登録解除されてしまうことのないよう、十分に注意してメルマガ装飾を活用してください。
【その1】 一行が長く余白がない
改行が少なく一行が長いメルマガは、読者に「読みづらい」という印象を与えてしまう傾向があります。スマートフォンで受信する読者のことを考慮すると、装飾を含めた文字数は一行20文字程度に押さえておくのがよいでしょう。
また、文字がギュッと詰まりすぎたメルマガは見た目にも圧迫感を与えます。段落ごとに改行し、適度に空白行を挟みましょう。
【その2】 装飾しすぎて見づらい
メルマガ装飾はあくまでもポイントを押さえて使うべきものであり、「とにかく飾ればOK!」とばかりにゴテゴテと飾りラインや顔文字を盛り込むのはNGです。
あくまでも「読みやすさ」「親しみやすさ」を高めるのが目的であることを念頭におき、飾りすぎには注意しましょう。
【その3】メルマガのテーマと装飾のミスマッチ
メルマガの見た目の雰囲気は、ラインや記号などの装飾に大きく左右されます。うっかりメルマガのテーマにそぐわない装飾を盛り込んでしまうと、読者ターゲットに不快感を与えかねません。
たとえば、堅い業界のビジネスメルマガにハートや星マーク、顔文字などを満載したキラキラ装飾はミスマッチです。逆に、10~20代女性向けのメルマガがあまりにも殺風景だと、「面白味がない」「かわいくない」とそっぽを向かれてしまうでしょう。
メルマガ装飾を考える際には、メルマガのテーマや配信先のターゲット層をしっかり意識することが大切です。
どの装飾が一番伝わった?ABテストをして分析しよう
以上、メルマガ装飾を活用するためのポイントをご紹介してきましたが、最後に効果測定についてもお話しておきましょう。
あらゆるマーケティング施策と同様に、メルマガ装飾についても効果測定・改善のPDCAを回していくことが大切です。そのための手法としておすすめなのが「ABテスト」です。
ABテストとは、A、B二つの対象を比較するテストの手法で、マーケティングの領域ではWebサイトの最適化などでよく使われています。メルマガ装飾の効果測定においても、Webサイトと同じような考え方でABテストを導入可能です。以下、具体的な方法をご紹介します。
ABテストの方法
まず、装飾パターンを変えた2種類のメルマガ原稿を用意し、配信リストを2つに分けて配信します。この際、メールアドレスのアルファベット昇順などで並び替え、属性に偏りがない2種類の配信リストができあがるよう注意してください。
2つの配信を比較し、開封率やクリック率が高い方の装飾が効果が高いという仮説が成り立ちますので、その情報を参考にして次の原稿を作成します。これを何度も繰り返して、自社のメルマガ装飾の「勝ちパターン」を作り上げていきましょう。
以上、この記事ではメルマガの装飾について押さえておきたいポイントをご紹介しました。最後にもう一度協調しておきたいのは、メルマガ装飾も他のマーケティング施策同様、目的やターゲット(読者)のニーズ・嗜好を理解した上で活用することが重要だということです。
マーケティングは恋愛と似ていて、いかに相手に好きになってもらうかが重要です。メルマガを受け取る読者の方の気持ちになって、「愛されるメルマガ装飾」を工夫してみてください。
なお、記事中でご紹介したHTMLメールの作成やABテストによる効果測定は、専用のツールを使うことでより効率よく進められます。特にMA(マーケティングオートメーション)ツールは、メルマガのみならず、活用次第ではWebマーケティングの全般的な効率化に繋がります。
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システムエンジニア/フリーライター/BtoBマーケターの3つの顔を持つワーキングマザー。
BtoB商材を扱うIT企業に在籍し、課題解決ブログの立ち上げ・SNS活用を始めとしたコンテンツマーケティングの導入に取り組んだ経験を持つ。
ライターとしては20年を超える経験を有し、『小さな会社のAccessデータベース作成・運用ガイド』(翔泳社)をはじめ、プログラミング関連の著書多数。
現在はIT企業にてシステム評価に携わりつつ、IT、マーケティング分野を中心に精力的に執筆活動を展開中。