About Client
社名 | 株式会社ニッポン放送 |
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業種 | 放送・通信 |
業態 | BtoB, BtoC |
事業規模 | 101~500人以下 |
課題 | 業務効率化 |
「コスト」「安全性」が「SATORI」導入の決め手
「オールナイトニッポン」をはじめ、バラエティ豊かな番組を世に送り届けている株式会社ニッポン放送。ラジオ放送をメインに、リスナーを対象としたイベントの実施やデジタルメディア発信にも携わっている。デジタルビジネス部の澤田真吾氏は、webサービスのシステム開発のほかデジタル広告のマネタイズ、バナー広告やデジタル・オーディオアドなどの企画立案なども担当している。業務において、コスト削減が課題となっていた。そのひとつとして、番組リスナーとの接点といえる応募フォームの作成時に社員が作成できるツールを導入し、コストダウンと作業効率化を図ろうとしていたという。
「以前は、外部の業者に応募フォームの作成を依頼していました。応募フォームは番組ごとに作成していますが、スポンサーと番組がタイアップしてキャンペーンを行う際、プレゼント応募のために作成することもあります。そうした案件が発生するたびに外部発注すると、時間がかかってしまいます。コストの削減も課題でした。『現場レベルで応募フォーム作成がサッとできるツールはないか』と探していて、そのうちのひとつが『SATORI』だったのです」と澤田氏は語る。
「SATORI」との出会いは、デジタルマーケティング関連イベント「Treasure Data PLAZMA」で講演を聴いたのがきっかけ。「こんな便利なMAツールがあるんだ、と思いました」と澤田氏は当時の感想を語る。それ以降も現場レベルで何度か情報交換をしていたが、コスト削減が課題として浮上した際、改めて「SATORI」に声を掛けたという。
「導入に際しては、他にも2、3社のMAベンダーのツールを探して比較検討しました。使い勝手と安全性に関しては、やはり『SATORI』のほうが優れていました。コストに関しても、他のMAベンダーのツールですと機能追加がオプションとなり、『SATORI』よりも高くなってしまうものもありました。私たちがやりたいことに対して適正な金額を提示してくれたのが『SATORI』だった、という印象です」(澤田氏)。
しかし、コストの面だけを追求すると、今度はセキュリティ面での不安が生じがちだ。
澤田氏は語る。「番組リスナーの情報という、絶対に外に漏らしてはいけないものを得ようとしています。ですから、セキュリティを確実に担保しなくてはならないのです。MAツール導入に際しては、そのあたりを慎重に選びました。『SATORI』は情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)を取得しています。ユーザー管理により管理画面にログインできるユーザーを限定できますし、ログイン時の二段階認証もできます。安全性に関して、『SATORI』は私たちの求める基準に達していました」
専門知識がなくても使いこなせるから、業務効率がUP
「SATORI」のサポート体制に関しては、迅速な対応に満足しているという。「定期的なミーティングの開催、オンラインサポートでのコミュニケーションやオンラインマニュアルで不明点を質問・確認できるというのも嬉しい」と澤田氏。
ニッポン放送との契約前、商談時にデモ画面を見て操作性を確認している。その感想を聞くと、プログラミングやHTMLの知識をそれほど持っていなくても使いこなすことができるのがよい、という言葉が返ってきた。
「私はHTMLの知識を持っていますが、この先ずっと今の部署に在籍しているとも限りませんし、私が異動したとしても、誰かが使えるようなMAツールでなければなりません。その点、『SATORI』なら大丈夫だと思いました。私のほかにもうひとりシステムを勉強中の社員がいるのですが、今ではその社員に応募フォームの作成を任せています。私の負担が軽くなりましたね。『SATORI』で入力フォームを作成し、エンベッド機能で発行されたコードをデザイナーがページに設置することですぐにwebページが完成します」と述べた上で、「かつては、専門家がフォームのプログラムを作成し、そのプログラムをデザイナーがwebページに合うように細かい調整をしなければなりませんでした。そのような過去の流れと比べて、『SATORI』導入後の現在では時間も作業工数もかなり減少しているのではないかと感じています。フォームの作成も直観的に項目を追加したりすることができるから簡単ですし、デザイナーもおそらく作業が劇的に楽になったと思います」(澤田氏)
フォームの作成だけでなく、修正をスピーディに対応できるのも「SATORI」導入のメリットだったと語る澤田氏。スポンサーが入る案件の場合、以前は修正指示が入るたびに業者に依頼していたという。現在では社内で即座に修正対応できるようになり、仕事の流れがよりスムーズなものになった。作成依頼から完成までの時間が短縮できたということは、ニッポン放送だけでなく、スポンサーにとってもメリットといえるのではないだろうか。
「ラジオに限ったことではありませんが、放送の現場では直前まで企画を考えたり、臨時のニュースが入ったから放送内容を変えたり、ということがよく生じます。スピード感が大切なのです。しかし、デジタルメディアとしてはあまりそのスピードに対応しきれていませんでした。動作確認までしていたものを急に変えるとなると大変です。今では『SATORI』の範囲内で変えることができるようになったので、その点もよかったと思います」(澤田氏)
カスタマー情報(リスナー情報)を管理する点においても柔軟性があり、使いやすいというのも「SATORI」ならでは。例えば、通常のカスタマー情報に加えて項目をカスタマイズすることができ、カスタマー情報の中に「野球好きならどこのファンなのか」という情報を載せることができる。詳細の属性を自分たちで作成して、分類することができるのだ。それに加えて、オフラインでの行動に関しても「タグ」というラベリング機能があり、より一層リスナー情報を管理しやすく、正しく理解することに役立つ。
リスナー情報を正しく理解し、マーケティングに活かすのが今後の課題
ニッポン放送がこれから目指すのは、蓄積されるリスナーデータの活用だ。
「応募フォームの作成のほか、データ収集で『SATORI』を活用していきたいです。半年ほどかけてリスナーの情報を蓄積し、そこからしっかりと分析していって、その後は『リスナーのことを理解する』というフェーズに移行できればと考えています。どういうところで活用できるかは、これから試行錯誤しながら見つけていければと思っていますが、現時点ではメールマーケティングを視野に入れています」(澤田氏)
「SATORI」に蓄積される、フォームやイベント来場ページにアクセスしたなどのwebサイト上での行動履歴のデータを抽出し、そのデータと「SATORI」以外で取得したデータをつなげていく。つなげたデータを分析することで、リスナーのことをより一層理解することができる。その分析によってリスナーがより興味・関心のある情報をコンテンツに活用し、リスナーとのエンゲージメントを高めていきたいとい、と澤田氏は語る。
「リスナーに対しておすすめ番組のレコメンドメールを配信することも検討中です。私たちはこれまで、リスナーに対して放送を通して発信し、リスナーからはハガキやメールでメッセージをいただいてきました。そのような双方向コミュニケーションに、これからはデジタル上でのやりとりを加え、リスナーとのエンゲージメントをより高めていきたいと考えています」(澤田氏)
リスナーの行動を理解することで、よりよい番組制作に活かしていく。そして「SATORI」の活用で、リスナーとの関係性をより深めていく。今後はイベント集客などにおいても、積極的に「SATORI」の機能が活かされていくことだろう。