About Client
社名 | 株式会社DEECH(旧社名:株式会社アマネクコミュニケーションズ) |
---|---|
業種 | 広告・マーケティング |
業態 | BtoB |
事業規模 | 101~500人以下 |
課題 | リード獲得, 業務効率化, 顧客管理 |
取材にご協力いただいた方
株式会社アマネクコミュニケーションズ(2021年6月1日より「株式会社DEECH(デイーチ)」に社名変更)
執行役員 マーケティング戦略部 部長 佐藤 正 氏
マーケティング戦略部 マーケティングセクション 森口 夏樹 氏
マーケティング戦略部 インサイドセールス 新井 祐也 氏
企業プロフィール
・利用事業:株式会社アマネクコミュニケーションズ https://amanekcom.jp/
・設立:2002年4月
・業種:エリアマーケティングを中心とした、企業向けのマーケティング支援
・利用目的:営業改革と効率の向上/見込み顧客の一元管理
本事例の内容は、取材日(2020年11月)時点の情報となります
脱・属人化。「営業改革」を実現するためにMAを検討
2002年に創業し、今年で18年目を迎える株式会社アマネクコミュニケーションズ。祖業はポスティング事業から始まったものの、現在ではWEBマーケティングの支援やエリアマーケティングシステムの開発など、企業のマーケティング支援を行なってきている。
「エリアマーケティングでは、紙だけ、WEBだけという専業の企業さんが主な競合となってくるのですが、弊社はオンラインとオフラインの施策をご提供できることが強みです。クリエイティブの制作や商圏の分析、WEB広告の運用やマーケの戦略立案まで、一気通貫でお任せいただけます」(佐藤氏)
同社がMAツールの導入を検討された背景には、どのような課題があったのだろうか。
「営業一人ひとりのマンパワーで売上を作ってきたという労働集約的な構造だったことで、案件獲得のノウハウが属人化してしまったり、売上を伸ばすためには新しく人材を採用し続けなければならないという課題がありました。
また、提案の質にも個人差がでてきてしまい、『会社と組織に何が残っているのだろうか』という経営的な危機感を年々感じていました。このままでは、これ以上の成長は見込めないなと考え、『営業改革』を進めていくことにしたのです」(佐藤氏)
具体的には、営業活動を「マーケティング」と「インサイドセールス」の二つに分け、分業体制で効率化を図り、組織的に営業活動を行っていくことになった。その中で、マーケティングで獲得したリードの整理とメルマガによるナーチャリングの部分に、MAツールを導入することにしたという。
リプレイスの決め手は「使い勝手」と実践的なマーケティングのアドバイス
以前は外資系のMAツールを導入していたものの、結果的に解約することになったという。その要因について伺った。
「当初、社内のエンジニアにMAツールの設定を任せ運用は営業が行う計画でしたが、エンジニアから見ても扱いが難しく、3ヵ月経っても業務フローに乗りませんでした。ツール特有の専門用語の意味が分からなかったり、細部の設定方法など毎回サポートに連絡する必要がありました。
月額で高い金額を支払っていたにも関わらず、思うような運用ができなかったため、契約更新のタイミングで別のMAツールへの乗り換えを考えました」(佐藤氏)
上記外資系ツール以前にも他のMAツールを利用し、MAツールにおける最適解を追い求めてきた同社。再度ツールを乗り換える上で、どのような点を重視したのだろうか。
「最終的にはMAツールを営業担当者にも使ってほしかったこともあり、1ヶ月ぐらいあれば担当者が理解できるような分かりやすい仕組み、扱いやすいインターフェースが望ましいと思っていました。
ツールを実際に使う現場目線で検討すると、やはり日本の企業向けに作られた、日本製ツールが良いな、と。そこで調べていくうちに『SATORI』に出会い、2019年の9月30日から利用を開始しました」(佐藤氏)
現場で「SATORI」の運用を担当している新井氏に使い勝手について伺った。
「私は2020年の6月に弊社に入社したばかりで、前職は飲食店向けのWebマーケティングや集客コンサルティングに携わっていました。それまでMAツールを触ったことはありませんでしたが、1ヶ月ぐらいで理解して操作できるようになりました」(新井氏)
「また、『SATORI』はツールだけでなく、自社でマーケティングを実践されている点も高評価でした。やはり説得力が違います。個人的には『1アクション、1メール』という言葉が印象に残っているのですが、そうしたマーケティングに関するノウハウも提供してくださるのは他社と比較して導入への大きなアドバンテージでした」(佐藤氏)
「SATORI」導入以前と比較し、コンテンツ施策の効果で6倍近いリードを獲得
2019年の9月より導入が始まった「SATORI」。前のツールからの移行は、およそ2ヶ月ほどで完了。導入にあたってはどのように進行したのだろうか。
「ツールでやりたいことは決まっていましたが、はじめは実際の運用に慣れ、勘所を掴むためにしっかりと時間を使いました。タグ付けのルールやシナリオ設定などの部分をどのように行えばよいかについては、CS(カスタマーサクセス)の方に相談をして、その都度指導を仰ぎながら学んでいきました。その際にも、マーケティングのノウハウを交えながら教えていただいたので、『SATORI』ならではの安心感を感じることが多かったです」(森口氏)
当初のMAツール導入の目的は営業活動の効率化であった。 「SATORI」導入後、営業改革はどのように進んだのだろうか。
「リード獲得から商談、クロージング、フォローといった一連の流れを、組織に分けて業務を分担することで、やらないことが明確になりました。例えば、これまで営業が担当していたアタックリストの作成はマーケティング担当者が行うことになり、それぞれの業務に集中できています。『営業改革』と『SATORIの導入』がマッチし相乗効果を発揮できているのではないでしょうか」(佐藤氏)
「インサイドセールスでも、その顧客が何に興味があって、どこで獲得したリードなのか、SATORI上ですぐ確認ができるため、架電のアクションにかかるまでの時間がかなり短くなりました」(新井氏)
「SATORI」を導入した一番の変化は、チーム全体が自走して考えるようになったことだと、佐藤氏は語る。また、コロナ禍前に導入が終わっていたことで、非対面でもインバウンドでリードを獲得できる体制が整っていたという。
「各メンバーが自分で『どうやったらリードが獲得できるか』『ユーザーのインサイトとは何なのか』といったことを、自ら考えるようになってくれています。私はついマイクロマネジメントをしそうになるのですが、『SATORI』を導入して、以前に比べてかなりチーム全体で学ばせていただいているな、と感じています。
最近では、私が逆にメンバーから教えてもらうことが多いので、組織として良い方向に向かっていると思います。
コロナ禍前に『SATORI』の導入が済んでいたことは不幸中の幸いでした。早くに体制が建てつけられていたことで、対面が難しくなった現在でも新規のリードをインバウンドで獲得できています」(佐藤氏)
「コロナ禍の緊急事態宣言もあってリードの獲得数は揺れていましたが、6、7、8月には『SATORI』を絡めたメールマーケティングやSEOといったコンテンツ施策の効果が如実に現れはじめており、資料ダウンロードの数を見ても以前の6倍近い70件以上のリードを得られるようになりました。引き続きよいペースで推移していますので、今後は常時100件程度は毎月獲得できるようにしていきたいと考えています。」(森口氏)
アマネク社の強みと「SATORI」を掛けあわせて、新しいサービスを展開していく
同社は2020年4月からはSATORIパートナープログラムにも参画。「SATORI」の代理販売を通じてどのような事業展望を見据えているのかも伺った。
「クライアントである、国立大学法人 東京医科歯科大学様よりご相談がありまして、それをきっかけに『SATORI』のパートナー企業としても活動しています。
クライアントは共同研究のパートナー企業の獲得を目指されており、『商談数を増やして、受注につなげたい』という要望をいただきました。弊社はWebマーケティングの広告運用やコンテンツ制作に強みがある一方で、そこから商談まで持ってくための総合的なサービスはご提供していません。そこで、MAツールを活用し、弊社の強みや経験をかけあわせることで、総合的にお客様の課題に対してコミットしていけることになりました。
『SATORI』は主に認知とリードの獲得、商談化までの部分で活用しています。インターネット広告としてはFacebookを中心に配信しているのですが、ゼロベースから毎月20件のリードを安定的に創出できるようになりました」(佐藤氏)
現在同社では、「SATORI」を活用したパッケージも推進している。お客様のニーズに応じて、「SATORI」の導入支援やWEB広告での集客強化、コンテンツ制作支援も含めたサービスプランも用意している。
「マーケティングをするにも、まずは流入数やコンテンツがないと始まりません。弊社内における『SATORI』活用のノウハウや経験とともに、長年積み重ねてきたマーケティング支援を複合的にご提供できればよいですね」(佐藤氏)
自社だけでなく、顧客のためにもMAツールで「営業改革」を
まだ営業改革は道半ばであり、課題も改善点も残っているという。また、同社初のSaaS事業も2020年10月にスタートしたばかり。同社の今後の取り組みについても伺った。
「例えば、メール配信のセグメントを細分化したり、ステップメールの精度向上、ポップアップ施策など『SATORI』のまだ活用できていない機能をしっかり使い込んでいきたいです。それによって、自社のマーケ活動をより強化していきたいです。
また、2020年10月1日には、弊社がこれまで培ってきたエリアマーケティングの知見をすべて詰め込んだクラウドサービス『DEECH(ディーチ)』をリリースしました。Googleマップ上からエリアを選択するだけでポスティングの発注が出来たり、商圏分析や反響分析が行える総合的なエリアマーケティングシステムです。
このツールの販促活動にも、今後は力を入れていきたいですね」(佐藤氏)
最後に佐藤氏から、「SATORI」の導入を検討されている企業に向けたメッセージをいただいた。
「やみくもな電話営業を続けている企業は、まだまだ多い印象です。やはり労力のいることですし、社員が疲弊します。ですので、MAツールでしっかり情報発信した上で確度の高いお客様にアプローチするほうが、営業する側、される側にとっても有益なことだと思います。そのためには、『SATORI』を導入することをキッカケに、営業の組織改革も行えると一石二鳥かもしれないですね」(佐藤氏)