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2022.12.15

営業戦略の立て方・活かせるフレームワーク6選

営業戦略の立て方・活かせるフレームワーク6選

フレームワークは、ビジネスにおける状況把握や課題解決、意思決定等に向けて用いられるもの。目的に応じて、その種類はさまざまです。営業戦略においても、役立つフレームワークが複数存在します。ここで具体的なフレームワークを取り上げ、活用する際の注意点と共に詳しくご紹介しましょう。

営業戦略にフレームワークを用いるメリット

営業戦略とは具体的な目標に対して、それを達成するまでの道のりを明確化すること。そのために何が必要で、何をすべきなのか。どのように社内リソースを振り分けるべきなのかなどを決定します。しかし、ただ漠然と検討したところで、適切な営業戦略は立てられません。現状での課題や自社の強み、社内リソース、さらに競合分析等の情報があればこそ、目標達成へと繋がる営業戦略が立てられます。

課題発見

企業には個別にさまざまな課題があり、これを改善することで業績向上などが目指せます。また、この課題は時間と共に変化するため、適宜見直しが必要です。フレームワークを活用すれば自社の現状を把握しやすく、課題発見がスムーズに行えます。課題に至るまでの構成要素が整理され、根本的な原因も発見できるでしょう。

効率的な営業戦略の立案

どのような営業戦略を実践すべきかは、自社の状況や課題、原因などによって異なります。例えば売上が低迷している場合、「競合他社にシェアを奪われている」「顧客ニーズから商品・サービスの特性が外れている」などいくつかの原因が考えられます。しかし、同じ課題でも何が原因なのか的確に見つけられないと、誤った戦略を講じてしまうかもしれません。フレームワークを用いれば、目標達成に向けてより効果的な営業戦略を立案できます。

こうしたメリットから、営業戦略を立てる際にはフレームワークの活用がおすすめです。

営業戦略におすすめのフレームワーク6選

具体的に、営業戦略におすすめのフレームワークを6つご紹介します。フレームワークによって何が分かるのか、どのように活用できるのかは異なりますので、目的に応じて選択してください。

1)3C分析

フレームワーク_3C分析

3C分析は「Company(自社)」「Customer(顧客)」「Competitor(競合)」という3つのCを用いて、これらの関係性から会社の現状を分析します。それぞれ、分析する内容は以下の通りです。

・Company:他社と差別化できる自社の強み

・Customer:顧客の属性(性別、年齢 等)

・Competitor:競合他社の状況や自社との違い

これによって、自社が市場内においてどのような立ち位置にあり、経営資源を何に集中させるべきなのかが明確化できます。営業シーンにおいては、自社を選んでもらうために何を伝えるべきか、訴求ポイントが分かるでしょう。

2)SWOT分析

フレームワーク_SWOT分析

SWOTは内部要因である「Strength(強み)」「Weakness(弱み)」、そして外部要因である「Opportunity(機会)」「Threat(脅威)」の4つを分析します。これにより、自社の状況や課題を明確にするとともに、自らはコントロールしにくい外的要因にも対処しやすくなります

3)クロスSWOT分析

フレームワーク_クロスSWOT分析

前述のSWOT分析から、さらに各項目を掛けあわせて分析します。これにより、今取るべき的確な営業戦略を立案可能です。例えば人的リソースが不足しているという「弱み」がある一方、副業を希望する人材が増えているという「機会」があれば、積極的に副業人材を活用することで弱みをカバーしながら広範囲に営業リソースを確保できます。

4)4P分析

フレームワーク_4P分析

4P分析は「Product(商品・サービス)」「Price(価格)」Place(流通)」「Promotion(プロモーション方法)」の4つを分析します。自社の商品・サービスを軸とし、競合他社と比較することによって、どのように販売すべきか具体的な営業戦略を立案するのに役立つでしょう。

5)4C分析

4Cは「Customer Value(顧客価値)」「Cost(コスト)」「Convenience(利便性)」「Communication(コミュニケーション)」の4つを分析するマーケティング手法です。要素から、頭文字のCを取って4Cと表すマーケティング理論です。顧客側の視点から分析し、ターゲットに対してどんなアプローチが適するのかを見つけ出します

先述した3C分析は自社・顧客・競合他社の関係性から自社を選んでもらうためにどう行動していくかを分析する手法で、この4C分析は自社・顧客の関係性から顧客が求めているものをどう提供していくかを分析する手法です。名前は似ていますが目的と分析対象が異なります。

6)STP分析

フレームワーク_STP分析

STP分析は「Segmentation(市場の細分化)」「Targeting(ターゲット設定)」「Positioning(立ち位置の決定)」の3つを分析します。どのようなターゲットにアプローチするのかペルソナを明確に設定し、自社の立ち位置から競合他社に勝つために取るべき営業戦略を決定するのに役立つでしょう。

フレームワークを使った営業戦略の立て方例

マーケティングオートメーションSATORIを例として、フレームワークを活用した営業戦略の立て方をご説明します。

ステップ1)現状分析

まずは、SWOT分析を使って4つの要素を分析します。

<強み>国産ツールマーケティング初心者でも使える匿名の見込み顧客の獲得に強い<弱み>IT業界以外のMA認知がまだ低い
<機会>顧客行動のオンライン化リモートワークの普及マーケティング施策の活発化<脅威>
SFAやCRMなどの代替サービスの普及低価格帯サービスの増加cookie規制によるイメージダウン

ステップ2)課題抽出

ステップ1で行ったSWOT分析の結果から、自社の課題を見つけ出しましょう。例えばSATORIの場合、以下のような内容が挙げられます。

  • はじめてMAを使う人でも理解しやすく活用できるツールだが、MAを知らない業界も多く認知の獲得が必要。特に、SFAやCRMと比較すると認知度が低い。
  • SFAやCRMなどの代替サービスが市場に溢れており、顧客は自社の課題や課題に適したツールがどれかわからない。

ステップ3)戦略設計

現状分析によって導き出した課題から、具体的な戦略を設計していきます。まずは、基本方針を決めましょう。この基本方針とは、あくまで営業の方針や方向性を示します。そのうえで、基本方針に沿って具体的な行動を計画してください。なお、この行動計画は実行可能なものでなくては意味がありません。

このように、フレームワークを活用すれば、自社の取るべき適切な営業戦略の立案に役立ちます。ただし、今回ご紹介したフレームワークは一例ですし、自社にとって必要なものを用いることが大切です。フレームワークについてより詳細に取り上げた資料がございますので、こちらも是非参考にご覧ください。

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