営業活動から無駄をなくし、効率的かつ効果的に進めるために有効なのがリード管理です。リード(見込み顧客)に関連する、あらゆる情報をデータ化して共有管理することで、成約獲得など売上拡大に向けて活用します。リード管理を始めるには、基本となる考え方や方法を理解することが重要です。ここではリード管理について、これから導入を検討される方にも分かりやすく解説します。
リード管理とは
リードとは「見込み顧客」を表し、まだ購買や成約などに至っていない相手のこと。そのリードを管理し、売上に繋げていくための方法がリード管理です。リードが所属する企業に関する基本的な情報はもちろん、過去のやり取りを含めた関係性などもデータ化して活用し、「リードジェネレーション(獲得)」「リードナーチャリング(育成)」「リードクオリフィケーション(選別)」を行うことで売上拡大を目指します。
リード管理の重要性
リード管理を行わないと、せっかく獲得したリードにアクションを行わないまま時間が経ってしまいます。将来的に顧客として売上に繋がる可能性があるにもかかわらず、これでは大きな機会損失です。また、見込み顧客を獲得するまでに費やした時間や労力も無駄になってしまいます。
ではリード管理を行うことで、どのようなメリットを得ることができるのでしょうか。ここで、具体的に2つの点をご説明します。
効率よく営業活動ができる
リードに対しては、相手のステータス(フェーズ)に対して応じて取るべき施策が異なります。リード管理を行えば、リード個々に対してフェーズに応じた効果的なアプローチが可能となり、無駄なく効率的な営業活動が行えます。
成約獲得につながる
リード管理を行って段階的にナーチャリング(顧客への引き上げ)することにより、成約獲得の確度が高まります。不適切なアプローチによってリードとの関係性を崩したり、何もアクションを行わないまま時間が経過して売上のチャンスを逃したりする可能性を低減できるでしょう。
リード管理の考え方
リード管理は段階的に、「リードジェネレーション(獲得)」「リードナーチャリング(育成)」「リードクオリフィケーション(絞り込み)」のステップを踏むことが大切です。これを誤ると信頼を失ってリードとの関係が悪くなる可能性があります。
リードジェネレーション(見込み顧客を獲得する)
リードジェネレーションは、見込み顧客を獲得するための活動です。具体的には例えばWebサイトやSNSの運営、広告出稿、イベント出展やセミナーの開催などが挙げられます。リードに関する基本事項のほか、流入経路や初期の温度感、興味関心など多岐にわたる情報を広く収集・管理することが重要です。
リードナーチャリング(見込み顧客を育成する)
リードナーチャリングは接点を持ったリードに対し、購買意欲を高めていくことが目的です。具体的には自社の商品・サービス、あるいはその他リードにとって有益な情報を提供し、リードからの関心を高めるほか、そのリアクションから得た情報をもとに見込み顧客の課題を明確にして新たなるアクションを行うなど、より確度の高い見込み顧客へと育てます。なお、この段階においては相手の反応やコミュニケーションの中身など、より細かな情報管理が必要です。そのため適切なリード管理のためには、MA(マーケティングオートメーション)ツールなどを活用すると良いでしょう。
リードクオリフィケーション(見込み顧客を絞り込む)
リードクオリフィケーションは育成したリードの中から、実際にアプローチすべきリードを絞り込みます。育成途上にあるリードにアプローチしても、売上に繋がる可能性は低いでしょう。営業に割けるマンパワーにも制限があるため、できる限り成約確度の高いリードにターゲットを絞り込むことが大切です。
絞り込まれたリードは、成約に向けたアプローチがスムーズに進みやすく、営業効率が向上します。
これら3つのフェーズを管理することで、成約に繋がらない非効率な営業活動を減らし、効果を大きく高めることが可能です。
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それでは具体的に、リード管理の方法について解説します。
STEP1)ファネルのフェーズ定義
まずはファネルのフェーズについて定義しましょう。ファネルとは顧客が自社あるいはサービスを知り、興味関心を抱き、そして他社等との比較検討を経て購入・成約に至るまでのプロセスを“企業側の視点”で表したものです。基本的には途中で「知ったものの興味が湧かなかった」「興味は抱いたが他社に流れた」など、購入・成約までの間に少しずつ対象数は減っていきます。このようなファネルにおいてフェーズは、一例として図にあるように“マーケティングフェーズ→セールスフェーズ”で定義することができます。適切にリード管理を行うためには、自社にとって適切なフェーズ定義を行うことをおすすめします。設定した定義をメンバーで共有しておくことで、どの段階に対して、どのように改善が必要か明確になるでしょう。このとき、MAツールを利用すればリードのフェーズが把握できるため、より適切な施策を講じられます。
なお、BtoBでのファネル活用では「マーケティング」と「セールス」という2つのフェーズに分けて考えます。ファネルに沿って適切にフェーズを進めていくことで、効率的に受注へと至ることができるでしょう。例えば「今すぐニーズあり」のリードなら早い段階でセールスフェーズへと進められますが、「そのうちニーズが生まれるかもしれない」状態では、しばらく育成に注力すべきという判断ができます。
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STEP2)管理ルールの策定(属人化防止)
リードのステータスは、目まぐるしく変化します。そんな中でステータス管理が属人化していると、変化に気づくことすらできず成約の機会を逃しかねません。管理ルールを作成し、データ化・数値化したうえで、チーム全体で共有できるようにしておきましょう。
例えば個別に対応した電話やメール、あるいは対面で行われた商談・提案内容などは属人化されやすいので注意が必要です。ステータスの変化を把握できれば、それに合わせて効果的な施策を講じることができます。
STEP3)リード管理を始める
リード管理は、前述の「リード管理の考え方」で解説したように管理していきます。より適切なリード管理に向けては、ツールの導入が効果的です。一般的に、MAツールとSFA/CRMを組み合わせて使うことが多く見られます。ただしツールの導入が難しく、小規模からリード管理を始めるなら、スプレッドシートやエクセルの管理から始めてみるのも良いでしょう。そのうえで効果を実感し、さらなる効率化を目指すなら、MAツールのみの導入でもリード管理の効果を高められます。
リード管理を始めるならMAツールの導入を
リード管理におすすめのMAツールですが、ツールによって細かな機能や仕様などは異なります。効果を最大化させるためには、自社にあったMAツールを導入することが大切です。これから管理を始めるなら、簡単に導入しやすいMAツールが良いでしょう。
「SATORI」は効率的なリード管理に必要な機能が網羅されており、簡単に始めることができます。使いやすいシンプルな構成、かつサポート体制も充実しているため、MAツールが未経験という方にもおすすめです。なお、自社にあったMAツールの選び方を学べる資料をご用意していますので、ぜひ参考にご活用ください。
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ナレッジ・リンクス(株)代表、NPO法人HASHIRU理事。大学在学中に人材ベンチャーでRA/CAとして勤務し、新卒で医療系人材会社に就職。RAとして主に医薬品業界を担当し、トップセールスを達成した後に営業企画職を兼務。Webマーケティングに従事し、その後はITサービスの新規事業にも携わる。IT系企業に営業企画職として転職し、数値分析および戦略立案を担う。その後にナレッジ・リンクスとして独立し、約3年後に事業を法人化。多くのフリーライターとパートナーシップを構築し、幅広いコンテンツ制作を担う。個人でもライターや編集者として、主にスポーツ・ビジネス関連の分野で活動する。その他、ランニングクラブ運営やメディア編集長など。趣味はマラソン、4人の子を持つ大家族フリーランス。
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