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ホームページ経由の問い合わせ2倍。コロナ禍とDXを機に始める製造業の「SATORI」活用に迫る

ホームページ経由の問い合わせ2倍。コロナ禍とDXを機に始める製造業の「SATORI」活用に迫る

About Client

社名 太陽パーツ株式会社
業種
業態
事業規模
課題 ,

取材にご協力いただいた方

太陽パーツ株式会社 営業部 主任 DXプロジェクト リーダー 柴峯 英孝 氏

企業プロフィール

  • 会社名:太陽パーツ株式会社 https://www.taiyoparts.co.jp/
  • 創業:昭和55年1月
  • 設立:昭和58年5月
  • 資本金:3,000万円

本事例の内容は、取材日(2022年3月)時点の情報です。

課題と効果

導入前の課題
  • 展示会以外の販路を拡大するため、自社のWebサイトからリードを獲得したい
  • 各営業担当者が顧客情報を管理していたため、効率的な営業活動ができていなかった
導入後の効果
  • ソリューションサイトへのアクセス数が3倍、問い合わせ件数は2倍に
  • 社内から営業のDXが高く評価され、新たな施策の展開も

常にチャレンジを続け、製造業のDXに挑むメーカー商社、太陽パーツ

「メーカー機能と商社機能を併せ持つ技術集団」を合言葉に、機械部品や住宅設備の部品を600社以上のお客様に提供している太陽パーツ株式会社。1980年に創業した同社では、2020年6月に新社屋が完成し、中国の大連や上海、ベトナム、台湾への進出といったグローバル展開も進めるなど、今まさに急成長中のメーカー商社です。

この急成長には、社員のチャレンジ精神を評価する“大失敗賞”といった取り組みに代表される、常に新しい挑戦を続ける社風が背景にあります。そして同社が現在進行系で力を注いでいる新しいチャレンジが「DX」です。同社営業部の主任兼、DXプロジェクトのリーダーを務めている柴峯 英孝 氏にお話を伺った。

「社長からは社内に向けて『自動化できるものは自動化し、人がやるべき仕事に取り組んでほしい』というメッセージがありました。弊社がDXに注力する分野は大きく2つ、会計周りの精算作業と営業活動です。今回の『SATORI』導入は営業活動のDXの中で進められました。

一般的な営業活動において、営業担当がリードの獲得からクロージングまで全部を1人でやろうとすると、どこかで無理が生じます。そこで営業のアシスタントのようなツールを導入してリードを育成して、クロージングだけ営業担当が実施する状態が最も理想的だと考えたのです」(柴峯 氏)

コロナ禍で展示会に出展できず。「地上戦」から「空中戦」への戦略変更

同社の販促活動では、いわゆる「地上戦」の施策がほとんどであったという。顧客ターゲットの企業が集まる展示会に絞って出展し、名刺を交換して各営業担当がエリア別にアプローチをかけていく、という流れだ。

しかし、新型コロナウイルスの感染拡大によって、これまでの施策では新規顧客を獲得できなくなった。

「コロナ禍以前の2018年は、展示会3日間でいただく名刺はだいたい1,200枚前後で、年間受注のおよそ8割が展示会経由でした。

しかし、2020年1月には3日間でなんと30枚の名刺しか交換できなかったのです。しかもその30枚も、隣のブースの企業からもらった名刺で有効リードではありません。このタイミングで、これまでのような『地上戦』の展示会商法は厳しくなったと感じたのです」(柴峯 氏)

コロナ禍と営業活動のDXを背景に、これまで避けられてきた「空中戦」の販促施策、つまりオンラインで見込み顧客を獲得することになった。これまで「空中戦」の施策を避けていたのは、ノウハウが不足していただけでなく、顧客ターゲットを絞ることができないという不安があったからだという。

部品という商材のため、最後は営業担当者が実際にお客様のもとに足を運ぶ必要がある。営業が足を運ぶだけでコストも掛かり、営業人材にも限りがある為、効率良い営業活動を実施したかった。

簡単な操作、シンプルなUI、kintoneと連携、そしてアンノウンマーケティングが決め手に

当時はホームページを分析する担当者すらいない状態であり、ホームページ経由の問い合わせは月に数件だったものの、DX支援を依頼していたコンサルティングパートナーからのアドバイスにより、太陽パーツの企業ホームページ内にソリューションサイトを作成することとなった。その後、MAを導入してマーケティング施策を実施、新規リードを獲得していくという流れだ。

「コンサルティングパートナーからは当初、『SATORI』以外のツールを勧められました。しかし、私自身も営業と兼務であり、実際にMAを活用するのは現場の営業担当なので、操作が簡単であることが必須でした。また、営業先からでもスマートフォンから顧客情報を確認し、入力できることもポイントです。

操作が簡単であること、UIがシンプルであること、すでに導入していたkintoneと連携できることを比較検討の軸に据えてMAツールを調べていく中で『SATORI』に出会っています。

『SATORI』の営業担当の方からは『柴峰さんは、このページを見て、この資料をダウンロードしていましたよね』と指摘されてしまい、改めてMAの効果を知りました」(柴峯  氏)

「SATORI」を導入するにあたって魅力に感じられたのが、アンノウンマーケティングを実現する機能だったという。特にBtoBのマーケティングでは、なかなか顧客の潜在ニーズにアプローチすることができない。ニーズが顕在化していない状態の見込み顧客に対して過度に販促活動を実施することは、かえってマイナスの印象を与えてしまう可能性があるからだ。

そのため、潜在顧客へコンテンツを配信し、顧客情報の顕在化とナーチャリングを助けてくれる機能は1つの武器になると感じられたそうだ。

ソリューションサイトの立ち上げとポップアップ施策で、アクセス数が3倍に増加!

今回の取り組みは社長主導で進められたプロジェクトであったため、経営層の合意形成には問題なかった。一方で、実際にMAを活用することになる現場の営業の方にも理解してもらうため、柴峯氏と社長でMA導入の意義が伝えられた。

「『SATORI』の導入は想定よりも時間が掛かってしまい、契約から3ヶ月後に運用し始めました。1番時間が掛かったのは、過去に交換した名刺のデータ入力です。

それぞれの営業担当によってばらばらに管理されており、ただ輪ゴムでまとめられているだけであったり、ファイルに入れているだけでした。名刺を読み込むスキャナーも導入し、電子化されていない12,000枚もの名刺を20枚ずつ読み取って電子化していきました」(柴峯 氏)

「SATORI」の導入にあたって最も効果的だったサポートが、導入初期のスタートアップミーティングだった。担当者よりシナリオの設定方法やナレッジが共有され、柴峯 氏いわく「取り残されず、一緒に設定を進めてもらった」のだそうだ。

特に苦戦したのが、『SATORI』上の目標管理の設定だった。しっかり設定したつもりだったものの、しばらくしても管理画面上の数値が変化しなかったため、一緒に設定からやり直すことで計測を可能とした。

『SATORI』の機能で、最も工夫しているのはポップアップです。特許製法の『ダイカスト鋳造』を取り扱ったソリューションサイトの立ち上げと『SATORI』の導入はほぼ同時で、当初は数百アクセスしかなかったのです。

しかし、会社のホームページからソリューションサイトにアクセスが流れるようにするため、会社ホームページで『ダイカスト鋳造』に関するページからソリューションサイトへ遷移を促すポップアップを設定したところ、順調にアクセス数は増加。デザインもホームページのトンマナに合わせた3パターンを用意するという工夫の結果、現在では導入時の3倍以上のアクセスまで伸びてきています」(柴峯 氏)

Webサイト経由のお問い合わせは2倍に増加!展示会の穴を埋める以上の成果が

コロナ禍と販促活動のDXを機に、初めて「空中戦」の販促活動としてオンライン上から見込み顧客を獲得することになった同社では、「SATORI」の導入で具体的にどのような成果を得ることができたのだろうか。引き続き、柴峯 氏にお話を伺った。

「『SATORI』の導入後、ホームページからの問い合わせ件数は以前の2倍、具体的には月8,9件だったものが、現在では平均で月21件へと一気に増加しています。BtoBのため、成約までのリードタイムが長いのですが、すでに4,5件の新規契約も決まっており、満足できる結果です。

その成果の要因は、ソリューションサイトの構築と、ポップアップ施策による効果が大きかったものだと考えています」(柴峯 氏)

「SATORI」の導入によって変化したのは問い合わせ件数だけではない。営業活動におけるDXが進み、リード管理の手間が掛からなくなった。以前は各営業担当がそれぞれ名刺とExcelで管理していたお客様情報を、「SATORI」で一元化することができたことで進捗管理の手間が大幅に削減されている。

「SATORI」で得られたリード情報は、営業会議や月1のDXプロジェクトの進捗報告時に活用されているという。

会議で定量的な数値を報告するようになってから、会社の反応も変化しました。以前は感覚的にしか実感できていなかったマーケティングの成果を、目に見える定量的な成果として認識したことで、今後さらにオンラインのマーケティングに注力していくことが決まりました。

私個人の実感として、出展できなくなった展示会の穴を埋める以上の成果が得られていると思います」(柴峯 氏)

アナログな業界だからこそ、DXを進めるためには定量的な成功事例が必要

「今後の展望として、売上を5年後には100億にしていこうと考えています。本社がある大阪府堺市の製造業でナンバーワンを目指していく、これが私たちのミッションです。この目標を達成していくためには、やはりDXによる自動化抜きでは難しいと感じています」(柴峯 氏)

まだ「SATORI」の機能すべてをフルスペックで使いこなすことができていないと話す柴峯氏は今後、「SATORI」とkintoneの連携に取り組んでいくという。「SATORI」で顧客情報を細かく管理し、kintoneのダッシュボードで営業に必要な情報だけを表示できるようにすれば、営業一人ひとりに心強い「優秀な営業アシスタント」が付き添っているような状態であると言えそうだ。

取材の最後に、同じく製造業で販促活動のDXに悩む企業へのメッセージをいただいた。

「たしかに、製造業におけるDXはすごく難しい話だと思います。いわゆる『三現主義』という『現物・現場・現実』を重視しており、まだアナログなシステムも大切にしなければならない業界です。今でこそWebの発注システムも普及しましたが、まだまだFAXで発注がくることも珍しくありません。

しかし、DXに一歩踏み出すだけで、大きく便利になることはいっぱいあります。まずは小さくてもよいので、数字で見えるような成功事例を作ってあげることが大事です。

現場の担当者は、その数字が出るまでは我慢だと思いますが、一度でも成功すれば、その後は一気に変わっていくはずです。だからこそ、諦めずに成果に向き合っていくことこそが、DX推進していくうえで大事なのではないでしょうか」(柴峯 氏)

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