Case

Faber Company様に、SATORIをどのように活用し、何が変わってきたかを聞いてみました。

Faber Company様に、SATORIをどのように活用し、何が変わってきたかを聞いてみました。

About Client

社名 株式会社Faber Company
業種
業態
事業規模
課題

「検索エンジン集客の達人」を掲げるFaber Companyは、サーチエンジン・マーケティング(SEM)の分野で著しい成果をあげてきた古澤暢央氏によって、2005年に設立されました。社内で“職人”と呼ばれる各専門分野の技術者と、コンサルティングを担当する営業部門、ウェブ制作部門が一丸となって、ウェブマーケティングの課題解決に取り組まれています。SATORI株式会社のマーケティングオートメーションツール『SATORI』を導入するきっかけをつくっていただいた営業部長の月岡克博さんに、導入から現状の活用方法まで、お話をうかがいました。

SATORI株式会社 豊川 瑠子

SEOに特化した事業を展開するFaber Company

 

SATORI 豊川

Faber Companyさんの事業概要をご紹介いただけますか

Faber Company 月岡様

当社はSEOがメインの会社でして、事業の柱は、検索エンジン最適化のためのSEO施策、リスティング広告の代行業、サイト制作の3つです。最近はコンテンツマーケティングへの関心が高く、コンテンツ制作や更新のご相談が結構増えてきているという感じですね。

Faber Company社HP

また、3月には子会社のFaber & Technologyが、“MIERUCA(ミエルカ)”というコンテンツマーケティング支援ツールをリリースしました。そちらのパブリシティも積極的に展開していて、エキスポに初出展するなど、MIERUCAを新機軸に新たな見込み客(リード)の獲得もしています。

課題は「リードを管理する」という考え方が欠けていたこと

 

SATORI 豊川

これまで順調にリードを獲得しつつも、営業活動においては課題もあったそうですね

Faber Company 月岡様

当社の営業スタイルは、問い合わせをいただいた顧客に対し、コンサルティングサービスを提案していくというのが基本です。これまでは、取締役の鈴木謙一による“海外SEO情報ブログ”を読んでいる方からの問い合わせや、既存のクライアントからのご紹介で大半のビジネスが成り立っていました。私としては、ほかのチャネルも増やしていきたいですし、リード獲得もまだまだこれからだと考えています。ですが、私が入社した1年半前には、社内でリードを管理するという考え方自体が薄かったです。

私はこれまでの経歴で営業支援システム(以下、SFA)の導入コンサルティングに携わり、続けてクラウドの顧客情報管理ツール(CRM)のベンダーで営業経験を積んできました。そこで培ってきた「リードを管理して定期的なフォローで、ホットになったリードを営業にパスする」という考え方を、Faber companyにもちゃんと持ち込めれば、営業活動をもう少し楽にできるのではないかなとも思ったのです。

以前から、当社でもセミナーの参加者に対してメールマガジンを送るようなことはやっていました。ただ、もう少し仕組みとして管理する必要性を感じていたということです。

SATORI導入後、社員がリード管理の重要性を認識するように

 

SATORI 豊川

リードを管理し育てていくなら、マーケティングオートメーション(以下、MA)の導入は有効です。でもSATORIを選ばれたのはなぜですか?

Faber Company 月岡様

それが……よく比較検討したうえでSATORIに決めたわけではなく(笑)、導入の経緯については、非常に特殊な事例になってしまうかもしれません。ある日マーケティング系のイベントに行ったら、代表の植山さんが講演されていました。実は、トライアックス(SATORI株式会社の旧社名)さんのことは以前からWEBインテグレーションの会社として認識していたのですが、新たにMAを開発したのだなと気づきまして。内容も面白かったので、終了後に植山さんにご挨拶し、何か一緒にできたら面白いですねという話をしたのがきっかけです。

SATORI 豊川

それで比較的早くからSATORIを導入していただいたのですね。導入後、社内的な変化はありましたか?

Faber Company 月岡様

導入前と比べて明らかに、社内の皆が「リードの管理って大事だよね」と認識するようになったと思います。それまでは、見込み客を定期的に追い続けるというマインドがなく、クライアントも中小企業が多かったので、営業が先方の社長にかけあってみてダメならフォローしなくなってしまう、というところがありました。しかし、今は大手のクライアントも増えてきていて、それなりに検討スパンも長いですから、営業手法を大きく変更しなければならないという背景がありました。さらに、MIERUCAをリリースしたのと同時期にSATORIを導入したこともあって、「リードを管理して育成していく」という認識が浸透していきました。これは大きな成果でした。

初期設定は簡単!クリック率17%のメルマガで好調な滑り出し

SATORI 豊川

MAの導入設定は大変そうと思う方も多いようなのですが、実際はどうでしたか?

Faber Company 月岡様

それについては、すごくスムーズに使い出せたなという印象です。申し込みを済ませてトラッキングコードをもらい、それを自社サイトのソースコードに加えるだけで設定完了しました。それから獲得済みのリードをCSVファイルにまとめてSATORIに登録し、SATORIを使ってメール配信をはじめました。

SATORI 豊川

顧客に送るメールの配信管理から着手されたのですね。

Faber Company 月岡様

そうですね。社内ではもともと単機能のメルマガ配信ツールを使っていたのですが、それだと、配信セグメントをつくるのが大変だったんです。たとえばセミナー1種につきリストを1つ作って、「今度はこういうセミナーを開催します」というメールを送るのですが、次に抽選して、当選した人だけのリストを作って……となると、リストの重複を気にするのがしんどくて。

SATORI 豊川

その点、SATORIならリストをいちいち作らなくても、たとえばサイトを訪れた顧客がどういう閲覧行動をとったか、という切り口でセグメントが用意できるので、かなり柔軟にターゲットの絞り込みができるのが特徴です。また、タグを使ったセグメント分けもできますが、活用されていますか?

Faber Company 月岡様

タグは、セミナーを実施した日付やイベント名称で登録していて、「エキスポに来た人のうち、先日開催のセミナーに参加した人を除外してメールをしたい」というときに複数のタグで検索して絞り込みできるようにしています。たしかに、SATORIはタグを使ってセグメント分けが細かくできるから、メールの内容も最適化できて、クリックなどの反応も良くなりましたね。

SATORI 豊川

導入初期に、月岡さんが送ったメールはどのような内容だったのですか? トラッキングを開始するには、SATORIのリード情報と、顧客のブラウザーのCookieとを紐付ける必要があるので、最初にクリック率の高いメールを送ると効率的です。

Faber Company 月岡様

SATORIから一番初めに送ったメールは、そのとき話題になっていたGoogleのモバイルフレンドリーアップデートについて書いたものでした。簡単に言うと、WEBサイトがスマホに対応していないと検索順位が下がってしまいますよという内容です。タイムリーなニュースだったので、クリック率は17%を超えました。

ちなみに、私がメールを書くときは、「これはメルマガですよ」という体裁にはしていません。構成も普通では面白くないし読まれないじゃないですか。だから個人的に送るメールのような体裁で、中身にはためになる情報を1個と宣伝を1個入れるという感じです。メルマガでもサイトでも、ユーザーに役立つための情報発信というのは絶対必要だと思っています。

インサイドセールスを制する適切なアプローチとタイミング

SATORI 豊川

アクティブ・ホットな見込み客を増やすためにしている、具体的な施策を教えてください。

Faber Company 月岡様

現状は、ほとんどのリードをまだメールであたためている状態ですが、アプローチの手段としては、メールとセミナーと電話があるので、うまく組み合わせてタイミングよく施策をうっていきたいと考えています。

SATORIにはスコアリング機能があって、顧客がメールをクリックしたり、サイトにアクセスすると、5点、10点とスコアがたまっていきます。最近スコアがあがってきたホットなリードがあり、それが対面したことのあるお客様だったので、営業担当に「最後にコミュニケーションしたのはいつ?」と確認して、電話やメールでのアプローチを指示しました。スコアが上がってきた人はなにかしら興味があって調べている可能性が高いと思うので、タイミングを逃さないようにしてあげることが大切です。まだ対面していないお客様なら、送信したメールにどれくらい反応があったかをみて、電話で状況をヒアリングしたり、次のステップとしてセミナーにお誘いして、当社のサービスをもっと理解してもらおうと考えたり……地道にやっています。

こうしたインサイドセールスの一連のプロセスが、SATORIによって最適化され、洗練されていくといいと思います。リードをあたためる期間が長くても、その間に適切なタイミングでコミュニケーションをすれば、検討プロセスが進みやすくなり、商談化や受注に近づくと考えています。

マーケティングオートメーションツールとSFAの違いとは? そのメリット・デメリット

SATORI 豊川

ところで、SATORIのようなMAと、SFAの違いとはなんでしょうか? 月岡さんはSFAにも詳しいのでぜひ伺いたいのですが。

Faber Company 月岡様

SFAは基本的に、商談が発生してから受注するまでのプロセス管理がメインです。顧客のマスタ管理や名刺管理、商談/案件管理などの機能に、見込み客を管理部分が付随したツールなので、どちらかというと、各営業担当者が使うツールになります。

一方、MAはインサイドセールスやセールスマーケティングの担当者が使うものだと思います。つまり、まだ営業が行くべきではない段階で、確度の不明な見込顧客をどうやって育成、あたためていくのかというのがマーケティングオートメーションツールだと思います。

結果的に、MAはマーケティング部、SFAは営業部、と使う人たちが違うのと、目標や評価が違うので、マーケティング部と営業部が仲良くないという話はよく聞きますね。マーケティング部でこれだけのリードを獲得して営業に渡しているのに、なんで受注してこないのか!と。でも営業部からみると、リストをがさっと渡されても…目の前の案件で忙しくて確度のよくわからないリードに電話する暇なんて無い!というようなことがよくあります。

当社の場合は、総勢6名の営業部で私がマーケティングもインサイドセールスも営業も兼任しているので、幸いそういう話にはならないですけどね(笑)。

SATORI 豊川

MAとSFA、それぞれの機能を使い分けるだけでなく、必要に応じて連携できたらベストということですね。双方のメリット・デメリットをあげるとしたら、どんな点ですか?

Faber Company 月岡様

顧客情報の管理や名刺管理についてはSFAでもMAでもできると思いますが、リードを育成するプロセスはMAのほうが得意だと思います。反対に、商談発生から受注までのプロセス管理やメンバーマネジメントはSFAの役割です。見積書や請求書などの帳票類を作成する機能もあるのはSFAなので、業務効率化とかを求めるならSFAでしょうか。役割と用途が違うので、

私が社内で使っているSFAには、メールの一斉配信機能もついていますが、顧客の抽出条件が細かく設定できる面を考えれば、SATORIのほうが便利です。それに、SFAでメールを大量配信するとサーバーではじかれることも多いですが、その点、SATORIはきちんとマネジメント(DKIM設定可能)されていて、メールがちゃんと相手に届くという安心感があります。

SATORIを活用して約半年、確実に商談化していることを実感

SATORI 豊川

約半年間、SATORIでリードを育ててきた成果は現れていますか?

Faber Company 月岡様

確実に商談化してきている気がします。導入は半年前ですが、顧客情報とSATORIのIDがいったん紐付くと、過去に遡ってデータを見ることもできるので、この人は結構サイトを見に来てくれていたのだな、ということも分かったりします。中には1年以上前にとあるイベントで接触があって、ずっとメールやセミナーでやりとりをしてきた見込顧客がいるのですが、先日、SATORIでタイミングを見計らってアポイントを入れ、MIERUCAの商談につながりました。今、稟議にかけていただいているところなので、もうすぐ成約できるのではないかなと思います。ほかにも期待が持てそうな案件は複数出てきています。

他のマーケティングオートメーションツールにはないSATORIの魅力とは? 今後の進化に期待

SATORI 豊川

月岡さんが感じる、SATORIの魅力とはなんですか?

Faber Company 月岡様

そうですね、SATORIの魅力は、まずワンパッケージなのでシンプルで使いやすいところでしょうか。前職ではいくつかのツールを組み合わせてリード管理をしていて、費用面もSATORIよりお高めでした。また、裏側にデータマネジメントプラットフォーム(DMP)が存在するので、そこを活用してなにかできるのではないかと期待しています。それから、キャンペーンマネジメント機能が追加されたので、フォローの効率化などに今後使っていきたいと思っています。その3点が、魅力として大きいですね。

SATORI 豊川

ありがとうございます。そのワンパッケージというのは、まさにSATORIの最大の強みであり、今後も強化していきます。将来的に、SATORIの管理画面から直接Googleアドワーズの広告配信ができるようになりますし、名刺管理アプリとの連携により、名刺をスマートフォンのカメラで撮影すればSATORIに情報が登録できるといった新機能も追加されます。

またおっしゃるように、SATORIにはプライベートDMPが内蔵されています。だからこそ、顧客のとった行動に基づいてセグメントを細かく設定できますし、その後のメルマガ配信や広告配信といった施策を効果的にうつことが可能です。DMP内臓ではないMAが同じことをやろうとすると、外部のDMPと連携させる必要があります。それよりもSATORIの内蔵DMPは性能が高く、できることの範囲も広いという特徴があります。

価格面も、現状はカスタマー数10万人まで定額制ですが、トライアルしやすい複数の料金プランも導入していきます。もっと、いろいろな方に使っていただきやすいMAになっていくと思います。

SATORI 豊川

今後、追加して欲しい機能や、SATORIに期待される点はありますか?

Faber Company 月岡様

そろそろ、顧客を絞り込みするための「タグ」が多すぎてカオスになってきたので(笑)。よく使うものを保存して検索できたらいいなと思います。あとは、CSVファイル上でタグを設定するだけじゃなくて、複数のタグで抽出したセグメントに対してメールを送信後、管理画面上で一斉にタグ付けできると便利ですよね。それから、アラート機能が欲しいです。スコアが急にあがったホットなリードを通知してくれると、タイムリーにフォローが可能になるので助かります。

トライアックス(SATORI株式会社の旧社名)さんで100%開発されていて、色々お話聞いているとこれからも進化していくのだろうな、ということが垣間見えるので期待しています。でも、使い勝手などはまだ発展途上なところもあるので、意見をどんどん言っていきたいと思っています。

SATORI 豊川

ありがたいことです。社内では、お客様からの問い合わせやご要望をまとめて、機能追加リクエストの一覧をつくり、開発・改善の速度を上げながら、公開以降もさまざまな機能を付加してきました。そういう意味では、お客さんに育ててもらっているという感じですね。1年後には、またさらに進化していると思いますので、今後もご期待ください!

Faber Company月岡様、お忙しい中ご協力いただきありがとうございました。

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