マーケティングオートメーション(MA)を実践してみたい、けれども「そもそもMAってどんなもの?」「取り入れたけど、うまくいかない」とお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そんなときは、書籍で学ぶことも一つの手です。本を選ぶ際のポイントは、ご自身のレベルやマーケティングオートメーション導入の目的などに合わせて選定することです。そこで今回は、SATORIがおすすめするマーケティングオートメーションについて学べる本を、基礎編・実践編・番外編に分けてご紹介します。
基礎編 ~MAツール導入前に読みたい入門書~
まずは、「これからマーケティングオートメーションを取り入れてみたい」と考えている初心者の方が、マーケティングオートメーションをイチから勉強できる本を3冊ピックアップしました。
マーケティングオートメーション導入の教科書 優良顧客を自動で育てる仕組みづくり
長谷川健人 他(2017/6/1)/エムディエヌコーポレーション
https://www.amazon.co.jp/dp/4844366726
基礎から学べて、初心者も読みやすい
マーケティングオートメーションをこれから導入しようとする初心者向けの本として、まず挙げられるのがこの一冊です。
マーケティングの基本や、マーケティングオートメーションの理念、どんな特徴を持ったツールなのか、取り入れるときに必要なことや注意点、導入手順といった基本的なことから解説してくれるので、事前知識をあまりお持ちでない方でも読みやすい内容になっています。
BtoBとBtoCの両方を扱い、多角的にマーケティングオートメーションを学べる
また本書は、マーケティングオートメーションのプロフェッショナルなど、7人の著者が共同で執筆しており、マーケティングオートメーションについて、さまざまな角度からバリエーション豊かな情報を得ることができます。
特徴的なのは、BtoBとBtoC、両方の導入事例やその違いなどについて紹介されていることです。BtoBとBtoCのいずれも紹介されているからこそ、自社やクライアントの業種・業態と似た企業の施策例を探して参考にすることができます。
また、自社やクライアントとは近しくない事業形態の事例であったとしても、マーケティングオートメーションの一つの活用法としてインプットしておけば、いつか実際の施策やコンテンツなどのヒントになるかも知れません。「この部分はうちには関係ないから」と読み飛ばさず、一つの参考として目を通しておくのも良いのではないでしょうか。
マーケティングオートメーションのありとあらゆる要素が盛り込まれ、マーケティングオートメーションの世界への入り口となる本と言っても過言ではないでしょう。
BtoBのためのマーケティングオートメーション 正しい選び方・使い方 日本企業のマーケティングと営業を考える
庭山 一郎(2015/9/19)/翔泳社
https://www.amazon.co.jp/dp/4798143081/
BtoB企業向けマーケティングオートメーションを、その道のプロが解説!
BtoB企業のマーケターがマーケティングオートメーションを取り入れる際に、ぜひとも入門書として一読しておきたい本がこちらです。
著者は、シンフォニーマーケティング株式会社の代表取締役・庭山一郎氏。庭山氏はBtoB企業のマーケティング支援を行う中で、マーケティングオートメーションの可能性にいち早く目を向けていたという方で、日本のBtoBマーケティングの最先端を走るプロフェッショナルです。
基礎も実践も網羅。営業マンの生の声も収録
本書では、マーケティングオートメーションが現在に至るまでにどのように発展してきたのかという歴史・背景や、日本企業がマーケティングオートメーションを取り入れるべき理由など、基礎知識からわかりやすく説明されています。
そのうえで、「需要を生み出す仕組みをいかに確立していくか」「デマンドジェネレーション(リードジェネレーションとリードクオリフィケーションもカバー)」など、実地的な部分にもフォーカス。実際のマーケティングオートメーション製品のサービス内容や事例も、バラエティ豊富に紹介されています。
さらに、第7章では営業担当者を集めた座談会も展開。営業部門の目線も学ぶことができ、マーケティングオートメーション導入にあたっての視野を広げられるでしょう。
取り上げられているのは海外ツールのみ
なお、本書で紹介されるマーケティングオートメーション製品は外資系ツールのみとなっています。
国産ツールの導入を想定されている方は、少々イメージとずれる部分があるかも知れませんが、参考までに一読しておくと、マーケティングオートメーションに関する知見が深まることでしょう。
マーケティングオートメーション入門
電通イーマーケティングワン(2015/7/1)/日経BP
https://www.amazon.co.jp/dp/4822225402
BtoB企業で活かせるマーケティングオートメーションの概説書
前掲の『BtoBのためのマーケティングオートメーション 正しい選び方・使い方 日本企業のマーケティングと営業を考える』に続き、こちらもBtoB向けのマーケティングオートメーションについて学べる一冊です。株式会社電通デジタルの前身である株式会社電通イーマーケティングワンにより執筆されました。
マーケティングオートメーションとはどのようなものなのか、マーケティングオートメーションを活用するとどんなメリットが得られるのか、といった概要的な部分はもちろん網羅されています。
そこからさらに、マーケティングオートメーションの根幹を成すリードナーチャリングとリードクオリフィケーションについても詳しく解説。ペルソナ設計、カスタマージャーニー設計、スコアリング設計、コミュニケーションシナリオの設計という4つの設計方法を挙げて説明されています。
マーケティングオートメーションの基礎固めにぴったりの一冊
本書は、マーケティングオートメーションの基本を正しく理解したり、イメージをつかんだりして基礎を固め、自社に取り入れて成果を上げたいと考えている人におすすめの内容となっています。
ただし、マーケティングオートメーションブームの初期にあたるとされる2015年7月に発行されており、内容自体は比較的古い情報ではあります。基礎的な情報を学んだら、最先端の情報も合わせてチェックしておくとより良いでしょう。
実践編 ~マーケティングオートメーションをさらに活用するための本~
この章では、マーケティングオートメーションをすでに導入した方が、ツールをもっと使いこなすためのステップアップにつながる本を3冊ご紹介します。マーケティングオートメーションを導入してみたけれど、なかなか思うような成果につながらなくて困っている、といった方は必読です。
MA / マーケティングオートメーション: 5分でできるMA導入と成功する8つのプロセス
熊谷基継(2018/2/27)/ENY Publishing
https://www.amazon.co.jp/dp/B07B4G2K19/
マーケティングオートメーションをうまく導入するための秘訣が満載
マーケティングオートメーション導入・運用を成功させるためのポイントについて丁寧にまとめられた本です。
ターゲット設定、ペルソナ設計、カスタマージャーニー作成・マーケティングオートメーションとの連携などをはじめ、マーケティングオートメーション運用に失敗しないために見逃さずに着目しておきたい8つの工程が紹介されています。
マーケティングオートメーションをすでに取り入れている担当者の方は、自社の施策や状況などと照らし合わせながら読み進めると、自社の課題が浮き彫りになり、いま取り組むべきことが見えてくるかも知れません。
基礎知識や導入時に活かせるシートもあり
実際の運用のヒントになる実践的な内容だけでなく、前半部分にはマーケティングオートメーションのメリット・デメリット、効果、選び方といった基礎的な内容も盛り込まれています。初心者の方の勉強にも、経験者の方のおさらいにもおすすめです。
さらに、マーケティングオートメーション導入時に活用できる「MAスタートアップシート」が特典として付いています。こちらも初心者の方にとっては学びになりますし、経験者の方は自社の運用方法を見直す機会として活用できるでしょう。
BtoC向けマーケティングオートメーション CCCM入門
岡本 泰治・橋野 学(2016/2/26)/インプレスR&D(インプレス)
https://www.amazon.co.jp/dp/4844397176
CCCMを活かすテクニックがわかる
タイトルの通り、BtoC企業での運用を想定した、マーケティングオートメーションのCCCMについて解説した本です。
CCCMとは、「クロスチャネル・キャンペーン・マネジメント」の略称。顧客情報の分析を行い、各セグメントでのシナリオを作り、リードのアクションに即した最適なコミュニケーションを自動で実行する、というものです。
CCCMがどのように生まれたのかといった背景や機能などの基礎知識をはじめ、その運用方法や、アドテクノロジーとの連携といった実践的な内容にもフォーカスしています。
CCCMのプロの技が凝縮 。BtoCマーケターは必読!
著者は、CCCMの導入・運用サービスなど、1to1コミュニケーションを支援する株式会社ディレクタスの代表取締役・岡本泰治氏と、同社経営企画室室長の橋野学氏。プロのノウハウが詰まった一冊といえるでしょう。
ECサイトを運営する企業の方など、顧客にパーソナライズしたWebマーケティングを志向するBtoC企業のマーケターの方には特におすすめです。
できる100の新法則 実践マーケティングオートメーション 会わずに売れるリード育成法
永井俊輔(2017/2/24)/インプレス
https://www.amazon.co.jp/dp/4295000507
無料ツールでマーケティングオートメーションの概要を学べる本
ここまでご紹介してきた本は、有料ツールを活用したマーケティングオートメーションに関するものでしたが、こちらは無料ツールを利用した手法を主に取り上げた書籍です。
冒頭ではマーケティングオートメーションの基礎知識についてレクチャー。その後、オープンソースのマーケティングオートメーションツールを実際に触りながら、その設定方法や、リードの獲得や管理、育成といった運用の過程まで学べる、という実践的な構成になっています。
ツールはフェーズに合わせて使い分けよう
なお本書は、「マーケティングオートメーションツールってどういうものなのか、どんな作業をするのか、とりあえず触って知ってみたい」といった方には、導入後のイメージを膨らますのに役立つでしょう。
しかし、サポートやサービス面などを考えると、やはり有料ツールを取り入れた方が良いといえます。無料ツールを実際に使ってみて、「マーケティングオートメーションツールを本格的に自社導入してみよう」という方向に舵を切った際には、有料ツールの検討をおすすめします。
番外編 ~マーケティングオートメーション運用をもっと知りたい方へ~
マーケティングオートメーションの基礎や実践に留まらず、マーケティングオートメーション導入に活かせる多彩な知識をもっと取り入れたい、知見をより深めたい、という方は以下の書籍もチェックしてみてはいかがでしょうか。
マーケティングオートメーションに落とせるカスタマージャーニーの書き方
小川 共和(2017/6/26)/クロスメディア・マーケティング(インプレス)
https://www.amazon.co.jp/dp/4295400963/
カスタマージャーニー作成法を体系的に学ぶ
顧客がそれぞれの経験や価値観などにより、商品への思いや考えなどを変化させていく道程を指す、カスタマージャーニー。
本書では、マーケティングオートメーションで自動実行できるカスタマージャーニーの描き方を、図やイラストなどのビジュアル資料を用いて、丁寧にわかりやすく教えてくれています。
事例を参考に、すぐに実践できる!
カスタマージャーニーの作り方を解説する書籍は数多く発行されていますが、この本のポイントはその「具体性」「実行性」にあります。
カスタマージャーニーをマーケティングオートメーションに落とし込んで活かすための理論を前提情報として伝えつつ、それをいかに実行・稼働させていくかという具体的な方法や作成事例を解説。それらを参考にしながら、自社のシナリオ作りにチャレンジできるような構成になっています。
基礎をしっかりと押さえつつ、非常に実践的でもある点が、初心者にはとりわけ魅力的な一冊といえるでしょう。また、マーケティングオートメーションをある程度実践した経験者にとっても、カスタマージャーニーとマーケティングオートメーションをいかに連動させていくか、という課題の解決策を提示してくれて、自社施策のさらなる改善に役立てられることでしょう。
著者は、電通マーケティングソリューション局次長、電通イーマーケティングワン(現電通デジタル)専務取締役ののち、現在は小川事務所の代表を務める小川共和氏。ほかにもマーケティングオートメーションに関する書籍を執筆されています。
まとめ
今回の記事では、マーケティングオートメーションについて多彩な切り口でまとめられた書籍7冊をご紹介してきました。
マーケティングオートメーションを書籍で勉強するときに重要なのは、最初にもお伝えしたように、ご自身のマーケティングオートメーションへの理解に対する現在のレベルや、マーケティングオートメーションを取り入れる目的、その目的のためにどんな知識を求めているのか、などに合わせて本を選び分けることです。ご自身や会社の状況などを踏まえて、最適な本をセレクトしてみてはいかがでしょうか。
「マーケティングオートメーションの前に、まずはマーケティングの基礎知識から身に着けたい」という方は、ぜひ下記のページも参考にしてください。
マーケターにはぜひ読んで欲しい!SATORIマーケティングブログが選ぶマーケティングの本を10冊ご紹介します。
なお、マーケティングオートメーション初心者の方は、SATORIが提供している資料「マンガでわかる!MAのすすめ」もぜひチェックしてみてください。
Webから商談をつくるべく奔走するマーケターの主人公が、マーケティングオートメーションを使って大きな成果を出した先輩からマーケティングオートメーションの機能や魅力を教えてもらう、というストーリーで展開する、漫画形式の資料です。
わかりやすい漫画を通じて、「マーケティングオートメーションを使うと何ができるのか」「どんな課題が解決できるのか」がスムーズに理解できる資料となっておりますので、ぜひ下記からダウンロードしてご活用ください。
この記事が気になる方へ!おすすめの資料はこちら
マンガでわかる!MAのすすめ
マーケティングオートメーションを“漫画”で解説した資料です。MAの機能だけでなく、MAの機能を通じてどのような課題が解決できるのか?という点も伝わるようなストーリー構成となっております。ご自身だけでなく、上司やお客様にもご展開いただくことで、稟議や提案の際にもご活用いただける内容です。
SATORI株式会社は見込み顧客や匿名見込み顧客へのアプローチ及び育成を可能とし、お客さまの営業課題を解決するマーケティングオートメーション(MA)ツール「SATORI」を開発・提供しています。
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MAツール「SATORI」のご紹介
匿名の見込み顧客へもアプローチできるMAツールです。
「SATORI」は、“名前のわかる見込み顧客”だけでなく、“匿名の見込み顧客”にも接点を創出することができる国産のマーケティングオートメーションツールです。Webサイト内の行動履歴を把握、興味関心の高い見込み顧客を発見し、アプローチすべき最適なタイミングをご担当者さまへお伝えいたします。