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2020.06.19

【解説】リダイレクトとは?種類・Googleの警告や不正なリダイレクトの仕組みや正しい設定

【解説】リダイレクトとは?種類・Googleの警告や不正なリダイレクトの仕組みや正しい設定

Googleが表示する「リダイレクトの警告」や、SEOに関するヘルプや記述でよく見る「リダイレクト」という言葉の意味や、仕組み、種類と設定方法を詳しく解説します。

リダイレクトとは?意味と仕組み、種類

自動的に転送をする仕組みの図解


リダイレクトとはサイトやページなどを新しいURLに変更した際、自動的に転送をする仕組みのこと。代表的な使用例としてはリニューアルなどに伴うページURLの変更やドメインの変更、PCサイトとスマートフォンサイトのURLが異なる場合の転送などがあります。

なぜ「リダイレクト」が必要なのか

リダイレクトの図解

なぜリダイレクトが必要なのでしょうか。ユーザビリティとSEOの2つの観点から解説します。

はじめにユーザビリティ面です。
リニューアルでサイトのURLを変更した時にリダイレクトが行われないケースをイメージしてみましょう。
リニューアル後にユーザーがブックマーク等でアクセスしようとすると、すでに存在しないURLになってしまっているということが起こります。そのユーザーがまたサイト内を回遊して同じコンテンツを探さなくてはならず、ユーザーにストレスを与えてしまいますし、場合によっては面倒になってサイトに来なくなり他のサイトの有用なコンテンツを探す、などといったことも考えられます。

次にSEO面です。
URLを変更した際にリダイレクトが実施されていないと、Googleが新しいページを別ページとして扱ってしまうためページの評価が一度リセットされてしまいます。リニューアル時に特定のキーワードで検索結果に表示されていたページが、一気に順位を下げてしまうというケースは実際によく見かけます。
以上のようにユーザビリティ、SEOの観点からリダイレクトは非常に重要です。

関連記事:SEOとは?基本と初めにやるべき具体策5つをわかりやすく解説

リダイレクトの種類

2種類のリダイレクトの図解

リダイレクトを行うにあたって話題に上がるのが「301リダイレクト」「302リダイレクト」2種類のどちらを使うかの話でしょう。ユーザビリティ面では301と302、いずれのリダイレクトでも新しいページに遷移されるので問題ありませんが、SEO面で両者は異なった扱いになることに注意が必要です。

例:こんなときは301を使おう

サイトリニューアルなどでURL変更をする(URLを元のURLに戻す予定がない)ケースでは、301リダイレクトを使用しましょう。301リダイレクトを使用することで検索エンジンが「元のURLに戻す予定がない」と判断し、旧URLから新URLにページの評価を引き継ぎ、検索結果にも新URLが表示されるようになります。
使用例

  • リニューアルなどでURL変更を行う場合(※URL変更そのものはあまり行わないほうが好ましいです)
  • サイトのドメインを変更する場合
  • wwwやhtmlありなしなど同一ページの統合(正規化)
  • サイト全体をhttpからhttpsに変更する場合(SSL化の実施)

例:こんなときは302を使おう

逆に「一時的にURL変更をするだけで将来的にURLを元に戻す」といった場合などに302リダイレクトを使用します。302リダイレクトを使用した場合には「将来は元のURLに戻す」と判断され、検索結果にも旧URLが表示されるようになります。(302リダイレクトの期間が長期に渡ると新URLが検索結果に表示され、評価が新URLに移るなどのケースもあります)
使用例

  • ページURLを一時的に変更し、一定の期間で元のURLに戻すような場合
  • PCとスマートフォンのURLが異なっておりアクセスしたデバイス間でURLを変更する場合(PCのURLにスマートフォンでアクセスしたらスマートフォン向け別URLに移転、など※)
    ※モバイルの別URLのリダイレクト処理については2020年5月のガイドライン情報です。適宜ディベロッパーガイドを参照ください。

Googleの「リダイレクトの警告」と「不正なリダイレクト」とは?

リダイレクト警告の画面

URLを開くと「リダイレクトの警告」という表示がされることがあります。

これはGoogleドメインを介して違うページに遷移させようとする、スパムメールなどでよく使用される手法です。具体例を挙げてみます。例えば、自分のメールアドレスに次のようなスパムメッセージが来たとしましょう。

「Googleからのプレゼントです!以下URLで詳細を確認ください。」
https://hogehoge.com/?=XXXXXX

URLを確認すると「https://hogehoge.com/?=XXXXXX」という見慣れないURLがあるため、おそらく「これはスパムだな」と考え、クリックしない人が多いでしょう。では、以下のようなメッセージだったらどうでしょうか。

「Googleからのプレゼントです!以下URLで詳細を確認ください。」
https://www.google.com/url?q=https://bit.ly/3dICimF

前述のメッセージとは異なり、ドメインは明らかにGoogleのもの(google.com)なので「Google公式のメッセージ」と考えクリックしてしまう人も多いでしょう。ところがこのURLは最終的に前述のスパムメールに記載されていた「https://hogehoge.com/?=XXXXXX」に遷移されます。GoogleのURLでhttps://www.google.com/url?q=の「q=」にURLを追記するとリダイレクトが掛かる仕様になっているためです(2020年6月現在)。
上記のようなスパムの悪用を防ぐためにGoogle側で「q=」にGoogle以外の別ドメインに遷移させる場合、一枚ページを挟んで警告を入れる設定になっています。実際に以下のURL(Googleのリダイレクトを使用してYahoo!JAPANに遷移する)をクリックしてみると「リダイレクトの警告」が表示されます。
https://www.google.com/url?q=https://www.yahoo.co.jp/
この警告が表示された場合、遷移先がスパム、マルウェア感染やハッキングなどの危険性があるためリダイレクト先にはできるだけアクセスしないことを推奨します。(場合によってはGoogleの仕様変更などのタイミングで表示されるケースもあるようですが、遷移しない方が安全です)

意図せず自分のWebサイトで「不正なリダイレクト」警告がきたら?

「リダイレクトの警告」とは別に「不正なリダイレクト」というものがあります。自分のWebサイト内でGoogleウェブマスター向けガイドライン違反となっているリダイレクトを使用している可能性があるための警告です。Search Consoleのメッセージとして届きます。リダイレクトの例としては「検索エンジンにはリダイレクトをかけていないが、ユーザーにはリダイレクトをして違うコンテンツに誘導する(クローキング)」「スパムサイトにリダイレクトしている」などがあります。この警告が来ることは稀ですが、警告が来た際にはメッセージの内容に沿って修正しましょう。

正しいリダイレクトの設定方法

リダイレクトを実装する方法はいくつかありますが、Googleはブラウザで実行するリダイレクトではなくサーバー側で実行するリダイレクト処理を推奨しています。Apacheを使用しているサーバーであれば、.htaccessというファイル内に301リダイレクトを行うよう記述することが一般的です。
※誤った設定を実施するとサイト全体の動作に影響する箇所なので、設定については必ず専門の担当者に確認をしてください。

参考).htaccessの書き方を解説しているページ

.htaccess の書き方(リダイレクト編) – Qiita
リダイレクトの実装後、Search Consoleでエラーなどが検出されないか「カバレッジレポート」や「検索パフォーマンスレポート」で集客状況に変化がないか定点観測します。原則的にURLやドメイン変更は実施しないに越したことはありません。ただしサイトリニューアルなどでやむを得ずURL変更すると行ったような場合には、必ずリダイレクトの設定を忘れないようにしましょう。リダイレクトの設定を実施せず、URLだけを変更し、リリースして集客を大きく落とすサイトは後を絶ちません。

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