【2021年版】Web接客ツールとは?おすすめ8選・選び方(比較表付き)

丸の内とら

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Web接客とは来訪者のナーチャリングやコンバージョン率の改善などを目的として行う施策で、近年、BtoC、BtoBともに認知・活用が進んでいます。この記事ではお勧めのWeb接客ツール(サービス)をご紹介するとともに、自社の施策に合ったツールの選び方・効果的な活用方法について考えてみましょう。

Web接客ツールで何ができる?種類と機能とは

Web接客とは、Webサイトを訪問したユーザーに対して接客を行う試みです。たとえばチャットボットを使ってリアルタイムなサポートを提供したり、ポップアップでクーポンを表示したりといった接客手法があります。実店舗スタッフが行う顧客への語り掛けをはじめとした接客行為をWebサイト上で実現する…というところから、「Web接客」と呼びならわされています。

Web接客ツールの種類

Web接客の手段を提供するツールは「Web接客ツール」と呼ばれ、大きく以下の2つのタイプに分類されます。

ポップアップ型とは

ポップアップ型は、Webサイトを訪問中のユーザーに対して、任意のタイミングでポップアップウィンドウを表示するツールです。「特定のWebページを表示した」「同じページに3分以上滞在している」「過去1か月間に〇回以上訪問した」…といった表示条件を設定しておき、条件に合致したユーザーに対してポップアップ表示を行います。

Webサイト訪問中のユーザーに対し、適切なタイミングで広告や割引クーポンを表示することで、購入促進につなげるなどの効果が期待できます。

チャット型とは

チャット型はWebサイト上にチャットウィンドウを表示し、訪問者とのリアルタイムな対話を実現するタイプのツールです。ページ閲覧中に疑問や不安を感じたユーザーがチャットウィンドウから気軽に問い合わせを行うことができるため、離脱の抑止・コンバージョン率の向上に貢献します。

チャット型ツールの動作はベンダーによって若干異なりますが、基本的にはWebページの右端や下部などの目立たない場所にチャット起動用のアイコンなどを表示し、これをクリックしてチャットルームに入室するような作りになっているものが多いようです。

チャット型ツールには、人間のオペレーターが対応するタイプとシステムが半自動で応対を行うチャットボットと呼ばれるタイプがあり、チャットボット型は以下のようにシナリオ型とAI型に分類されます。また、はじめはチャットボットが対応し、必要に応じてオペレーターに接続するような仕組みを持つツールも存在します。

シナリオ型のチャットボット

シナリオ型のチャットボットは、あらかじめ設定されたシナリオに沿ってユーザー対応を行うもので、ルールベース型とも呼ばれます。通常、ユーザーに対していくつかの選択肢を表示し、選択された値によって次のアクションを決定します。 「回答1が選ばれたら次は質問1-1を表示する」「回答2が選ばれたら…」という具合に複数のシナリオを設定可能ですが、シナリオとして定義されていない内容には対応することができません。このため、シナリオ外の質問がある場合は、問い合わせフォームに誘導するなどの工夫が必要となります。

AI型のチャットボット

AI型のチャットボットは、文字通りAI(人工知能)技術を活用して開発されたチャットボットで、ユーザーから入力された質問をAIが読み取り、蓄積されたナレッジベース(FAQデータ)の中から最適な回答を返すというものです。

あらかじめ設定されている選択肢しか選べないシナリオ型とは異なり、ユーザーが自然な言語で質問を入力できる点がAI型チャットボットのメリットの一つだと言えるでしょう。また、学習機能を備えたチャットボットの場合、ユーザーとの会話を繰り返すにつれて「賢く」なっていくという利点もあります。

Web接客ツールの運用イメージ

単独の製品として販売されているWeb接客ツールを使用する場合、まずは自社Webサイトへのツールの組込みが必要となります。基本的には、ツールベンダーから提供される専用の「タグ」を対象のWebページに埋め込むという形が多いようです。

実際に運用を開始する前に、運用シナリオを設計しておくことも大切です。主要なターゲットは誰なのか、どのようなタイミングでツールを動かすのか、その結果、最終的にどのような成果を上げたいのかを具体化した上で、適切な運用シナリオを組み立てます。

シナリオ型のツールを導入する場合は、組み立てた運用シナリオに沿ってツール上でも設定を行っておきましょう。 運用を開始したら、定期的に効果を測定し、想定通りの成果が上がっていない場合はシナリオの見直しなどを行いましょう。運用結果をもとに検証を行い、改善のPDCAを回していくことが成功への近道となります。

ツールの効果的な選び方

ツール選定においては、「このツールでやりたいことがやれるのか?」という視点で評価することが大切です。まずは自社が抱えるマーケティング上の課題を明確にし、その課題を解決するためにどのような仕組・機能が必要なのかを洗い出した上で、ニーズを満たすことのできるツールを選定するようにしましょう。

同時に、コストや運用のしやすさなども重要なポイントとなります。たとえば、ツールの導入によって期待されるメリットが導入・運用コストを大幅に上回ってしまうようでは本末転倒です。また、どんなに高機能なツールでも、それを使いこなせる要員が確保できなければ宝の持ち腐れとなってしまいます。

ただし、ツールの運用の難易度については、ベンダーのサポート体制によってある程度カバーできる場合もありますので、総合的に評価し、もっとも自社にマッチしたものを選ぶことが重要です。

以下、課題・目的別のWeb接客ツール選定ポイントをいくつかご紹介します。

サービスの利用促進/解約率改善に繋げたい

サービスを利用する上で疑問・質問が多く発生するような商品・サービスには、チャットボット型Web接客ツールがおすすめです。ユーザーが思い立った時にすぐ問い合わせることができ、かつ迅速に疑問を解決できるため、ユーザー満足度の向上に繋がります。

Webアプリやサブスクリプション型サービスなどでは解約率の改善が期待できますし、保険商品のように契約までに煩雑な手続きが必要となる場合は、コンバージョンアップにもつながります。

また、チャットボットを診断型のコミュニケーションツールとして利用することで、ユーザーとの繋がりの強化に役立てることも可能です。

【導入具体例】

>>OracleとSYNALIO for LINEを連携したFAQコンテンツでお客様のお問い合わせに迅速かつ的確に対応! (SYNALIO)

>>戸建住宅オーナー様専用のチャットボットが自己解決をサポート!(スグレス)

BtoCのコンバージョンアップを狙いたい

ネットショップなどのECサイトでコンバージョンアップを狙いたい場合は、ポップアップ型のWeb接客ツールがおすすめです。サイトを訪問中のユーザーに対して適切なタイミングで割引クーポンを表示することで、購入を迷っているユーザーの背中を押すことができます。

クーポンとあわせてお勧めの商品を表示したり(レコメンデーション)、クーポンの有効期限を設けてカウントダウンしたりするような仕組みがついていると、より効果的に活用できます。

【導入具体例】

>>オフラインとオンラインを融合し、お客様と継続的なコミュニケーションを。IDOMが挑戦するデジタル時代の顧客体験(KARTE)

>>モールから自社ECサイトへ/お客様のコンバージョンアップにWeb接客を導入(ec-CONCIER)

BtoBのリード獲得を強化したい

BtoCに比べて多くのステークホルダが購買に関与するBtoBでは、施策の組み立てにも広い視点での工夫が必要となります。このため、BtoBのリード獲得(リードジェネレーション)を強化したいという場面では、ポップアップ/チャット双方の機能を持つツールの導入をおすすめします。 なお、BtoBのリードジェネレーションに注力していこうとお考えの場合は、Web接客ツール単独ではなく、「Web接客機能を持つMAツール」を導入するのもよい方法です。MAツールが管理するユーザーの情報(属性や行動履歴)を活用してWeb接客ツールのシナリオを設計できますし、Web接客ツールからのフィードバックをMA側で利用することもでき、効率的かつ効果的に顧客獲得に取り組めます。

【導入具体例】

>>メルマガ会員登録者数がMA導入前後で242%増!人事メディアの成長に「SATORI」を活用

>>既存顧客リストの活用&匿名ユーザーへのアプローチを目的に導入! 半年で目覚ましい成果が表れ、社内にも活用法が浸透

おすすめWeb接客ツール7選!

以上をふまえて、おすすめのWeb接客ツールを7つご紹介します。

機能/コスト感を把握できる比較表を作成しておりますので、ツール選定時の参考資料としてぜひご活用ください。

ツール一覧・比較表

ツール名 セグメント配信
(ターゲティング)
ポップアップ チャット メール
配信
外部連携
(MAなど)
費用/月額
ポップアップ型
ec-CONCIER ¥9,800~
Sprocket 要問合せ
TETORI ¥10,000~
チャット型
SYNALIO 要問合せ
(¥150,000~)
Zendesk ¥ 5,390~
($49)
スグレス 要問合せ
(¥94,000~)
複合型
Flipdesk ¥5,000~
KARTE 要問合せ

【凡例】◎:搭載(機能豊富)/○:搭載/✕:非搭載

ポップアップ型

ec-CONCIER

URL:https://ec-concier.com/

Web接客ツール_ec-CONCIERの画像

特徴:ポップアップ型のWeb接客ツール。高性能AIによる自動改善機能搭載を搭載し、CVR/顧客単価の改善に強みあり。

Sprocket

URL:https://www.sprocket.bz/

Web接客ツール_Sprocketの画像

特徴:ツール×コンサルティングを組み合わせたWeb接客支援サービス。シナリオに沿ったポップアップ配信が可能。

TETORI

URL:https://www.tetori.link/

Web接客ツール_TETORIの画像

特徴:ポップアップを中心としたWeb接客ツール。Webサイトのパーソナライゼーション機能も充実。

チャット型

SYNALIO

URL:https://synal.io/

Web接客ツール_SYNALIOの画像

特徴:ユーザーデータ分析に強みあり。シナリオを用いた会話データ分析により、ユーザーを深く理解することが可能。

Zendesk

URL:https://www.zendesk.co.jp/

Web接客ツール_Zendeskの画像

特徴:AI搭載のチャットボットにより、会話の内容を顧客にあわせて最適化可能。用途に応じて多彩なプランあり/無料トライアルあり。

スグレス

URL:https://www.albert2005.co.jp/sugures/

Web接客ツール_スグレスの画像

特徴:自然言語処理エンジン×AIによりユーザーの意図に応じた返答が可能。日本語と英語に対応した高性能チャットボット。

複合型

Flipdesk

URL:https://flipdesk.jp/

Web接客ツール_Flipdeskの画像

特徴:ポップアップ/チャットの両機能を備えたWeb接客ツール。機能学習を活用し会話を最適化する仕組を搭載。

KARTE

URL:https://karte.io/

Web接客ツール_KARTEの画像

特徴:CX(カスタマーエクスペリエンス)向上を目的とした総合的なツール。KARTE Message/KARTE Action(ポップアップ), KARTE Talk(チャット)など、複数のサービスに分割されている。

Web接客ツールを効果的に活用するには

Web接客ツールを導入することで様々な効果が期待できますが、ただ導入して動かすだけでは高い成果を上げることはできません。どんなツールにも言えることですが、計画、実行、検証、対策のPDCAを回して継続的に改善を重ねていくのが、成果を上げるための近道となります。

また、Web接客はそれ単独の施策として回すのではなく、Webサイト運営を含むマーケティング戦略の一環としてとらえて最適化や改善に取り組むことを強くおすすめします。

Web接客ツールの運用イメージ

Web接客ツールとMAツールの違い

最後に、Web接客ツールとMAツールの違いについてご説明します。

【凡例:◎ほとんどのツールに搭載されている、〇多くのツールに搭載されている、△一部搭載しているツールがある、×ほとんどのツールに搭載されていない】

ツールの種類Web接客ツールMAツール
課題・目的リード獲得
顧客満足度の向上
解約率の改善
リード獲得・育成からリード管理まで一気通貫
商談獲得
ポップアップ
チャットボット×
チャット
顧客(リスト)管理
メール配信×

Web接客ツールは、ポップアップ機能やチャット機能といったWeb接客に特化した機能を中心として構成されるツールです。

一方、MAツールは主にリードジェネレーションを目的としてマーケティングを自動化するツールで、顧客管理やメール配信、Webサイト上における顧客行動の把握や分析といった様々な機能が備わっているとともに、ツールによってはポップアップやチャットなどのWeb接客ツールが搭載されているものも少なくありません。

コンバージョンアップやカスタマーサポートの省力化といった目先の課題解決だけでなく、顧客の獲得から育成、そして更にその先の営業活動への貢献なども見据えたマーケティング戦略を策定・実践していこうとお考えの場合は、ぜひ単独のWeb接客ツールではなくMAの導入をご検討ください。

MAツールでできること、MAの運用イメージなどについてマンガで分かりやすくご説明しています。ぜひこちらもあわせてご一読ください。

「マンガでわかる!MAのすすめ」ダウンロード

PROFILE

丸の内とら

システムエンジニア/フリーライター/BtoBマーケターの3つの顔を持つワーキングマザー。
BtoB商材を扱うIT企業に在籍し、課題解決ブログの立ち上げ・SNS活用を始めとしたコンテンツマーケティングの導入に取り組んだ経験を持つ。
ライターとしては20年を超える経験を有し、『小さな会社のAccessデータベース作成・運用ガイド』(翔泳社)をはじめ、プログラミング関連の著書多数。
現在はIT企業にてシステム評価に携わりつつ、IT、マーケティング分野を中心に精力的に執筆活動を展開中。 カテゴリ:マーケティング基礎知識
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