毎回丁寧に作りこんで配信しているメルマガなのに効果が下がっている、これって本当に届いている?エラーメールが戻らないのに届いていない、その理由を解説します。
最近「届かない」というお問い合わせが増えた・・・その理由は?
配信したメールマガジンがクリックされず、開封率が下がっていることが判明したとします。
メルマガ解除率(売り込みメルマガでは配信リスト数に対し1~2%程度)を考慮したとしても、登録増減数>解除数であればそれが開封率低下の直接的な原因ではありません。
メールクリエイティブの問題?ターゲットが合わない?とお悩みの配信担当の方、最近お客様から「届かない」というお問い合わせは増えていませんか?
せっかく配信したそのメルマガ、実は本当に読者に届いていないかもしれません。
スマートフォンの普及で「キャリアブロック」
今までPCで受信していたメールは、スマートフォンで受け取り、読むことが多くなりました。
各キャリア(ドコモ、EZ、Softbank等の携帯電話会社)やメールサービスプロバイダ(Gmail、Yahoo!メール等)の迷惑メールチェックも厳しくなり、大量のメールを送信してくるメール送信元を監視し、一定の条件に適合する送信元のIPアドレスに対して受信拒否(不達・遅延)を行っています。
メールサービスのクラウド化で「迷惑メール」フィルター強化
メールの利用者が、Gmail、Yahoo!メール等を選択することが多くなったことも関係しているでしょう。
各プロバイダは、なりすましや、悪意あるサイトへ誘導するような迷惑メールへのフィルターを強化しています。
ユーザーから迷惑メールとして報告されたデータや独自の判定エンジンを用いて判別し、ドメイン単位で該当メールを迷惑メールフォルダへ自動で振り分けるサービス機能を持っています。
ユーザーが迷惑メールと判断し、配信元のドメインを迷惑メールフォルダに自動で変更する設定もあります。
その他にも、共用サーバーを利用している場合、ウィルスに感染したパソコンがサーバーに不正なプログラムを配置し、迷惑メールを送信するというケースが発生しています。
迷惑メールを送ったサーバーと同じサーバーを利用しているということで、迷惑メールとして判定されてしまうので、独自ドメインを取得した方がよいでしょう。
メルマガ解除なしに「解除」状態にできるサービスに注意
Gmailの機能に、ソーシャルやプロモーションに振り分けられたメールをボタンひとつで受信拒否できるものもあります。
企業サイトからメルマガ解除がされたわけではないので、企業側ではその状況を知るすべがありません。
メルマガ不達を防ぐ方法とは?
キャリアブロックや迷惑メール判定の対策がとられているメルマガ配信システムを選ぶことが大切です。
キャリアブロックは一括送信リストの中に、エラーアドレス(存在しないアドレスや、何らかの理由で届かないアドレス)の割合が高くなると発生します。
送信元のIPアドレス単位で判断されているため、キャリアブロックを受けたら他のIPアドレスに自動で切り替えて再配信するツールを選びましょう。
プロバイダが公開している禁止事項に、「一度に大量のメールを配信する」があります。しかし具体的にどれくらいの通数と配信スピードがOKなのかは非公開なので、この問題にもノウハウのある配信ツールでなければなりません。
また、メール配信担当者が出来る対策もあります。
ひとつは、「送信リストの中のエラーアドレスの割合」を減らすことです。
キャリアブロックは一時的なもので、配信状況が改善されれば再配信が可能です。
しかし一時的なブロックを受け続けていると恒久的な受信ブロックを受けてしまうこともあります。
エラーアドレスを特定して、定期的なクリーニングが必要です。
▼削除した方がよいエラーアドレス
- メールアドレスが存在しない。
- サーバーへの接続失敗。
- 原因不明の永続的な配信失敗。
もうひとつは、迷惑メールフィルタにかからないように、読者に配信許可をしてもらう方法があります。
手順としてはメルマガ登録のフローの中にドメインを掲載して、受信可のアドレスとして追加の設定をしてもらうとよいでしょう。
利用者が多いGmailの迷惑メールポリシー
Gmail を提供するGoogleは、独自のシステムでウィルスやスパムなど不審なメールを判別し、Gmailユーザーからの迷惑メール報告を学習することにより、迷惑メールとして検出しています。
利用者が多いので、Gmailの迷惑メールポリシーを一読しておくとよいでしょう。詳しくは、Gmailヘルプ「迷惑メールに振り分けられる理由」をご覧ください。
すぐ「ゴミ箱」にならないためのメールマーケティング
受信トレイに入るものの、読者にすぐにゴミ箱に入れられては意味がありません。全員に同じ内容のメールマガジンを配信していると、例えいくつかのメール内容は興味があったとしても、ゴミ箱への移動を習慣にされているかもしれません。
セグメント分けをしたターゲティングメール、読者によって内容が異なるパーソナライズドメールを配信し、One to Oneマーケティングを心がけてください。
楽しみにしてもらえるメールのヒント
ゴミ箱に直結しないメール作成のヒントをいくつかご紹介します。
- 閲覧履歴を元に、直近で商品ページにアクセスしているが購入がないユーザーへ、割引券配布のターゲティングメール。
- 購入履歴を元に、その商品の裏ワザや利用者ならではのネタを送るターゲティングメール。
- ワンクリックで結果が分かるプレゼントくじを毎回メールに差し込む。
- アンケート結果やビジネス情報、エンターテイメント情報などメール内容とは関係ないが付加価値のある情報の掲載。
- メルマガ読者のみが応募できるプレゼント情報をメールに差し込む。
マーケティングオートメーションを活用しよう
ターゲティングメールや、パーソナライズ化したメールを配信するだけではなく、メール内のリンクをクリックした先にあるランディングページもパーソナライズするとより効果が高まります。
メールクリエイティブと同じテンションでページが作られていないと、直帰率が高まり、それがメールのレスポンスを減少させることに繋がってくるからです。
ユーザーごとにランディングページを設計する場合は、マーケティングオートメーションツールを利用することがおすすめです。
マーケティングオートメーションツールとは、最適なリードと条件で、顧客にアプローチする仕組みを自動化したシステムのことです。
Eメールマーケティングとともに管理できるツールがほとんどなので、顧客ごとの興味や関心に合わせたコミュニケーションがメールとともに実現できます。
以上、メール配信担当者を悩ます、メルマガが届かない理由と対策方法を説明してきました。
キャリアがとっているブロックやフィルターの仕組みを理解することで、対応方法が見えてきたのではないでしょうか。
開封率を高めるには、届いているメールを読んでもらうことも重要です。
対策はその2つの側面からアプローチしていってください。
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