キノトロープ主催「第5回 CMSカンファレンス」 攻めと守りのマーケティングを実現!CMS×MAの有効活用法 ~主要MAツールが集結!各製品を徹底解説~ に参加してまいりました。当セミナーは、CMSとMAの役割や関係性のほか、主要MAツール(SATORI、HubSpot、HeartCoreCXM)の特徴や機能、導入事例、活用のポイントなど広くご紹介する内容となりました。
第1部: CMSとMAで実現する!ユーザーニーズ最適化のポイント
株式会社キノトロープ 代表取締役社長 生田 昌弘 氏は、スマートフォンの普及にともない、ユーザーのライフスタイルの変化のみならず、インターネットに求められるサービスやコンテンツが変化していることを指摘しました。具体的には、ウェブサイト内の導線が変化し、トップページからの変遷ではなく、ユーザーが見たいコンテンツに検索エンジンから直接アクセスするようになっていること、また、視線の動き方も変化しており、左カラムが主導線で気になった部分だけ横に見るF型から、今では上から下にまっすぐ視線が降りるI型になっていること、さらに、検索エンジンも変化しており、外部被リンク主導から、有効なコンテンツのリストページへのリンクが優先されるようになっていることを指摘しました。その上で、「欲しい情報を素早く、クリックせずに入手したい」という現在のユーザーニーズに対して「最適な情報」を「最適な表現」で提供するWebサイトが求められていることを解説しました。
生田氏の主張するポイントは、CMSやMA導入以前に、「何のためにツールがいるのか?ウェブサイトで何をしたいのか?」という本質的な問いを理解することの重要性です。CMSやMA導入が一般的になりつつある現代だからこそ、製品比較を行う以前に、導入の目的を明確にすることが大切だと説きました。
第2部: 「SATORI」導入企業のMA×オウンドメディア活用事例
~ ウェブコンテンツ設計、スコアリング、ツール連携、データ活用、「SATORI」サービス紹介 ~
SATORI株式会社の代表取締役 植山 浩介 氏は、自社製品「SATORI」の紹介とともに、今すぐにコンバージョンにつながらない「そのうち客」の獲得手法について解説を行いました。「SATORI」は現在、導入社数170社。マーケティング担当者が1〜2名という、小さなチームで成果を出せる仕組みの提供を得意としています。米ガートナー社調査によると、2020年までに顧客とのコミュニケーションの85%は非対面になると言われています。そんな中、実名客・匿名客それぞれのセグメントに応じて適切なアプローチを取ることが大切になります。例えば、実名客に対しては、メールによるクーポンの付与や電話でのアプローチ。匿名客に対しては、ブラウザのクッキーを利用してポップアップ、プッシュ通知、リターゲティング等のアプローチが適切になります。また、自社製品に対するニーズをそもそも理解していないユーザーに対しては、無料セミナーや記事広告の活用など、啓蒙のプロセスを紹介しました。
「SATORI」は、国内MAツールの中でも、データ管理・非対面コミュニケーションをワンストップで一括管理できることが特徴です。外部ツール(CMSなど)と連携しやすいことも大きな特徴です。
第3部: MAとCMSが統合されることで実現できるパーソナライゼーション
株式会社24-7 代表取締役CEO 田村 慶 氏は、MAとCMSが統合されることで実現できるパーソナライゼーションについて解説を行いました。同社がパートナーとして取り扱う「HubSpot」は、Hubspot社が提唱している「インバウンドマーケティング」の考えにもとづいた「適切な人に、適切なタイミングで、適切なコンテンツを」提供するための機能が備わっています。セミナーでは集客→獲得→選別→接触、というそれぞれのセグメントに応じて、いかにお客様にコンテンツを見つけてもらうかというセグメントに応じたマーケティング施策やその運用のコツについて紹介しました。
また、失敗談についても事例を紹介しました。具体的には、送信メールが一括全配信であるケース(セグメント別にコンテンツの出し分けができていない)や、メールの内容が製品情報のみであるケース(お客様のニーズの定義ができていない)など、メール送信ツールが適切に活用されていない事例を挙げ、見込み客のライフサイクルステージ(自社の商品やサービスへの興味の度合いで定義したもの)に合わせ、シンプルにシナリオ設計を行うことの重要性を説きました。
第4部: AI×カスタマーエクスペリエンス Web時代を勝ち抜く超高速PDCAサイクル
株式会社ジゾン 営業本部 営業企画室 室長 宮本 海氏は、業界シェアNo.1CMSであるHeartCoreCXMを通じて実現するデジタルマーケティングについて解説をしました。まず、モバイルファーストの意義について言及し、瞬間瞬間に、必要な情報をダイレクトに提示することの重要性を指摘。スマートフォンのコンテンツが重視され、アルゴリズムが決まる現代では、とりわけサイトのスピードがカギとなり、徹底的なA/Bテストの実施の重要性、効果測定にもとづいたパーソナライゼーションが重要になるといいます。
また、AIの活用分野として、アナリティクスの分析を取り上げました。これから狙っていきたい新規顧客層の発見にAIを活用することで、ユーザーのニーズについてAIが情報収集・分析を実施できるようになり、マーケティング担当者の業務はクリエイティブを考えるのみになるといいます。
各社の自社製品の紹介のみにとどまらず、MAを取り巻くユーザー動向の最新情報、ユーザーへの適切なアプローチ手法について広く取り上げられました。
『「SATORI」製品資料』ダウンロード
この記事が気になる方へ!おすすめの資料はこちら
グリー株式会社、複数の外資系企業を経て、独立。海外企業におけるデジタルマーケティング施策の戦略立案を得意とし、日本市場へのローカライゼーションを幅広く手がける。スタートアップ企業のブランドマーケティングにも関心があり、デジタルマーケティング支援を広く行っている。慶應義塾大学法学部卒。