「Webサイトはあるけれど、なかなか問い合わせに繋がらない…」 「名刺交換はするものの、その後のフォローはどうすればいいのだろう?」 「そもそも、自社のマーケティングは何が課題で、どこから手をつければいいのだろうか…?」
BtoB企業のマーケティングご担当者や経営者の方から、このようなお悩みやご質問をいただくことがよくあります。多くの場合、様々な施策が個別に実施されていたり、部門間で情報が十分に共有されていなかったりすることで、「努力しているにも関わらず、期待する成果が見えない」という状況に陥りがちです。
この記事では、そうしたお悩みをお持ちの方に向けて、BtoBマーケティングにおける多様な施策を網羅した「全体像マップ」をご紹介します。さらに、それぞれの施策が持つ「得意なこと」や「期待できる成果」、そして実際に取り組む上で直面しやすい「よくあるお悩み」についても整理していきます。
まずはマーケティング活動の全体像を把握し、自社にとって何が最適なのか、そして最初の一歩をどこに踏み出すべきかを見つけるためのヒントとして、本記事をご活用いただければ幸いです。
はじめに:「ウチの会社、マーケティングって何すればいいの?」から抜け出すために
多くのBtoB企業が、日々のマーケティング活動において、「この方法で本当に正しいのだろうか?」「もっと成果を上げるためにはどうすれば良いのだろう?」といった漠然とした不安や課題感を抱えています。
- 「新しいお客様と、どうすれば出会えるのだろう?」
- 「広告費をかけているが、費用対効果を実感できない…」
- 「交換した名刺が、活用されないまま机に眠ってしまっている…」
- 「Webサイトやブログを更新しているけれど、なかなか手応えがない…」
- 「マーケティング部門と営業部門の連携が、どうも上手くいっていないようだ…」
これらの悩みは、多くの場合、マーケティング施策が場当たり的であったり、部門や担当者ごとに個別に進められていたりすることが原因として考えられます。一つひとつの施策に注力していても、それらが有機的に連携していなかったり、会社全体の戦略の中でどのように位置づけられるのかが不明確だったりすると、大きな成果に結びつけるのは難しいでしょう。
だからこそ、まずはマーケティング施策の「全体像」を把握することが、非常に重要だと言えるでしょう。「現在、自社はどのような状況にあり、何を目指していて、その達成のためにはどのようなルートや手段が考えられるのか」という地図を持つことは、闇雲に進むのではなく、戦略的に活動を展開していく上で、きっと役立つはずです。
BtoBマーケティング施策の全体像マップ:どんな選択肢があるのか見てみよう!
それでは早速、BtoBマーケティング施策の全体像を見ていきましょう。 これは、いわばマーケティング活動の「全体図」のようなものです。

この図には、オンライン広告、SEO対策、コンテンツマーケティング、メールマーケティング、セミナーや展示会といったイベント施策、そしてそれらを支えるWebサイトの改修や顧客データの管理・分析など、BtoB企業が取り組むことのできる主要なマーケティング施策が網羅されています。
多くの選択肢があることに驚かれるかもしれませんが、すべてを一度に実施する必要はありません。企業の規模や状況、目指す目標によって、優先すべき施策は異なります。
大切なのは、まず「どのような選択肢があるのか」を認識し、それぞれの施策が「どのような目的で」「何を行うのか」という基本的な役割を理解することです。
次の章から、これらの主要な施策がそれぞれどのような特徴を持ち、うまく活用することでどのような成果が期待できるのかを、一つひとつ見ていきましょう。
主要マーケティング施策を知る:「得意なこと」と「期待できる成果」
ここでは、主要なマーケティング施策について、それぞれの得意なこと(役割)と、その施策を最大限に活かせた場合に期待できる成果を解説します。
1) オンライン広告:ターゲット顧客への迅速なアプローチ
- 得意なこと(役割)
オンライン広告とは、インターネット上の様々な場所に費用を払って自社の広告を表示させる施策です。特に、自社の製品やサービスを検索している顕在層や、特定の興味関心を持つ層に対して、ピンポイントで情報を届けられるのが強みです。比較的短期間でWebサイトへのアクセスを増やすなど、即効性が期待できます。 - 期待できる成果
高いターゲティング精度を活かして、製品やサービスへの関心が高い顕在層に直接アプローチできるため、質の高い問い合わせや資料請求の獲得に繋がり、売上増加への即効性が期待できます。
2) SEO対策:Webサイトによる継続的な顧客獲得
- 得意なこと(役割)
SEO対策とは、Googleなどの検索エンジンで特定のキーワードが検索された際に、自社のWebサイトが上位に表示されるように最適化する施策です。広告だけに頼らず、継続的に見込み顧客を集めることが期待できます。 - 期待できる成果
Webサイトへの訪問者が増加するだけでなく、その訪問者の中から自然な形で見込み顧客が生まれ、問い合わせや資料請求といったアクションに繋がり、継続的に安定したリード獲得が期待できます。
3) コンテンツマーケティング:役立つ情報提供による顧客育成
- 得意なこと(役割)
コンテンツマーケティングとは、ブログ記事やお役立ち資料といった価値ある情報(コンテンツ)を提供することで、見込み顧客との信頼関係を築き、将来の顧客へと育成していく施策です。すぐには購入に至らない潜在層に対しても、自社への信頼感を高め、徐々に関心を深めてもらうなど、長期的な視点でのアプローチとして有効です。 - 期待できる成果
作成したコンテンツを通じてメールアドレスなどの見込み顧客の情報を自然な形で獲得し、長期的な関係構築から将来の受注へと繋げていく、という好循環を生み出すことが期待できます。
4) セミナー:直接対話による深い顧客理解と関係構築
- 得意なこと(役割)
セミナーとは、特定のテーマについて興味がある人を広く募り、製品や専門知識について直接詳しく説明したり、参加者と対話をする施策です。ウェビナー(オンライン)や会場(オフライン)などの開催形式があり、参加者の疑問にその場で答えられるため、深い製品理解を促し、関心を一気に高めることができます。質の高い見込み顧客を獲得し、直接的な関係を築きやすい点が特徴です。 - 期待できる成果
参加者の満足度が高まり、その後の個別相談や商談へとスムーズに移行することで、高い案件化率が期待できます。
5) メールマーケティング:顧客との継続的な関係構築
- 得意なこと(役割)
メールマーケティングとは、獲得した見込み顧客や既存顧客のリストに対して、メールを通じて継続的にコミュニケーションを取る施策です。比較的低コストで顧客との関係を維持・深化させ、潜在層を顕在層へと育成していくことができます。 - 期待できる成果
顧客一人ひとりの興味や状況に合わせて配信内容やタイミングを最適化することで、一方的な情報提供ではない、顧客にとって価値のあるコミュニケーションが実現します。その結果、メールの開封率やクリック率が向上し、Webサイトへの訪問や問い合わせといった、次の行動を促すことが期待できます。
6) 顧客データ管理・分析:データに基づいた的確な意思決定
- 得意なこと(役割)
顧客データ管理・分析とは、様々な活動で得られる顧客情報を一箇所に集約・整理し、そのデータを分析して顧客理解を深め、施策の改善に繋げる活動です。顧客のニーズや行動パターンを深く理解できる点が特徴です。 - 期待できる成果
勘や経験だけに頼らない、データに基づいた的確な意思決定が可能となり、マーケティング活動全体の精度と効果の向上が期待できます。
7) 展示会:見込み顧客との直接対話とブランド訴求の機会
- 得意なこと(役割)
展示会とは、業界関連のイベントに出展し、ブースを訪れた多くの来場者と直接対話することで、自社や製品の認知度向上とリード獲得を目指す施策です。製品デモなどを通じて、サービス理解を深めたり、ブランドイメージを向上させたりするのに有効です。 - 期待できる成果
会場で獲得した多くの名刺情報をその後のフォローアップに活かすことで、新規顧客の獲得や案件化の機会を創出します。また、直接対話を通じて、企業の信頼性やブランド、製品・サービスへの理解度を向上させることも期待できます。
8) Webサイト:顧客体験と成果を追求するWebサイト最適化
- 得意なこと(役割)
Webサイト改修とは、企業の第一印象を左右するホームページのデザインや構成、コンテンツを見直し、訪問者にとってより使いやすく、魅力的なサイトに改善する施策です。顧客体験(UX)を向上させ、ブランドイメージを高めることに繋がります。 - 期待できる成果
訪問者の顧客体験が向上し、問い合わせや資料請求といったコンバージョン率が具体的に改善されるなど、Webサイトによる実質的な成果が増え、事業へ貢献が高まることが期待できます。
しかし現実は…?各施策に潜む「よくあるお悩み」
さて、3章では各マーケティング施策の「得意なこと」や「期待できる成果」といった理想的な側面を見てきました。しかし、実際にこれらの施策に取り組んでみると、なかなか思うようにいかないことが多いのも現実です。

この図にも示されているように、多くの企業が、各施策を実行する中で様々な壁に直面しがちです。例えば、オンライン広告の費用対効果、SEOやコンテンツでのリード獲得の難しさ、メール運用の手間と効果、イベント後のフォローや効果測定、Webサイト改修の効果不明瞭さ、そしてデータ分析・活用の壁など、課題は多岐にわたります。
これらの「よくあるお悩み」は、決して珍しいことではありません。重要なのは、これらの課題から目をそらさず、なぜそのような状況に陥ってしまうのか、その根本的な原因を探ることです。
理想のマーケティング:「なりたい姿」を実現するには?
では、「よくあるお悩み」を乗り越え、企業が本当に得たい成果、つまり「なりたい姿・あるべき姿」を実現するには、どうすれば良いのでしょうか。

この図に描かれているのは、各施策が理想的に機能し、マーケティング活動全体として大きな成果が期待できる「あるべき姿」です。しかし、この理想を実現する上で障害となりやすいのが、多くの場合、「顧客情報(データ)の分断」と「施策間の連携不足」という2つの大きな壁です。
顧客情報(データ)の分断とは
例えば、広告のデータは広告代理店、Webサイトのアクセスデータは解析ツール、名刺情報は営業担当者それぞれ、というように、お客様に関する情報がバラバラの場所に、バラバラの形式で存在している状態です。これでは、一人の顧客がどのような経緯で自社に興味を持ち、現在どのような状態なのかを総合的に把握することができません。
施策間の連携不足とは
例えば、Webサイトで製品ページを何度も見ている熱心な見込み顧客がいるのに、その情報が営業担当者に伝わらず、適切なタイミングでアプローチできない。あるいは、セミナーに参加してくれた顧客に、その後の興味関心に合わせた情報提供ができていない、といった状態です。各施策が独立して動いてしまい、顧客の温度感に合わせた一貫したコミュニケーションが取れていないのです。
つまり、「なりたい姿」を実現するためには、これら「情報(データ)の分断」や「施策間の連携不足」を解消し、顧客を中心としたマーケティング活動を行うための仕組みが必要になるのです。
「SATORI」で実現する「なりたい姿」へのステップアップ:課題解決策一覧
これまで見てきたように、各マーケティング施策にはそれぞれ「得意なこと」もあれば、「よくあるお悩み」もあります。そして、理想的な「なりたい姿」に近づくためには、情報(データ)の分断をなくし、施策間を連携させる「仕組み」が重要です。
ここで、「SATORI」のようなMA(マーケティングオートメーション)ツールが、そうした「仕組み」づくりをどのように支援できるかをご紹介します。
MAツール「SATORI」は、Webサイト上の顧客の行動履歴(どのページを見たか、など)を匿名・実名を問わず蓄積し、フォームから得た情報を一元管理します。さらに、顧客の興味度合いに応じたメールの自動配信など、煩雑な業務を自動化・効率化することで、より戦略的なマーケティング活動の展開を支援するシステムです。
ここでは、各施策の「よくあるお悩み」に対し、「SATORI」がどのように役立ち、課題解決を支援するのかを、一覧表で見ていきましょう。
マーケティング施策 | よくあるお悩み | SATORIを活用すると… | 期待される成果 |
---|---|---|---|
オンライン広告 | 費用対効果が悪い | 広告経由の訪問者の行動を可視化、Webサイト上でCVに近い層へ個別アプローチ | ROIの高いオンライン広告 |
SEO対策 | 顧客情報が獲得できない | Web訪問者の行動を把握し、適切なタイミングでポップアップ等を表示しリード化 | お問い合わせも取れるSEO |
コンテンツマーケティング | 顧客情報が獲得できない | 資料ダウンロードフォームを設置、閲覧コンテンツに合わせた情報提供で育成 | 成果をもたらすコンテンツ運用 |
セミナー | フォロー漏れ | 参加者データをSATORIに一元管理し、セミナー後の自動フォローメールを設定 | 集客からフォローまで成果の高いイベント |
メールマーケティング | 配信工数、効果が薄い | 顧客の興味や行動に合わせたセグメント配信やステップメールを自動化 | 最小工数で効果の高いメール施策 |
顧客データ管理・分析 | 分析結果が得られない | 各チャネルの顧客データを統合し、顧客軸で行動を可視化・セグメント化 | 売上に変わる顧客データ管理・分析 |
展示会 | 案件化しない | 名刺情報をSATORIに取り込み、Webサイト上の行動と合わせて育成・スコアリング | 追客~商談~受注までやり遂げる展示会 |
Webサイト | 成果が出ない | Webサイト訪問者の行動や属性に応じて、最適なポップアップやエンベッドで誘導 | コストで終わらせないWebサイト |
このように、「SATORI」は各施策の課題に対して、データ活用を軸とした具体的な解決策を提供し、マーケティング活動の成果向上を支援します。
もちろん、「SATORI」のようなツールも、「導入さえすれば全てが自動でうまくいく」というわけではありません。大切なのは、まず自社のマーケティング活動の全体像を理解し、どこに課題があり、どのような「なりたい姿」を目指すのかを明確にすることです。その上で、「SATORI」のようなツールを効果的に活用し、一歩ずつ着実に改善を進めていくことが、成果への近道と言えるでしょう。
「SATORI」では、ツールの提供に留まらず、導入から実際の活用、そして成果創出に至るまで、お客様に寄り添ったサポート体制を整えています。「何から手をつければ良いか分からない」「MAツールは難しそう」といった不安をお持ちの方でも、安心して第一歩を踏み出せるようご支援いたします。
もし、自社のマーケティング活動を次のステージへ進めたい、あるいは具体的な課題解決のヒントを探しているという場合は、ぜひお気軽にお問い合わせいただくか、関連資料をダウンロードして「SATORI」で何ができるのかをご確認ください。あなたの会社のマーケティングが、「なりたい姿」へと進化するための一歩を、SATORIが力強く後押しします。
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