【シリーズ1】セミナーの企画編(セミナーの位置づけ、目標設定、ストーリーの作り方)〜セミナー実績150回越えのSATORIが全て解説!

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【3シリーズ記事】セミナー実績150回越えのSATORIが全て解説します!セミナーの企画から集客、アフターフォローまで

従来の営業手法では顧客の興味を引くのが難しい、もっと確度の高い見込み顧客と出会いたい、といったときに有効なのが「セミナー開催による顧客育成と商談化」です。直近1年で無料セミナーを150回以上実施し、2,000人以上を集客した実績を持つSATORIが、企業のマーケティング担当者に向けて、セミナー開催を成功させるためのポイントを解説します。特に、比較的高額で検討期間が長い商品や、競合との違いを説明するのが難しい商品を取り扱う皆様には、参考にしていただけるノウハウが満載です。

セミナー開催が功を奏するシチュエーションとは?

企業にとってセミナー開催は、自社サイトや外部メディアでのコンテンツ発信などと同じく、どちらかというとプル型のマーケティング活動にあたります。その特徴は、「顧客が自発的に興味や購買意欲を持って近寄ってきてくれるように仕向ける」ことにあります。そのため、訪問営業や電話営業のようなプッシュ型のアプローチで良い感触が得られていない場合でも、プル型のセミナーを企画することで、既存顧客の関心を引いたり、新たな顧客との出会いを創出したりできる可能性があります。

セミナーによる顧客育成や商談化が効果的な商品は?

セミナーによる顧客育成(ナーチャリング)や商談化に向いているのは、一般的に、検討期間が長い商品や比較的高額な商品、競合との違いを説明するのが難しい商品などです。具体的にはBtoBの商談や、BtoC商品では証券、不動産、保険などがあてはまります。

あなたがこのような商品を扱うマーケッターで、セミナーを企画しようと考えているのなら、もしかするとこんなことを感じているかもしれません。
「製品は魅力的なのに、顧客の興味を引けないのはなぜだろう?」「セミナーで丁寧に説明すれば解決につながるのではないか?」と。
しかし、丁寧に説明すれば製品の良さが顧客に伝わる、という考えだけではセミナーは失敗に終わってしまう可能性があります。

顧客の無関心化対策としてのセミナー企画

「良い製品なのに顧客の反応が鈍い」という背景には、恐らく、市場の成熟にともなう無関心化という問題があります。
企業にとってデジタル時代は買い手主導の時代であり、物と情報が氾濫する世の中で顧客に選ばれる存在になることが重要視されてきました。その結果、製品の機能や魅力は向上しましたが、一方で競合との差異は分かりづらくなっています。最近では、消費者が「もう、どれでも同じだろう」と思ってしまい、比較検討を止めてしまう傾向があると言われています。

そうなると、以前は効果的だった潜在ニーズの掘り起こしから入るソリューション型営業も、非対面の広告プロモーションも、単発では効果が出にくくなってしまいます。

このような流れを受けて注目されるのが、チャレンジャー・セールス・モデルと呼ばれるアプローチです。簡単に言ってしまうと、企業のほうから、顧客が持つべき価値観や、知見を教え諭すというやり方です。顧客の無関心化が進んでいるとはいえニーズが消滅したわけではないため、なかば「上から目線」とも言える強めのアプローチで、顧客の感情や自発的な購買意欲を呼び覚ますことが有効だと考えられるのです。
もともとプル型のセミナーと、チャレンジャー・セールス・モデルの相性は良いため、セミナーを企画するときに頭に入れておくと良いでしょう。

ここからは、セミナーの企画方法について説明していきます。

セミナーの目的は、マーケティングの段階に応じて変わる

まず初めに、セミナーを開く目的を明らかにしておくことが大事です。一口にセミナーと言っても、とにかく集客することが目的なのか、そこから確度の高い顧客を育成することが目的なのか、その場で受注してもらうことが目的なのか、いくつか考えられます。基本的には、マーケティングの段階ごとにセミナーの目的が変わってくるので、それに合わせて内容も変えていく必要があります。

上図のファネルのように、一番上の集客フェーズから、二番目の育成フェーズ、三番目の受注フェーズへとすすむに従って、顧客の興味関心の度合いは強くなり、必然的に少数に絞られていきます。必ずしも一番上のセミナーから全て行う必要はなく、対策したいマーケティングフェーズから始めればOKです。

各セミナーの内容とターゲット人数

セミナーの目的によって、内容とターゲット人数は変わります。

集客セミナー

集客フェーズであればたくさんの顧客の名刺やメールアドレスを集めることが目的となりますが、規模は数百人〜500人位、もしくは100人位の2パターン考えられます。前者は業界の有名人や開催地の市長などを呼び、講演会やイベントとして開催することが多いです。後者は勉強会の形をとりたい場合に適していて、たとえば「今は年金の実質目減りがホットな話題だからマネーセミナーを開こう」などと、時事に絡めたテーマにするとある程度の人数を集めやすいです。とくに地方都市では、展示会のような他の集客機会に恵まれていないこともあり、セミナーによる集客を行ったほうが良い業種というのがあります。たとえば地方都市の士業などがそうです。商工会議所などに主催をお願いして、税理士と弁護士が合同で「相続と税に関する勉強会・トラブルに備える」といったようなテーマでセミナーを企画すると、地元の顧客を集めやすいと考えられます。

育成セミナー

育成フェーズのセミナーの目的は、次回の商談もしくは受注セミナーのアポイントを取り付けることです。セミナーのテーマと自社製品の関連性を強めにして、製品を検討しそうな見込み顧客を呼び込みます。セミナーに参加した顧客が「私にはこの製品(サービス)が必要かも」と気づいたり、「今日は来て良かった」と思えたりするような内容を目指すことが重要です。
周辺業界の有望企業に声をかけてセミナーを共催するのも良いでしょう。SATORIでは、このタイプのセミナーを20人〜30人の規模で度々開催しています。共催セミナーにすると、自社に近いテーマ設定でも内容を充実させることができ、1社の単独セミナーに来てくれない顧客もターゲットにできるなど、色々メリットがあります。

受注セミナー

受注フェーズのセミナーは、その場で契約を勝ち取ることが目的です(セミナーセリング)。そのつもりで確度の高い顧客を3人〜5人位集めて、製品を模擬体験してもらったり、個別の課題を聴き取りながら会話したりと、必ずインタラクションな内容にします。ここまでくると、顧客の課題に合わせて製品説明を行い、良さを実感してもらうことが契約につながります。
なお、受注後は離脱防止と次のアップセルにつなげるために、定期的にごく小さなセミナーを開いて顧客へのサポートを続けることも有効です。

次のフェーズへと顧客を誘導するストーリー構成が肝心

集客・育成・受注のどのフェーズでセミナーを企画するとしても、企業がコストをかけて実施するからには、やはり成果を出さなければなりません。最終的には「受注」という成果を得るために、セミナー参加者を集客フェーズから育成フェーズへ、育成から受注へ、受注からアップセルへ…と次の段階に誘導していくことを目指しましょう。
セミナーの講師(登壇者)はこれをふまえて、何をどのように話すのか考えていきます。

セミナーで語る内容=ストーリー構成を考えるときに、何から始めたら良いか分からなければ、最初の章でご紹介した「チャレンジャー・セールス・モデル」を思い出してみてください。そして、What・Why・Howをワンセットにしてロジカルに組み立てていくと、ストーリーを作りやすくなります。
具体的には、Step1「顧客が持つべき価値観や知見が何か(What)を示す」、Step2「なぜ(Why)その製品を買う必要があるのか顧客に思い出させる」、Step3「どのように(How)製品を使うと役に立つのか顧客に教える」というふうに考えていきます。

保険商品を例にしたストーリー構成のイメージ

保険商品を例にとった場合、こんなイメージで進めていけると思います。

Step1.「顧客が持つべき価値観や知見が何か(What)を示す」

「個人保険のニーズは“高額な死亡保障”から“一時金付き医療保障”へと移り、今は“生きるための保障”がトレンドです。」

Step2.「なぜ(Why)その製品を買う必要があるのか顧客に思い出させる」

「医療技術が進歩し、“がん”でも通院治療のケースが増えています。患者になれば日常生活と闘病生活を同時にこなさなければならないかもしれません。だからこれだけ多くの人(具体的な数値で根拠を示す)が、“生きるための保障”を選ぶのです。あなたの保険に“生きるための保障”はついていますか?」

Step3.「どのように(How)製品を使うと役に立つのか顧客に教える」

「もしあなたがこの“生きるための保障”付き保険に加入すれば、通院でもこれだけの給付金が受け取れます。入院に備えて収入保障のオプションも選べます。」

といった具合です。続いて、Step1、Step2、Step3をさらにWhat・Why・Howに分解して説明を掘り下げていきます。この作業を繰り返して、内容を膨らませていきます。

「What Why How 構成のワークシート」をダウンロードする

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成功するセミナーには「感動させる」仕掛けがある

セミナーを成功させるために、ロジカルなストーリー構成に加えてもう一つ絶対に必要な要素があります。それは「参加者を感動させること」です。

セミナー冒頭では、まず講師(登壇者)が自己紹介を行い、そこで参加者の信頼と共感をつかみとることが大事です。話す内容は、「私は皆さんにどうしても伝えたいこと(What)がある。その理由(Why)はこんなコンプレックスや失敗を経験したからだ。それを乗り越えて(How)ここに立っている。」ということです。What・Why・Howで論理的に組み立てつつも、自分の言葉を使い、セミナー参加者に感動してもらえるような、ファンになってもらえるような内容と話し方を研究してください。

このとき参考になるのが、神話学者のジョセフ・キャンベルのヒーローズ・ジャーニー理論をベースにした「神話の法則」です。この3幕12場面からなる基本構成にそって考えれば、人を感動させる物語ができると言われています。
おおまかに3幕のみ説明すると、第一幕で主人公は故郷や仲間に別れを告げて冒険の旅に出かけます。しかし第二幕で試練を迎え、敵との戦いや仲間の死を経験します。第三幕では試練を乗り越えて故郷に帰り、最後はかけがえのない宝物を見つけます。スターウォーズをはじめ数多くのハリウッド映画に採用されているストーリー構成術なので、これを使って自分の人生を語ってみると、想像以上にドラマチックな話ができるかもしれません。

ヒーローズジャーニー

無料セミナーの場合は、参加者の満足度を80%程度に抑えることもポイントです。セミナーのストーリーを作るときは、What・Why・Howでロジカルに組み立てる、感動させる、ということに加えて、「少し物足りないから、もっと知りたくなる」と思わせることができるかどうか? という点も考えてみてください。

セミナーは有料・無料? 会場は? かしこい選び方

基本的に、有料セミナーが情報やノウハウそのものを商品として販売する場であるのに対して、勉強会や知的交流をうたった無料セミナーは、マーケティング活動の側面が強いと言えます。
無料セミナーは、有料セミナーに比べて潜在的な見込み顧客を広く集客することが可能なため、顧客の母数を増やしたいときに有効ですが、1度のセミナーですぐ受注につなげるというより、そこで獲得した顧客を商談化まで育成していくイメージです。

なお、普通は無料セミナーとして開催するところを、より本気度の高い顧客を呼び込むために3,000円程度の参加費をとり、あえて有料セミナーとして開催することもあるでしょう。これは当日キャンセルの防止策にもなり、熱気ある会場作りに役立ちます。

会場に関しては、ある程度アクセスの良い立地でスペースがあれば、自社をセミナー会場にすることもできますが、良い会場を提供してくれるパートナーを探すのもかしこい方法です。育成フェーズのセミナー内容のところでご紹介したように、他社と共催セミナーを企画すれば内容や集客面でメリットを得るだけでなく、会場やプロジェクターなどの設備を無料で借りたり、飲料などの消耗品を持ち回りで負担したりすることも可能です。

なお、セミナーの開催日はなるべく週の後半で、終了後は直帰しやすい夕方に設定すると参加してもらいやすいでしょう。

さいごに

SATORIでは、今回ご紹介したようなことをふまえてセミナーを企画しています。より良いセミナーを目指していると常に改善の余地はありますが、受注セミナーの参加者からは約50%の確率で個別アポイントを獲得するなど、着実に成果が得られています。
他社のセミナーと比べて何か特別感がなければ、セミナーに来てもらうことは難しくなります。どうやったら独自性を打ち出せるのかヒントを得るために、日頃から競合他社のセミナー情報やメールマガジンをチェックするのもおすすめです。

次回は、「セミナーへの集客編」、次次回は「セミナーの実施&アフターフォロー編」をお送りする予定ですので、ご参考にしていただければ幸いです。

「セミナー企画段階でやることリスト」をダウンロードする

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2.セミナーへの集客編(ターゲット設定、露出方法、LP、リマインドメール)

3.セミナーの実施&アフターフォロー編(当日運営、アンケート、ウェブ更新)

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