無料で始められるマーケティングオートメーション 「Mautic」徹底解説

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この記事では、PHPで開発されたパッケージ型の無料マーケティングオートメーション「Mautic」の機能、インストール方法、使い方から運用までを解説します。

無料マーケティングオートメーション「Mautic」の機能

2015年はマーケティングオートメーション(MA)元年といわれ、日本国内でも多くの企業でMAツールの導入が進みました。MAに用いるあらゆるツールを備えた高機能なMAツールは、一般に導入費用も高額ですが、そんな中、無償で使えるオープンソースのMAツールも登場し始めています。

今回ご紹介するMauticも、そうしたオープンソースのMAツールの一つ。無料のツールでありながら、商用のMAツールに引けを取らない多彩な機能が搭載され、MA導入を考える企業の注目を集めつつあるようです。

Mauticには、次のような機能が搭載されています。

リードの管理と行動トラッキング

匿名ユーザーおよび既訪問者、これら双方のリードを管理し、Webサイト上などでの行動をトラッキングすることが可能です。

マーケティングキャンペーン管理

リード育成のためのシナリオを作成して、マーケティングキャンペーンを設定することができます。また、キャンペーンの実施状況をモニタリングし、グラフィカルで分かりやすいレポートとして表示させることも可能です。

ソーシャルメディア統合

FacebookやTwitter、Instagram、Google+など、連携用APIを提供しているSNSと簡単に連携させ、リードに対して情報配信を行ったり、ソーシャルメディア上でのリードの反応をモニタリングしたりすることができます。

フォームの設置

専用のタグを利用して、資料請求や問い合わせなどを受け付けるためのフォームをWebサイトに設置し、Mauticと連携させることができます。

メール連携

外部のメールサービスなどをMauticと連携させることで、メールを受け取ったリードのアクションをトラッキングすることができます。たとえば、メールの開封率やメール内リンクのクリック率などを計測可能です。

このほかにも、ランディングページの管理、複数リソース情報の統合管理など、豊富な機能がMauticには備わっています。

SATORI/Mautic機能比較表


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※図をクリックすると拡大されます

このように、マーケティングオートメーションに必要な機能をほぼ網羅しているのが、Mauticの特徴です。これらの機能を無料で利用することができます。低コスト・スモールスタートでMAツールの導入を検討したい企業にとって、Mauticは有力な選択肢の一つとなり得るのではないでしょうか。

「Mautic」を使ってみよう

では、Mauticの導入を検討されている方に向けて、インストール方法と使い方を簡単にご紹介していきます。

推奨環境

Mauticを動作させるためには、ApacheなどのWebサーバ、PHP(※1)、MySQLなどのデータベースが必要です。また、一定時間ごとに自動でバッチプログラムを動作させる機能のため、cronというソフトウェアが必要です。

必要なソフトウェアがセットアップされていれば、AWSなどのクラウドにも社内のサーバマシン上にも、インストールが可能です。

(※1)Mauticのバージョンにより利用できるPHPのバージョンが異なりますので、事前に確認するようにしてください。

インストール手順

Mauticのインストール用ファイルは、配布サイトからダウンロードできます。
インストーラーは無料でダウンロードできますが、ダウンロード時に氏名、会社名、メールアドレスの入力が必要です。

インストールの詳しい手順については、Mauticのドキュメントに詳しく解説されていますので、こちらを参照してください。

Mauticインストール作業の難易度はさほど高くありません。Webサーバに適切にファイルをアップロードすることができれば、あとはインストーラーの指示に従うだけで簡単にセットアップが行えます。
自前で環境を用意してセットアップするのが難しい場合は、Mautic.comが提供する、無料のクラウドホスティングを利用するのもおすすめです。

Mautic.comを利用すれば、数分でアカウントが開設でき、基本的なセットアップもすべて完了した状態で、すぐにMauticを使うことができます。

「Mautic」で始めるマーケティングオートメーション

Mauticのセットアップが完了したら、いよいよマーケティングオートメーションに着手することができます。

セットアップしたMauticの管理画面にログインすると、リード管理やキャンペーン管理、コンポーネント管理やレポーティングなど、様々な機能へのメニューリンクが表示されます。これらのリンクから各機能にアクセスすることができます。

では、Mauticの主なツールの使い方を簡単にご紹介します。

リードの情報を登録する

マーケティングオートメーションとは、見込み顧客を育成して営業部門に手渡すまでの一連の活動です。従って、まずはリード情報を集めないことには話が始まりません。
既に社内のCRMなどで管理されているハウスリストがあれば、まずはそれをMauticにインポートしましょう。ハウスリストが管理されていない場合は、営業担当者の引き出しに眠っている名刺を整理するなどして、リード情報を収集してみましょう。

収集したリード情報は、Mauticの管理画面から簡単に登録可能です。ダッシュボードのメニューから「Contact」→「New」ボタンとクリックし、必要な情報を登録します。
既に大量のリードリストが準備できている場合は、「New」ボタン右側の▼をクリックし、「Import」から一括取込みをすることも可能です。


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インポートするファイルはCSV形式で作成します。ファイル内の情報とMautic上での管理項目とのマッチングは、インポートツール上で簡単に設定できます。

セグメント機能を利用する

Mauticのセグメント機能を使うと、登録したリードを属性や行動履歴によってセグメントに分割・管理することができます。セグメント機能には、メニューから「Segments」をクリックしてアクセスします。


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スコアリング(ポイント)機能を利用する

マーケティングオートメーションでは、リードや案件の成熟度を「スコア」と呼び、リードの行動から成熟度を推し量ることを「スコアリング」と呼びますが、Mauticではこの概念を「ポイント」と呼びます。

ポイント機能には、メニューから「Point」→「Manage Action」をクリックしてアクセスできます。


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資料をダウンロードしたらプラス5ポイント、メールを開いたらプラス1ポイント、というように、ユーザーの行動に応じたポイントを設定することができます。

また、Managet Triggerという機能を使うと、指定したポイントに到達したユーザーに目印をつけて、リスト上で目立たせたり、文字通りそれをトリガーとしてメール送信などのイベントを実行させたりすることも可能です。

MAプロジェクトを成功させるためには…

以上、昨今話題のオープンソースのMAツール「Mautic」について、簡単にご紹介しました。

ざっとご覧いただいた通り、無料で使えるにもかかわらず、有償ツールにも引けを取らない多彩な機能が搭載されています。Mauticさえあれば、高額なMAツールを使う必要はない…という気もしてきますね。

もちろん、貴社の目的や状況によっては、Mautic一つでマーケティングオートメーションに着手し、それなりの成果を上げていくことも可能です。ただ、多機能で優秀なツールであるとはいっても、Mauticにも不得意な分野は存在します。たとえば、マーケティングオートメーションの一環として広告配信を自動化・最適化したい、とお考えの場合、Mauticは最適なツールとはいえません。
MAツールは、一度導入したら長く利用するものであるだけに、導入に当たっては事前に念入りな情報収集をし、自社の目的や状況にマッチしたものを選ぶことが大切です。

なお、クラウドホスティング版のMauticを使用する場合、無料版ではリードを2,500件までしか登録できません。
オンプレミスでの利用が難しい場合は、まずは手軽なクラウドホスティングの無料版からスタートし、リード数が増えてきたところで有償版に乗り換える、というのも一つの方法です。

SATORIが主催する「マーケティングオートメーション紹介セミナー」では、マーケティングオートメーションの概要説明や、マーケティングオートメーション導入を成功させるための、プロジェクト進行のコツなどをご紹介しています。それとともに、本記事でご紹介したMauticとSATORIの違いについてもお話しています。
マーケティングオートメーションの導入に関心をお持ちの方は、ぜひお気軽にご参加ください。

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