日米マーケティングオートメーションツールのシェア[2017]とMA選定2つのポイント

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 ここ数年、日本国内でもマーケティングオートメーションツールを活用する企業が増加し続けています。本記事をご覧の方の中にも、「わが社もそろそろ…」とお考えの方がいらっしゃるのではないでしょうか?マーケティングオートメーションの導入に際しては、自社に合ったツールを選定することが重要ですが、業界のシェアも気になります。
 そこで、今回は最新のデータをもとに、米国と日本国内のマーケティングオートメーションツールのシェアと、マーケティングオートメーションを選定するときの2つのポイントを見ていきましょう。

MA先進国である日本と米国のシェア比較

 米国では2000年代の始め頃からマーケティングオートメーションが普及し始めました。対して、日本のマーケティングオートメーション元年は2015年だといわれており、両国の間には実に10年以上の開きがあります。
 マーケティングオートメーション市場は年々拡大しつつあり、ツールも日々新たなものが登場してきていますが、実際に導入されているツールのシェアを見ると、上位10社で全体の約8割程度を占めていることが分かります(下記表)。


※出典:Datanyze:https://www.datanyze.com/ 2017年7月25日のデータより作成

日本のシェア

 日本国内のマーケティングオートメーション導入ドメインは約5,000といわれ、この市場に59のベンダーが参入しています。国内シェアトップ10社のうちの6社は米国のツールベンダーで占められ、残り4社が国産ツールベンダーという内訳です。

 シェアトップを誇るAdobe Marketing Cloudは米国に本社を置くアドビシステムズ社が提供するツールで、Panasonicや花王、日産自動車、TSUTAYAといった大手企業に多く導入されています。また、3位のSalesforce Pardotは、名前からもお分かりのようにSFAツールの大手Salesforce社が提供するマーケティングオートメーションツールです。両社とも日本でマーケティングオートメーションツールが注目され始める以前から多くの顧客を日本に有しており、これが日本市場におけるスタートダッシュの決め手の1つとなっていそうです。

 2位のList Finderはイノベーション社が提供する国産のツールです。ListFinderはもともと「サイト来訪企業が分かるアクセス解析ツール」としてBtoB企業向けに提供されていたサービスで、2014年にリードナーチャリング用ツールとして全面リニューアルされました。こちらも前述の2社同様、マーケティングオートメーションが過熱する以前から多くの顧客を持っていたことに加えて、月額3万円~の手ごろな価格で国産ツールの中ではダントツのシェアを誇ります。国産ツールのシェア第2位(全体では7位)となったKairos3は、マーケティングオートメーションに最低限必要な機能だけに絞ったシンプルなツールで、月額利用料金5,000円~という低価格でシェアを伸ばしています。

 国産ツール第3位(全体では8位)のSATORIの利用料金は月額10万円~、ListFinderやKairos3と比較するとやや高額ですが、個人情報獲得前の匿名客にアプローチするアンノウンマーケティングと、個人情報獲得後の実名客にアプローチするマーケティングオートメーションの、双方を可能とするユニークな特徴を有し、独自の市場を築きつつあります。また、国産ツール第4位(全体では10位)のb→dashはマーケティングに必要なすべての機能を搭載する「マーケティングプラットフォーム」を標榜するツールです。利用料金は国産4社の中では最も高額ですが、専任のコンサルタントによるきめ細かなサービスと「人工知能搭載」というキーワードで注目を集め、シェアを伸ばしつつあります。

 国内のマーケティングオートメーション導入ドメイン約5,000のうち、これらの国産ツール4社が占める割合はなんと30%近くにも上ります。米国のマーケティングオートメーション史に10年の遅れを取っていることを考えると、これはかなりの快挙だといえるのではないでしょうか。

米国のシェア

 一方、米国のマーケティングオートメーション導入数は約150,000ドメイン。これは日本の5,000ドメインの実に30倍です。この150,000ドメインのうちの2割強、約33,000ドメインを占めるのがトップのHubSpot。HubSpot社が提供するマーケティングオートメーションツールで、インバウンド・マーケティング(日本ではコンテンツ・マーケティングという名で知られています)に強みを持つのが大きな特徴です。価格は月額200ドル~(日本版は月額24,000円~)ですが、一部の機能を無料で試せるフリーミアムモデルで提供されていて、これも顧客数の増加を後押しする一因となっていそうですね。

 第2位は日本国内市場では第1位のAdobe Marketing Cloud。1位のHubSpotがどちらかといえば中小企業をメインターゲットとしていることを考えると、1位と2位の対象顧客層が日米で逆転しているのは興味深いポイントです。一般にこうしたビジネス向けツールは大手企業から導入が始まり、徐々に中小零細企業へと普及していきますが、そういう意味で、日本のマーケティングオートメーション市場はまだまだ成長過程にあるということができるでしょう。

 なお、日本国内では2位のListFinderは米国シェアの第71位(27ドメイン)、6位のKairos3は87位(12ドメイン)、8位のSATORIは80位(16ドメイン)、10位のb→dashは85位(14ドメイン)に食い込んでいます。いずれも全体の0.01~0.02%というわずかな数字ではあるものの、国産のソフトウェアがマーケティングオートメーションの本場で活躍しているというのは嬉しいニュースですね。今後の躍進に期待したいところです。

シェアだけで決めない!自社に適したMA選定の2つのポイント

 以上、日米のマーケティングオートメーションツールのシェアについて概略をご紹介しました。
マーケティングオートメーションに限らず、ソフトウェアツールは市場シェアや導入事例の多さが選定の重要な判断材料となるケースが少なくありません。確かに、多くの企業が導入しているツールにはそれなりのメリットがあります。ツールというのは実際に利用される中で成長していく側面がありますし、「よいツールだからこそ多くの人に選ばれている」という安心感も得られます。

 とはいえ、単にシェアの多寡だけで導入するツールを決めることは、あまりお勧めできません。というのも、人付き合いと同様に、企業とツールにもいわゆる「相性」のようなものがあるからです。そこで、ここではマーケティングオートメーションツールを選定する際に念頭に置いておきたいポイントを2つご紹介します。

注力する施策フェーズに応じて適したツールを選ぶこと

 1つ目のポイントは、自社が注力しようとしている施策フェーズに応じて、適したツールを選ぶということです。BtoBのマーケティングは通常、集客、誘導、育成、商談の4つのフェーズで進みますが、自社が取り扱う商材やサービス、ビジネス環境等により、特定のフェーズに厚みを持たせたいケースは少なくありません。このような場合、厚みを持たせたいフェーズに特化した機能を持つツールを選ぶことで、ツールの導入効果をより高めることが可能となります。

 マーケティングオートメーションツールは一般に集客から育成までをひと通りカバーしますが、そうした中でもツールによって強みや弱みがあるものです。たとえば、広告配信プラットフォームと連携可能なツールは集客に強みを発揮しますし、人工知能によるスコアリングの自動化機能が搭載されていれば、顧客育成フェーズの運用は随分とやりやすくなるでしょう。

 一方、広告配信プラットフォームと連携したとしても、実際に広告出稿を運用する手間自体はさほど変わりません。また、スコアリングの自動化がうまく機能するようになるためにはそれなりのデータ量が必要です。機能さえあればすべてがうまくいくわけではない、ということは念頭に置いておく必要があります。自社の目的を把握し、目的の達成のために最も役立つと思えるツールを選ぶこと、これが1つ目のポイントです。

※下記のページでは、注力したい施策フェーズ別にお勧めのマーケティングオートメーションツールをご紹介しています。こちらもぜひあわせてご覧ください。
【2017年最新版】 マーケティングオートメーションツール 7社比較<目的別> – マーケティングオートメーションツール SATORI

「身の丈に合った」ツールを選ぶこと

 2つ目のポイントは「身の丈に合った」ツールを選ぶということ。これは、価格と機能の両面について抑えておきたいポイントです。極端な話、マーケティング全体にかけられる予算が月額15万円しかないのであれば、その15万円の枠の中で導入可能なツールを選定する必要があります。また、保有リード数が数百程度に収まるのであれば、数十万件のリードを管理するような大規模プラットフォームを導入する必要はないでしょう。専任のマーケティング担当者を配置できないような状況下で多機能なツールを導入しても、宝の持ち腐れに終わってしまうかもしれません。こうした自社のマーケティングにまつわる状況を正しく把握した上で、適切なツールを選ぶことが大切です。

 このとき注意したいのは、「現在の状況だけ」に囚われないということです。ビジネスとは基本的に成長し続けることを前提として営まれるものであり、今年より来年、来年より再来年と売り上げ規模は増加していくはずです。それに応じて顧客数も増加しますし、社内体制も変化していきます。こうした成長を視野に入れた上で、それをカバーしうるツールを選定するようにしたいものです。10年先、20年先の状況を正確に言い当てるのは困難ですが、中長期事業計画などを参考に少なくとも3年後くらいまでの成長予測を見込んでおけるとよいでしょう。

国産MAと海外MAどちらを選べばいいのか?

 以上をまとめると、マーケティングオートメーションツール選定の最大のポイントは「自社に合っているかどうか」だといえますが、こうした基準でツールをふるいにかけた結果、国産ツールと海外のツールの2つが残った場合、どちらを選ぶのがよいのでしょう?

 国産ツール・海外ツールそれぞれにメリット、デメリットがあり、一概に「どちらがよい」と言い切ることはできません。それなりに長い歴史を持つ米国発のツールには、数多くの利用実績に裏打ちされた安心感や洗練された機能といったメリットがあります。一方、後発である国産のツールには未成熟な部分が残っているものの、日本語でサポートが受けられる、日本固有のビジネス環境に適応しているといったメリットがあります。両者のメリットとデメリットをきちんと理解した上で、総合的に見てどちらが自社に適しているのかを判断する、それが最良の選定基準となるでしょう。

※下記のページにて、国産マーケティングツールのメリットやデメリットを詳しく説明しています。こちらもあわせてご覧ください。
【2017年版】マーケティングオートメーション国内開発(日本産)ツールTOP4+α

まとめ

 この記事では日米マーケティングオートメーションツールのシェアを比較した上で、マーケティングオートメーションツール導入に際して押さえておきたいポイントをご紹介しました。ツール選定のコツについて、おおまかなイメージを掴んでいただけたでしょうか?

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