コンテンツマーケティング/SEO最新情報(2017年10月)

鈴木あゆみ (デジタルマーケティング・コンサルタント)

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コンテンツマーケティング/SEOの重要性が高まる背景と最新動向

PPC広告の終焉とSEOの台頭

先日、LinkedInのコメント欄で、英国のデジタルマーケターが「PPC(Pay-Per-Click)広告の時代はもう終わったのか?」という旨の書き込みをしていました。Google Trendsの以下のデータを掲げ、PPC広告の終焉について問いかけていました。以下の画像は、Google Trendsにおける検索結果の動向をリサーチしたものに過ぎませんが、現在のトレンドを的確に捉えているように思います。

 

コンテンツマーケティング

Source: LinkedIn, credit: www.linkedin.com

PPC広告の効果や重要性が減少傾向にあるのに対し、SEOおよびコンテンツマーケティングの重要性は近年上昇傾向にあります。これは海外の特定の国・地域のみにあてはまる現象ではなく、日本国内でも共通して言えることです。厳密には、PPC広告の中でも従来のリスティング広告(SEM)が年々クリック単価の上昇に伴い、その費用対効果が減少傾向にある一方、Facebook広告は近年重要性を増しています。

企業のマーケティング担当者の方であれば、10年前には多くの企業で重視されていたリスティング広告部門が、今では予算縮小されている事態を経験されている方も多いはずです。広告費の高騰に伴い、ペイドメディアからオウンドメディアを重視する方針へと転換した企業も多いでしょう。一方で、この数年間でFacebook企業アカウントの作成やFacebook広告の運用に新たに取り組み始めた方も多いのではないでしょうか。要するに、デジタルマーケティング施策におけるチャネルが大きく変わってきているということです。

SEO市場の変化

マーケティング施策において、SEOの重要性が年々高まりつつあることは周知の事実ですが、SEO市場は一体どのくらい拡大し続けているのでしょうか。Borrell Associatesの調査結果によると、米国国内だけでも2020年までにSEO市場は年間800億ドルのマーケットになると予測しています。

コンテンツマーケティング

Source: ClickZ, credit: www.clickz.com

日本国内のSEO市場規模については、クロスフィニティ社の2016年の調査結果によると、2018年までに年間500億円規模のマーケットになると予測されています。米国のSEO市場にはとても及ばない規模ではあるものの、今後SEOの重要性がますます高まる傾向には違いありません。こうしたSEO市場の拡大を受け、コンテンツマーケティングの重要性も近年一層高まる傾向にあります。

コンテンツマーケティング

Source: Crossfinity, credit: www.crossfinity.co.jp

コンテンツマーケティングに求められる役割の変化

SEO市場の変化に伴い、コンテンツマーケティングに求められる役割も変化してきています。近年では、GoogleによるSEOの評価指標として、「コンテンツの質」や「コンテンツの情報としての新鮮度合い」といったコンテンツそのものの価値がシビアに問われるようになりました。その結果、「ユーザーが本当に求める価値のあるコンテンツを提供すること」が企業のマーケティング戦略においても求められるようになりました。

その結果、近年では、マーケティング戦略におけるコンテンツマーケティングの役割を明確に定義づけている企業が増えてきたように思います。以前であれば、PPC広告を活用してすぐに成約する確率の高い顧客へのアプローチを重視していた企業が、最近ではブランド認知やユーザーエンゲージメントを重視してコンテンツマーケティングを重視する方針へとシフトするケースが多数見受けられるようになっています。

コンテンツマーケティング

Source: NAILPATEL, credit: neilpatel.com

こちらのデータは、B2B企業のコンテンツマーケティング施策における目的について、NEILPATEL社による調査結果です。「ブランド認知 (84%)」「リードジェネレーション (83%)」「エンゲージメント (81%)」の3つの指標が、後に続く「セールス (75%)」を上回る結果になっていることが分かります。サブスクリプションモデルを採用しているようなB2B企業では特に、「エンゲージメント (81%)」「リードナーチャリング (74%)」「カスタマーリテンション/ロイヤリティ (69%)」「アップセル/クロスセル (52%)」といった指標が重視されているようです。

マーケティング担当者として何ができるのか?

すぐに成約や売上につながらないコンテンツマーケティング施策は、一見すると遠回りなマーケティング施策のように思われがちです。しかし、Demand Metric社のデータによるとコンテンツマーケティングを活用することで、従来のオフラインマーケティングと比較すると62%も費用を抑えることができ、リード獲得数を3倍に伸ばすことができるといいます。事実、コンテンツマーケティング施策を実施したB2B企業のうち、約4割は「コンテンツマーケティング施策は有効である」と回答しているデータもあります(以下、NEIL PATAL社のブログ記事より引用)。

コンテンツマーケティング

Source: NAILPATEL, credit: neilpatel.com

 一方、企業の現場の担当者レベルでは、「コンテンツマーケティングの重要性は理解しているものの、社内に十分なリソースがないため対応できない」といったケースも多々あります。企業のコーポレートサイトのほか、ソーシャルメディア・メルマガ・広告のランディングページなど、様々なチャネルへのコンテンツ作成・運用に手が回りきらないという声を耳にします。特に中小企業では、1人のマーケティング担当者がデジタルマーケティングとコンテンツマーケティングを兼任しているケースも少なくありません。

マーケティングオートメーションのSATORIでは、少人数制チームでも成果を出せる従来のMAツールとしての機能だけでなく、メルマガやランディングページのテンプレートも提供しており、非エンジニア出身のマーケティング担当者の方が気軽にコンテンツ管理ができるリソースをご用意しております。MAツールSATORIの機能紹介の詳細は、こちらの資料からご覧いただけます。

コンテンツマーケティング

参考文献 

・Clark Boyd, ‘Are your keyword research tools ready for Google’s next update?’, 2017. [Online]. Available: https://www.clickz.com/are-your-keyword-research-tools-ready-for-googles-next-update/112628/ [Accessed: 27- Sep- 2017]
・クロスフィニティ株式会社,「2016年度版国内SEO市場予測 (2014-2018)」を発表 ~2015年は前年比110.9%の395.4億円、2016年は同108.8%の430.2億円と堅調な伸長と予測~, 2016. [Online]. Available: https://www.crossfinity.co.jp/news/20160726_01.html [Accessed: 27- Sep- 2017]
・Search Engine Land, ‘Search Engine Land’s Guide To SEO’. [Online]. Available: http://searchengineland.com/guide/seo/content-search-engine-ranking [Accessed: 27- Sep- 2017]
・NEIL PATEL, ‘38 Content Marketing Stats That Every Marketer Needs to Know’. [Online]. Available: https://neilpatel.com/blog/38-content-marketing-stats-that-every-marketer-needs-to-know/ [Accessed: 27- Sep- 2017]
・Demand Metric, ‘CONTENT MARKETING INFOGRAPHIC’. [Online]. Available: https://www.demandmetric.com/content/content-marketing-infographic [Accessed: 27- Sep- 2017]
・Tereza Litsa, ‘5 tips to create a data-driven content marketing strategy’, 2017. [Online]. Available: https://searchenginewatch.com/2017/09/19/5-tips-to-create-a-data-driven-content-marketing-strategy/ [Accessed: 27- Sep- 2017]

 

PROFILE

鈴木あゆみ

デジタルマーケティング・コンサルタント


グリー株式会社、複数の外資系企業を経て、独立。海外企業におけるデジタルマーケティング施策の戦略立案を得意とし、日本市場へのローカライゼーションを幅広く手がける。
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